ブログ小説 妙なこと 第九話(3)

修二は義雄に言われたとおりに、ランニングにパンツいっちょ姿になると、
カッパを着て、長靴を履いたのです。
義雄も同じスタイルでしたが、車に乗り込んだときは、
まだ靴を履いていました。

修二が義雄に言われたように、船宿の近くの道のところで待っていると、
徐々に人がおおぜい集まって来たのでした。
20人ほど集まって来ると、長靴を履いた義雄も修二のとこに戻って来ました。
「修二!?軽トラ来たあー??!」と義雄が言ったのです。

「えっ!??何それ??!」と修二が言うと、
「荷物を船まで運んでくれるんだよー!?」
「この道具袋は俺が持つから!?」
「クーラーを運んでもらうんだ!?。」
そう義雄が言ったあとしばらくすると、
軽トラックが船宿の前に来たのでした。

「載せていいよー!?」と、トラックの運転手が言ったのです。
すぐに義雄はクーラーを持って、軽トラックのところに行ったのでした。
船宿の近くにいた人たちが、一斉に荷物を持って、
軽トラックの周りに集まり、それぞれの荷物を載せたのです。

義雄が戻って来ました。
「さあー!修二。船のとこまで行くかあー!?」
「この道具袋を持ってとおー!?」
「お前のカッパはおじいさんが使ってたのだから!?」
「まだ少し大きかったかあー??!」
と、義雄が言ったのです。

「ちょっとね!!??」
「でもだぶだぶじゃーないから!??」
と、修二は答えたのでした。
「お父さん船はどっち??!」と修二が言うと、
「あっちだけど!?」
「みんな行く方に行けばあるさー!!?」
と、義雄が言ったのです。

「乗る船の名前は、こうしん丸だから!?。」
「さあー行くかあー!?」
そう義雄は言うと、港(みなと)のほうに歩き始めたのでした。
修二はすぐ追いかけ、横に並んでいっしょに歩いて行きました。

「こうしん丸って、どかっで聞いたことあるねえー!??」
と修二が言うと、
「ああ!?加山雄三の光進丸のことかあ!?。」
と義雄が言ったのです。
「ええー!?加山雄三の船で行くんだあー!!??」
と修二が大きな声で言うと、周りにいた人が笑ったのでした。

「ばかあー!!?」
「何言うんだよー!??。」
「加山雄三が船宿やってどうすんだよー!!??」
「芸能活動できないだろー!!?」
と義雄が言うと、
「まあー!?そう言われればそうだけどねっ!!?。」
と、修二は少し笑いながら言ったのです。

二人が歩いてる横を、さっきの軽トラックが走って行きました。
こうしん丸と書かれた船のところに止まったのです。
そしてすぐにひとりが、軽トラの荷台の上に乗ると、
船にいる船員に手渡しで、荷物を次々に渡したのでした。
義雄と修二が舟のところに着くまでには、
ほとんどの荷物が、船に運び込まれていたのでした。

「お父さん!?うちのクーラーもあるね!?」
と、船に乗り込むと修二が言ったのです。
「それはあとでいいから!?。」
「ちょっと船長のところに行こう!?修二!。」
そう言うと、義雄は修二を連れて船長のところに行ったのでした。

「船長!?きょうはよろしくお願いします!!?」
と、義雄が帽子を取り言ったのです。
「いやーどうもどうも!!?」
「きょう、オヤジさんは??!」と船長が言うと、
「もう年なんでね!?。きょうは、一番下の子を連れて来たんですよ!。」
「修二、挨拶して!?」
と、義雄が言ったのでした。

「初心者なんでよろしくお願いしまーす!!?。」
と、帽子を取り修二が言ったのです。
「お父さんベテランだから何でも訊きな!!?」
「大きいのが釣れたら俺が網ですくってやるからな!!?」
と、船長がニコニコして言ったのでした。

「ここでいいかなあー??!」
と義雄が言うと、
「いいよ!そこで!!?。」
と船長が答えたのでした。


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