ブログ小説 妙なこと 第八話(4)

義雄は、居間にあるテレビを、修二に占領されてしまったので、
しかたなく台所に行き、テーブルのイスに座ったのでした。
「お父さん、何か食べるの?!」
「ハンバーグ、チンすれば食べれるけど?!。」
と、美津子が言うと、
「ハンバーグはいらないよー!?。」
「さっぱりした、お茶漬けでも食べるかなあー??!。」
と、義雄は言ったのです。

美津子は、どんぶりに軽くご飯をよそうと、
冷蔵庫から、たくあんと野沢菜漬け、
それに白菜の塩漬けを、出したのです。
「お父さん!食べやすいように、細かくきざもうかあー?!。」
と、美津子が言うと、
「うん!悪いけど、少しづつでいいから、
そうしてくれるかなあー?!!。」
と、義雄は言ったのでした。

美津子は、まな板でそれらを少しづつきざむと、
小皿に盛って、出したのでした。
「ありがとう!。」と、義雄が言うと、
「もう若くないんだから、からだに気をつけてね!?。」
と、美津子は言ったのです。
義雄は、小皿に盛ったものの、3分の2ほどを、ご飯にかけたのでした。
その上から、急須を持ち、お茶をかけたのです。
そして「うまい!うまい!!。」と言いながら、
おいしそうに食べたのでした。

美津子が、まな板と包丁を洗いながら、
「ところでお父さん!?」
「玄関の鍵。閉めたあー??!。」
と、訊くと、
「玄関の鍵なんか、閉めてないぞー!?。」
「どうしたんだー??!。」
と、義雄が言ったのでした。

「美加が電話をよこして、
”きょうは、遅くなるから玄関を開けといてね”って言ったんで!?。」
「開けといたのよー!?。」
「それなのに、いつの間にか閉まっていたの!??。」
と、美津子が言ったのです。すると、
「修二じゃないのか??!。」と、義雄は言うと、
大きな声で、「しゅうじー!!。玄関の鍵。閉めたのかあー??!!。」
と、言うと、修二が大きな声で、
「閉めてないよー!!」
「今、閉めるのー?!!。」と、答えたのです。
義雄は、「いいよー閉めるから!!」と、答えたのでした。

「お父さん!。じゃあー修二じゃないねえ!??」
「変だわねえー??!。」
「誰も閉めてないのに、閉まっていたなんて??!!。」
と、美津子が不思議そうに、言ったのです。
すると、ゲームを終えて来た修二が台所に来たのです。
「お父さん!鍵、閉めてやったよー!!?。」
と、言ったのでした。

「鍵はさっき、美加が来たとき閉めたから!?。」
「閉まってるはずよー!!?。」
と、美津子が言うと、
「だって!ホントに閉まってなかったから!!」
「俺が気を利かせて、閉めたんだよー!!?。」
と、修二がはすを尖がらせて、言ったのでした。
「そんなことないはずよー!!?。」
「わたしがちゃんと閉めたんだからー?!!。」
と、こんどは美津子がはすを尖がらせて言ったのです。

「ふたりともやめなさい!!。」
「鍵が故障したのかもしれないから、
俺が見てくるから、お互い冷静にならなきゃあーなっ!!?。」
と言って、義雄は残っているお茶漬けをかっ込むと、
玄関に行ったのでした。
二人もそのあとを追いかけて、玄関に来たのです。
「ふたりとも自分がやった閉め方で鍵を閉めてみなさい!!。」
「俺が外に出て、開けることができるか見てみるから!??。」
と、義雄が言ったのでした。

「お母さんから!?。」
「さっき自分がやったと同じように、鍵を閉めてみなさい!!?。」
と言うと、外に出たのでした。
「じゃあー閉めますよ!?。」
そう言うと、美津子は鍵を閉めたのでした。
外で義雄が、ガチャガチャとドアノブを回してみたのですが、
鍵は開きませんでした。

「こんどは修二!。お母さん鍵を開けて!?。」
と言うと、義雄がドアを開け、中に入ったのです。
そして同じように修二もやったのですが、結果は同じでした。
すると義雄は、
「じゃあー!こんどは、俺が鍵を閉めてみるから??!。」
と言って、鍵を閉めたのです。
「これであしたの朝まで、様子を見よう!!?。」
と、義雄は言うと、居間に行ったのでした。


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