妙なこと 第五話 (9)

京子は、自分がバイトの帰りに、橋の真ん中で人だかりがしてたので、
そのとき聞いた話を最初から義雄に話したのでした。
「だからわたしは、橋の真ん中で、
そんなことをするのはきっと、修ちゃんじゃあないかと思って、
訪ねて来たんです!。」
「そしたらやっぱり、その高校生は修ちゃんだったんです!。」
と言って、説明を終わったのでした。

「うーん!。そーかあー?!。」
「修二が呼んだとははっきり言えないけど!。」
「呼んでないとも言えないなあー??!。」
「その場所にUFOを見に行ってるんだからな!。」
「見たいという気持ちが通じたのかもしれないなあ?!。」
「テレパシーというヤツだな!!。」
そう義雄が言いました。
「テレパシーかあー?!。」
と、修二が腕を組み言ったのです。

「宇宙人が、修二の気持ちを察知して、現れたのかもね?!。」
と、美加が言うと、
「UFOに、宇宙人が乗ってるとは限らないぞ!。」
「特殊なセンサーで、人間の気持ちに反応して、
現れたのかもしれないからなあー!?。」
と義雄が言ったのです。そして、
「まあ!。とにかく、ここにいる者で、
実際にUFOを見たものは一人もいないからなあ!。」
と言ったのです。すると、
「お父さんは若い頃、オレンジ色の光る物体を見たじゃん!。」
と、修二が言いました。

「ああ!。見たけど!。」
「それがUFOだという証拠は、どこにもないからな!。」
「もっとも俺は、今でもあれは、UFOだと思ってるが!。」
そう義雄は言いました。
「UFOって、未確認飛行物体のことだから、
間違いなく、オレンジに光る飛行物体だから、
そういう意味ではそうよね!!。」
と、美加が言ったのです。

「あっ!そうだ!!。もうゲームを片付けなきゃ!。」
「野球の始まる時間だから!。」
修二はそう言うと居間に、
テレビゲーム機を片付けに行ったのでした。

「これからどうなるのかしらねえー?!。」
「うわさに、尾ひれが付きどんなのになるのかしら!??。」
そう心配そうに言った、美津子でした。
「別に修二がUFO呼んだんじゃあないから、関係ないわよ!。」
「ねっ!。京子!。」
「お願い!。黙っててよ!!。」
そう京子に言った、美加でした。

「うん!。わかってるわよ!!。」
「だいいち、そのおばさんの人が、修ちゃんに会わなければ、
知ってる人はいないんだから!。」
「いちばん心配なのはー!!。」と言うと、
「修ちゃん!。」「修二!。」
と、京子と美加が、ほぼ同時に言ったのです。
「まあ無駄ね!。修二はきっと友達に言いふらすに決まってるわよ!。」
そう美津子は言ったのでした。

「みんな!。修二に気を使わなくてもいいから!。」
「なるようにしかならんさ!!。」
「UFO見てないのに、呼んだってうわさたてられちゃあ、なあー??!。」
義雄がそう言ったのです。そして、
ビールをジョッキに注ぐと一気に飲み干したのでした。
「ごちそうさん!。」
「さあ!。野球でも見るか!。」
と言うと、冷蔵庫のところに行き開けると、
缶ビールを取り出し、それを持って居間に向かったのでした。

「じゃあ!。わたしたちはデザートを食べましょう!。」
「シュークリームが3つあるから!。」
と、うれしそうに美津子が言いました。
「おばさん!。それって修ちゃんの分じゃあないんですか?!。」
「わたしは後から来たから?!。」
そう京子が言うと、美加が大きな声で居間のほうに向かって、
「しゅうじー!。デザート。」
「シュークリームと、マカロニサラダとどっちがいい?!。」
と言うと、修二も大きな声で、
「マカロニサラダ!!。」
と、答えたのでした。

「ねっ!!。」「わかるのよ!。」
と、笑いながら美加が京子に言ったのでした。
美津子も、「あの子単純だから!。」
「気を使わないで!。京子さん!。」
と言ったのでした。いっぽう居間にいる修二は、


戻る | |TOPへ | | 次へ 

(別ウインドウで表示しています。)
     


|HOME TOPへ |


Copyright © 2007 taazann007, All rights reserved.