ブログ小説　妙なこと　第五話

　　　　　　妙なこと　第五話　（１０）

「お父さん！。俺も女性には気を使うよ！。」
「いくらなんでも、デザートにマカロニサラダはないだろーに！！。」
「今食べたばっかだよ！。」
「訊くほうも、訊くほうだよね！！。」
と、まじめな顔で修二が言ったので、
「お前も大変だなあー！。」
「気を使って、”マカロニサラダ”って答えるのは！。」
と、笑いながら言った義雄でした。

「お父さん！。きょうは巨人勝ってるね！！。」
と、修二が言うと、
「そうだなあー！。土日ぐらい勝ってくれなきゃなあ？！。」
と義雄が言ったので、
「お父さん！。きょうはまだ金曜日だよ！。」
と言うと、
「あっ！。そーかあー？！。最近土曜日も出勤が多かったんで、
勘違いしてた！。」
「きょうは、金曜日か！。」
と言うと笑って、ビールを一口飲んだ義雄でした。

「お父さん！。最近忙しいから、疲れてんだよ！。」
「肩でも揉むよ！！。」
と言うと、修二は立ち上がり義雄の後ろに行くと、
立ちひざをして、肩を揉み始めたのでした。
「悪いなあー！。女性だけでなく、お父さんにも気を使ってもらって！。」
「最近肩を上げたときに痛い時があるんだ！。」
「５０肩って言うんだなきっと！！。」
と義雄が言うと、
「お父さん！。肩がこってるねえー！！。」
と言って、修二が力を入れて揉み始めたのです。

「ああ！。いい気持ちだあー！！。」
「修二！。高いものにつくのかなあ？！。」
と義雄が訊くと、
「そんなことないよ！。お父さんが喜んでくれれば！。」
と、修二が答えたのです。
「そうかあー！。あしたの夕飯は、みんなで外食しようと思ったんだけど！？。」
「別にいいのかあ？！。」
と義雄が言うと、

「おとうさん！！。予定は変えないほうがいいよ！。」
「予定通り、外食しようよ！！。」
とあわててそう言った修二でした。すると、
「修二の好きなとこに行くから、
どこに行きたいんだ？！。」
と、義雄が言うと、
「うーん！？。いっぱいあるから迷うなあー？？！。」
と言って腕組みをしたのでした。

「修二！。終わりか？！。」
と義雄が訊くと、
「ううん！。ちょっと休憩！。」
と言ってごまかした修二です。
それからまた、義雄の肩を揉み始めたのでした。
揉みながら修二が、
「お父さん！。最近巨人の試合が、ふつうの局じゃあ、
放送が少ないみたいだね！？。」
「巨人ファンの友達が言ってたよ！。」
と言ったのです。

「そうかあ？！。」
「お父さんも最近残業が多いから、普段の日は見れないけど！。」
「視聴率が落ちてるのかもしれないなあ？！。」
「そういえば、前にもそんな話をしたなあー？！。」
「問題のある球団もあるようだし！。」
「ますます野球の人気が落ちていくかもしれないぞ！？。」
と義雄が言うと、
「野球って！。”ルールがややこしいからいやだって！。”
言ってた女の子がいたけど！。」
「それってわかるような気がするよ！。」
「でも、そのルールを考えに入れて、作戦を立てるから
その攻防がおもしろいって言えば、おもしろいけどなあー！？。」
と、修二が言ったのでした。

「なに真剣に話してるの？！。」
と言って美津子が、皿に盛ったマカロニサラダを持って、
居間に来たのです。
「お父さん！。コーヒーか紅茶、飲みます？！。」
と訊くと、
「そうだなあ！。じゃああ！。コーヒーでももらうかな？！。」
と言ったのでした。
「修二は、コーヒーそれとも紅茶？！。」
と美津子が言うと、
「じゃあ！。お父さんと一緒で、コーヒー！。」
と言ったのです。

「わかったわ！。」と言い、マカロニサラダを盛った皿を、テーブルの上に置くと、
台所に戻った美津子でした。
「修二！。もういいよありがとう！。」
と義雄が言うと、
「うん！。」と修二が言って揉むのをやめると、
立ち上がって美津子のあとを追ったのです。
台所に行ったのを確認し戻ってくると、
「ねえ！。お父さん！。」
「信じらんないよおー？！。」
「シュークリームと、コーヒー、紅茶は合うけど！。」
「マカロニサラダだよ！！。」
と、修二が言ったのです。

すると義雄は、
「いや！。世の中には、合うと思ってる人もいるかもしれないぞ！。」
と言って、親指を立て、台所の方を指したのでした。そして、
「なっ！！！。」って言うと、
ふたりは顔を見合わせ、大笑いしたのでした。と。さ！！。

これで、お。し。ま。い。

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