妙なこと 第五話 (5)

玄関のところまで来た修二は、
「あいてますからどうぞ!。」と言うと、
「今晩は!。」と言ってドアを開け、京子が入ってきたのです。
「京子さん!。いらっしゃい!!。」
と言うと、大きな声で、
「おねえちゃーん!!。」
「京子さんが来たよおー!!。」
と台所のほうを向いて言ったのです。
するとすぐ、美加がやってきました。

「京子!。うちに来るなんて久しぶりだわね!!。」
「とにかく上がりなさいよ!。」
と言うと、美津子も出てきました。
「京子さん!。久しぶりねえ!!。」
「あがって!。」
と美津子にも言われた京子は、
「じゃあ!。失礼します!。」
と言って家にあがったのでした。

台所のほうに通された京子は、
「お食事中すいません!。」
と言うと、
「京子!。食事まだでしょ!。」
「食べていきなよ!。」
と、美加が言うと、美津子も、
「今したくするからね!。」
「美加!。したくして!!。」
と言うと、美加はお客さん用のお茶椀と箸と湯飲みを持って、
テーブルの上に置くと、お茶碗を持ってご飯をよそったのです。
そして湯飲みにお茶も注いだのです。
美津子は、豚肉の野菜炒めをフライパンを使って作っています。

修二は、マカロニサラダをお皿によそって出しました。
ついでに自分の皿にも追加して盛ったのです。
それをフライパンを持ちながら見ていた美津子は、
「修二!。あしたの分と、
お父さんの分を残しておかなきゃだめよ!。」
と言ったのです。
「えっ!。さすがお母さんだねえー!。」
「ばれたあ!?。」
と修二は言うと、もう1回よそろうとしたのですがやめたのでした。
美津子は豚肉の野菜炒めができると、皿に盛って
京子の座っているテーブルの上のところに出したのでした。

「すいませんおばさん!。」
と京子が言うと、
「手、洗って来た?!」
と、美津子が訊くと、
「はい!。今さっき洗面所で洗ってきました!。」
と京子が少しびっくりしたような顔で答えると、
「ごめんね!?。つい口癖で!。」

「時々忘れるのがいるもんだから!?。」
と美津子が言うと、修二が、
「俺じゃあ!。ありませんよ!。俺じゃあ!。」
と言ったので美加が、
「バカね!。自分で答えを教えてるようなもんよ!。」
と笑いながら言うと、
「もっとも!。すぐわかりましたけど!。」
と京子も笑いながら言うと、
みんなで大笑いをしたのでした。

美津子が、
「京子さん!。遠慮しないで食べてね!。」
と言うと、
「はい!。いただきます!。」
と言って食べ始めたのです。
京子は一口食べると話し始めたのです。

「きょう。橋の上で何人もの人がUFO見たんですって!?。」
「なんでも、夕方。高校生の男の子が、橋の真ん中で、自転車を止めて、
南の山のほうを見ていたんですって!。」
「橋を渡ろうと、歩いてきたおばさんが、気になるんでその子に
訊ねようとそのまま歩いて行ったら、その子が行ってしまったそうなの!。」
「だから同じように南の山のほうを見ていたら、
何か光るものが現れたんだって!。」
「その光るものがだんだんと大きくなって近づいて来たんだって!。」
「そのときに自転車で通りかかったおじさんが、
”何見ているんですか”って訊ねたそうなの!。」

「そのおばさんが”あれ!何?!”って指差して、
そのおじさんに言ったそうなの!。」
「そのおじさんが指の先を見ると!。」
「じゃじゃーん!。UFOだったんだって!!。」
「そのおじさんが”UFOだ!。UFOだ!。”って騒いだので!。」
「車でのろのろ運転していた人たちが橋の上に車を止めて、
降りてきてみんな見たんだって!。」

「最初UFOを見たおばさんが、
”高校生の男の子が橋の真ん中で南の山を見ていたんで
気になってみてたらUFOが出てきたから!。
その子がUFOを呼んだんじゃあないかって、
その自転車のおじさんが言ってたの!。」
「だから!。そんなとこでそんな行動をとるのは、
修ちゃんじゃあないかと思って来たのよ!。」
と、いっきに話したのでした。

それを聞いた修二は、
「うっそー!??。」


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