妙なこと 第五話 (4)

それを見た美津子は、あきれた顔で、
「美加!。お風呂場で水を使ってるんだから!。」
「聞こえるわけないでしょ!!。」
と言うと、
「わかった!。行けばいいんでしょ!。」
そう美加は言うと、風呂場に向かったのでした。

風呂場に行くと、ドアをノックしましたが、
聞こえないようなので、ドアを少し開けて、
「修二!。お母さんがマカロニサラダの味見しなってよ!。」
と、言ったのです。
「わかった!。すぐ行くよ!。」
と、修二は答えたのです。
湯加減の調整をしていたのでした。
「こんなもんかな?!。」と言うと、
蛇口を全部止め、風呂桶にフタをしたのでした。

「味見!。味見!。」
と言うと、うれしそうに台所へ向かった修二でした。
「お母さん!。マカロニサラダできたの?!。」
と言うと、
「ええ!!。」
「たぶんこれでいいはずだと思うけど!。」
「先生に味見してもらおうと思って!。」
と美津子が言ったのです。

「はい!。はい!。」
「では!。先生が味見しましょう!!。」
そう修二は言うと、
テーブルの上に置いてある
少し大きめのボールに入っている、マカロニサラダを、
カレーのとき使うスプーンを持ってきて、
すくって食べたのでした。

スプーンを口の中に入れ、
「ん?!。」
と言い、スプーンだけを口から出すと、
もぐもぐしてから、
「よくわからないなあ?!。」
と言うとまたスプーンですくって、
食べたのです。

その様子を見た美津子は、
「おわり!!。先生ご苦労さん!!。」
と言うと、すぐにボールを、
調理台のところに、持っていったのでした。
修二は、作戦が失敗したことを悟ったのでした。

「お母さん!。もう少し頂戴よ!。」
と言うと、美津子は、
「お金出すなら、売るわよ!。」
と言ったのです。そのことばを聞いた修二は、
「わかったよ!。」と言い、
おとなしく自分の席についたのでした。

「きょうは豚肉の野菜炒めと、マカロニサラダに、
大根と、きゅうりの漬物かあ!?。」
「味噌汁の具は何?!。」
と、修二が言うと、
「きょうは、サトイモよ!。」
と、美津子が言ったのでした。

「サトイモかあー?!。」
「屁が出るんだよなあー!!。」
と、修二が言うと、
「へえー!!?。」
と、美加が言ったのです。
美津子がそれを聞いて、”クスッ”っと笑いました。
「お母さん!。そんなので笑ちゃあーだめだよ!。」
そう修二が言いました。

「じゃあー!。おもしろいこと、言ってみたら?!。」
と、美加が言うと、
「今、腹減ってるからあとで!。」
「いただきまーす!!。」
そう修二は言うと、夕飯を食べ始めたのです。
美加も、これ以上修二をからかうのは、無駄だと思い、
「いただきます!。」と言って、食べ始めたのでした。
最後に美津子も、「いただきます!。」と言って、食べ始めました。


「お母さん!。南の山の中腹のところに、
建物が新しくできたけど!。知ってる?!。」
修二が食べながらそう訊くと、
「知らないわ!。何かできたの?!。」
と、美津子が言うと、
「うん!。3ヶ月ほど前から工事をしていたようだけど、
できたようなんだ!。なんだかわからないけどさあー!?。」
と修二が言いました。

すると美津子が、
「美加は、どうせ知らないわね!。」
と、言ったので、
「失礼しちゃうわねえ!。」
と、美加が言うと、
「じゃあー知ってるの?!。」
と、美津子が訊いたのです。

「知らないけどさあー!。」
と答えたので、美津子が、
「やっぱりね!!。」と言うと、修二も同じように、
「やっぱりね!。」と、うなずきながら言ったのでした。

「ピンポーン!。」と、玄関のチャイムが鳴ったのです。
すぐに美津子が「はーい!!。」と大きな声で答えたのです。
「だれかなあー?!。」と修二が言うと、美津子が、
「修ちゃん!。出てくれる?!。」と言ったので、
「わかったよー!!。」と言って、修二は、玄関に向かったのでした。


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