妙なこと 第四話 (12)

「中国自動車道だけに、お前の”ちゅうごく”を聞こう!。」
などと、相変わらずくだらないシャレをほざいたのでした。
「美作追分って書いて”みまさかおいわけ”って読むのだから、
何度も言うようだけど地名は難しいね!。」
義雄のシャレを無視して、
亮が言ったのでした。すると、
「ホントだ!。表示板に”みまさかおいわけ”って書いてあったよ!。」
「”みまさか”そう読むとは、知らなかったよ!。」
うれしそうに、義雄が言いました。

すると、亮がまたくだらないシャレを無視して、
「そんなことはいいから、ゆっくり行ってよ!。」
「間違えたらこの先のインターチェンジで、
Uターンしなきゃならないからね!。」
と言うと、
「ホントにすぐだ!。ここだな!。」
そう義雄は言うと、
落合ジャンクションで中国自動車道を降りたのです。
料金所で料金を精算すると、米子自動車道に入ったのでした。

「ここから32、3キロだって言っていたな!。」
義雄がそう言ったので、
「だいたいね!。」
「だから距離的には、すぐだよ!。蒜山インターチェンジまで!。」
「山道だから少し時間がかかるかもしれないけどね!。」
亮がそう答えたのでした。

「途中地図で見ると、4キロほどのトンネルを通るようだよ!。」
「それから3つ短いトンネルを抜けて、
2キロほどで蒜山高原サービスエリアだから!。」
「すぐに蒜山インターチェンジだよ!。」
そう、亮が言うと、
「とにかくお前は、地図を見ていてくれな!。」
「近くになったら教えてくれよ!。頼むぞ!。」
義雄にそう言われた亮は、
「わかったよ!。」
と、答えたのでした。

トンネルを入るとかなり長く、一直線に道は続いていました。
すると義雄が首をかしげながら、言いました。
「なんかむかし、ここを通ったことがあるような!?。」
「ないような?!。感じがするなあ?!。」
亮はそれを聞くと、
「兄さん!。どっちなんだよう?!。」
「ほかの道と、間違えてるんじゃあないのか??!。」
亮にそう言われたので、義雄は、
「まあー!。いいか!。」
そう言って運転に集中したのでした。

長いトンネルを抜け、短いトンネルを3つ抜けると、
じきに、蒜山サービスエリアでした。
「おい、亮!。トイレはいいのか?!。」
「俺はいいけど!。」
義雄にそう言われた、亮は、
「俺もいいよ!。先を急ごう!。」
と言ったのでした。
「じゃあ降りるからな!。」
義雄はそう言うと、
米子自動車道の蒜山インターチェンジを降りたのです。

「兄さん!。そこを右に曲がって!。」
「国道482号って書いてあるよ!。」
そう、亮に言われて、国道に出たのです。
亮が、地図を見ながら、
「ここから10キロほど行くと左に行く道があるから、
左に曲がってよ!。」
そう言ったので、
「10キロぐらいだな!。」
そう言って、走行距離計をゼロにリセットしたのでした。

それを見た亮が言いました。
「兄さん!。だめだよ!。」
「ゼロにリセットしちゃあ!。」
「家からの距離がわからないじゃあないか!??。」
そう、亮に言われた義雄は、
「あっ!。忘れてた!。」
「うっかりしてたよ!。」
「ごめん!。ごめん!。」
「燃費がわからなくなっちゃたなあ!??。」
そう言って、困った顔をしたのです。
「もう!。しょうがないよう!。」
「帰りに測ればいいさ!。」
亮がそう言って、慰めたのでした。


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