妙なこと 第四話 (10)

「虫が大群で飛んでいるぞ!。」
「だんだん増えてきた!。」
すると亮が言いました。
「すごいなあ!。」
「東名を、結構夜も走っているけど、
こんな数の虫見たことないよ!。」
すると義雄も、
「ホントだな!。」
「俺は、夜あんまり走ってないけど、
初めてだよ!。こんな数の虫は!!。」
そう言い、二人ともびっくりしていました。

「ウォッシャー液を出して、ワイパーを使って虫をどかすか!。」
そう義雄が言うと、
「やめたほうがいいよ!。」
「小さい虫がものすごい数だから、
ワイパーのところにつぶれて、挟まったり、
ウォッシャー液の出るところが詰まったりしたら困るからね!。」
亮がそう言いました。すると、
「そうだな!。」
「気持ち悪いけど、そのまま走るしかないか!。」
と言って、義雄が納得したのです。

「ところで兄さん!。ガソリンのほうは、だいじょうぶ?!。」
亮が尋ねました。
「まだだいじょうぶだ!。」
「だいたい同じ速度で走っているから、
意外と燃費のほうは、いいかもしれないな!?。」
義雄がそう答えました。
そんなことを言っていると、
社パーキングエリアに着いたのです。
「トイレ!。トイレ!。」
そう言って義雄は、トイレに駆け込んだのでした。

「缶コーヒー買っておいたよ!。」
亮がそう言うと、
「サンキュー!。」
「お前は、トイレに行かないのか?!。」
義雄が亮に聞きました。
「行くけどサー!。」
「俺が運転しようか!?。」
亮がそう言うと、
「だーめ!。」
「俺が運転するの!。」
そう笑いながら義雄が言いました。

そう言われた亮は、
「わかったよ!。トイレに行ってくる!。」
そう言うと、足早にトイレに向かったのでした。
その様子を見た義雄は、
「なーんだ!。亮も、トイレに行きたかったんじゃあないか!。」
「缶コーヒーで運転を変わろうなんて、
10年早いよ!。」
などと、わけのわからないことを、口走った義雄でした。

亮がトイレから帰ってくると、
「じゃあ!。地図を確認するか!。」
そう義雄が言ったので亮が、地図を広げて見たのでした。
地図の中国自動車道のところを指でたどりながら、
亮は言いました。

「ここからだいたいだけど!。120キロぐらいかな!?。」
「一つ前に、院庄(いんのしょう)インターチェンジっていうのが、
あるんけど!。そこからも行けるようだけど!?。」
「初めて通る道だから、そこよりやっぱり広い、
米子自動車道から行ったほうがいいと思うよ!。」
それを聞いた義雄は、
「どれどれ!。」
そう言いながら、亮が持っている地図を、
覗き込んだのでした。

「院庄か!。米子自動車道か!?。」
「やっぱり!。米子自動車道だな!。」
「落合ジャンクションで、米子自動車道に入るんだな!。」
そう義雄が言うと、
「そうだよ!。」
亮はそう言うと、再び落合ジャンクションから、
道を、指でなぞっていったのです。

「次のページだな!。」
「落合ジャンクションから32、3キロのところに、
インターチェンジがあるけど、これ!。
なんて読むのかな?!。」
「近くの町や村のところには、
ローマ字でおくり仮名が書いてあるけど、
インターチェンジのところにはおくり仮名は、
書いてないよ!?。」
そう言うと、亮は地図を義雄に見せたのでした。


戻る | |TOPへ | | 次へ 

(別ウインドウで表示しています。)
     


|HOME TOPへ |


Copyright © 2007 taazann007, All rights reserved.