妙なこと 第四話 (9)

一瞬。間をおいて、
「ん!?。まてよ!??。」
「まぁっ。いいかあ!。」
そう言ったあと、
「よーし!。気合入れて走るぞ!。」
「出発!。」
と言い、車のライトをつけ、サイドブレーキを降ろし、
走り出したのでした。

養老サービスエリアを出てから、米原ジャンクションを過ぎ、
栗東に近づくと、栗東トレーニングセンターの方を見て、
亮が言いました。
「朝、早くから調教するといってもさ。」
「まだいくらなんでも、馬小屋から馬は出てきてないね!?。」
すると、
「そうだろうなあ!。」
義雄はそう言って、
栗東トレーニングセンターの方を、
亮と同じようにチラッと何度も見たのでした。

車は京都を過ぎ、吹田インターチェンジの手前に来たときに、
亮が再び地図を広げていると、義雄が言いました。
「茨木だ!。」
それを聞いた亮が、
「茨城?!」
「兄さん!。何言ってるの?!。」
そう言うと、
「違う!。イバラキ!。」
「ローマ字でそう書いてあったよ!。」
義雄が言いました。

亮は、地図を見て言いました。
「ホントだ!。」
「じゃあ!。吹田はすぐだよ兄さん!。」
「左へ寄って!。」
そう言うと、
「わかった!。」
「中国自動車道って書いてある!。」
義雄がそう言い、中国自動車道に入ったのでした。

「ここから、神戸ジャンクションまでは、
気をつけるところはないよ!。」
そう、亮が言うと義雄が訊きました。
「神戸ジャンクションっていうのは、
どこの道につながっているんだ?!。」
「山陽自動車道につながっているんだ!。」
「姫路のほうに行く道だよ!。」
亮がそう言うと、
「姫路か!。」
「有名な姫路城があるところだな!。」
義雄がそう言いました。

「吹田ジャンクションから、だいたい31、2キロかな?!。」
そう、亮が言うと、
「じゃあ!。すぐだな!。」
「今度は、どっち側だ?!。」
義雄が訊きました。
「このまま右側を走っていればいいよ!。」
「その先にも、吉川ジャンクションっていうのがあるよ!。」
「この道は、舞鶴自動車道につながっているんだ!。」
「ここも、右側を走っていれば問題ないよ!。」
亮がそう言いました。

車は、神戸ジャンクションを過ぎ、吉川ジャンクションを過ぎ、
中国自動車道を西へ走り続けています。
吉川ジャンクションを過ぎてしばらくすると、
義雄が言いました。
「亮!。トイレ休憩したいから、
近くにサービスエリアは、ないか?!。」
「12、3キロ先に社(やしろ)サービスエリアって言うのがあるよ!。」
「そこだね!。」
そう、亮が言いました。

「わりとすぐだな!。」
「よーし!。そこで休むぞ!。」
「だけど!。なんだこの道は!??。」
そう義雄が言いました。


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