妙なこと 第四話 (3)

「それは、それは、余計なことをしてくれた方は、
もうお休みになったのかな?!。」と義雄が言うと、
「そのようですよ!?。」
と美津子がそう言うと、二人で笑ったのでした。

「じゃあ!。お父さん気をつけて、運転してってくださいね!。」
「ああ!。わかった!。」
「ほかの人には、心配かけないように黙っていてくれ!。」
「特に余計なことをしてくれた方にはくれぐれも、
注意して言い聞かせておいてくれな!。」
「会社のほうには、事情を説明して2、3日休みを取るよ!。」
「わかりました!。」

義雄は、家を出ると車に乗り込み、弟の家に向かったのでした。
途中いつもガソリンを入れているスタンドに寄ったのですが、
10時を過ぎていたので、もう閉まっていました。
「そういえば、ここのスタンドは、夜10時までだったんだ!。」
「こんなに遅くガソリンを入れたことが無かったんで、すっかり忘れてた!。」
義雄はそう思いスタンドの前を通り過ぎると、
すぐにガソリンメーターを見たのでした。

Eのところの印より、ひとメモリ上のところを、指していました。
「残り15ぐらいか!?。」
「十分間に合うな!。」
そう思い車を走らせたのでした。
弟の家に着くと、挨拶も簡単に済ませ、すぐに弟を車に乗せると、
近くのコンビニに立ち寄り、飲み物とおにぎりを買ったのでした。
そして、インター近くのガソリンスタンドに寄り、
ガソリンを満タンにして、空気圧を見てもらい、
東名に入ったのです。

「兄さん!。かなり長い距離だけどこんなに長い距離運転したことある?!。」
弟の亮が訊きました。
「あるわけ無いじゃないか!。」
「1度だけ名古屋まで運転したことがあるけど!。」
「その先は、未知の領域さ!。」
そう義雄が答えると、・・・

「それじゃあ!。”未知との遭遇”だね!?。」
そう亮が言うと、
「スケールが非常に小さいけどな!。」
そう義雄が言うと、ふたりで笑ったのでした。
「連休の日の東名は乗用車がものすごく多いけど、
普段の日は、やっぱりトラックが多いなあ!。」
「普段の日に東名を走るなんて何年振りかなあー??!。」
義雄がそう言うと、
「そうだね!。そう言われてみれば、走ったことなんて無いよ!。」
「何年も!。」

「それにしても、トラックがだんだん増えてきたよ!。」
「最初に東名に入った頃は、まだ乗用車も結構走っていたけど、
もうぜんぜん走ってないよ!。」
周りを見ながら亮がそう答えたのでした。
「兄さん!。眠たくないか?!。」
亮が心配して訊きました。
「まだ大丈夫だ!。」
義雄が答えました。

「さっきコンビニに寄ったときに、
眠気を覚ますガムを買ったんだけど噛んでみる?!。」
亮が言いました。
「今そんなガムがそういえばあるって聞いたことがあるな!?。」
「食べてみるか!。」
そう義雄が言うと、
「食べたらだめだよ!。」
「噛まなきゃあ!。」
笑いながら亮がそう言ったのです。

「わかってるよ!。」
「言い方を間違えただけだ!。突っ込みを入れるなよ!。」
笑いながらそう答えた義雄でした。

「兄さん!。眠くないか?!。」
「運転変わろうか?!。」
そう亮が言うたびに、
「眠気を覚ますガムを噛んでいるから」
「大丈夫だ!。」
そう答える義雄でした。


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