妙なこと 第三話 (8)

「秦野を過ぎて、もうじき長いトンネルに入る寸前までお父さんは見ていたんだよ!。」
「一緒についてきていたんだ!」
「それからトンネルに入って、出たらいなかったんだよ!」
「あれ?!。もう、ついてきてないや!」
「そうお父さんは、言ったんだ!。そう言ったらタケちゃんが、
『よーく周りを見てもいないか?!』って言ったんで、
周りをよくみてもいなかったんだよ!。」

「だから、”よーく見たけどいないや”って、
タケちゃんに言ったんだけど、そうしたら、がっかりしたように、
『そーかあーいなくなちゃったかあー!?』って言って、
がっかりしたようだったんだ!。」
「もうどっかにいっちゃったんだねきっと!。トンネルに入ったから!。」
「そう言ってお父さんもがっかりしたんだ!。」
と、義雄が言ったのです。

「じゃあー厚木のへんからトンネルに入るまでの間ずっといっしょだったんだね!。」
「オレンジのやつは!。」
そう修二が言いました。
「お父さんたち乗ってる車を、追い越していった車もあったんだけど、
その車の人たちは気がつかなかったのかなあ!?」
「そうタケちゃんに言ったら、
『雨が降っていたけど、あんだけ光ってれば誰だってわかるはずだけどなあー?!』
って言ったんだけど、お父さんも、”へんだなあー?!”って言ったんだよ!。」
と、義雄が言ったのです。
「その当時、携帯があれば写せたのにね!。」
と、京子が言いました。
「そーだよーなあー!。」「証拠になったのにね!。」
と、修二が言ったのでした。

「その頃になると雨が小降りになっていたんだ!。」
「どこかのサービスエリアによって行く?!」
「後ろの二人に訊いたけど、何にも答えないんだ!。」
「ふだんは、そんな人たちじゃあーないんだけど?!」
「オレンジの光る物体が現れてからへんなんだよー!。」
「だから、しょうがないからタケちゃんに訊いたんだ!。
そうしたら、『このまま沼津まで、行っちゃおう!』って言うんで
後ろの二人に”じゃあそれでいいね!。”って言ったら、
やっと『うん!。』って言ってうなずいたんだ!。」

「やっぱりそのとき何かあったんだよね!。」
そう修二が言いました。
「そうに決まってる!。忘年会をかねての旅行だから、
楽しくないっていうのはおかしいよ!?。」
と、和雄が言ったのです。
「でもへんねえ?!。何があったのかしら?!」
と、美津子が言いました。

「お父さんは、そのときにはよくわからなかったんだけど、
あとで考えると、テレパシーで何か?!言われてたんじゃあないかと思うんだ!。」
「もちろん!。二人にあとで訊いても何にも言わなかったけど!。」
「御殿場のへんから徐々に雨の量が少なくなってきたんだ。」
「裾野のへんでは雨が上がったと思ったら、またオレンジに輝く物体が現れたんだ!。」
「まるで雨が上がるのを待っていたかのように現れたんだ!。」

「お父さんは時々周りを見ていたから、言えるけど、雨が降っているときは、
オレンジ色の物体は車の周りにはいなかったんだ!。」
「御殿場のへんではまだ雨が降っていたから、いなかったので、
タケちゃんとお父さんは、
”やっぱりどこかへいっちゃたんだよう!?”って話していたんだ!。」
「そのときに、やっぱり雨が降っていたんで
オレンジ色に光っていたんだって話していたんだよ!。」
「それじゃあ!。まるで!話を聞いていたんじゃん!。」
そう修二が言うと、
「そうだよなあー!。そうとしか考えられないよ!?。」
と、和雄が言いました。

「雨がやんだ時に現れるなんて!。」
「おじさんと、タケちゃんって言う人の話をずっと聞いていたかもしれないわ?!。」
と、京子が言ったのです。
「そうよ!。きっとそうよ!。」
と、美加が大きな声で言いました。
「後ろに乗っていた二人の人はほとんどしゃべらなかったんでしょ!。」
「そんなのってやっぱりへんよねえ?!」
と、美津子が言ったのです。

「お父さんもそのときは、オレンジの物体に気をとられていたから
別になんとも考えなかったんだけど!。」
「オレンジの物体からテレパシーで、二人にしゃべるなって、
言ったとしたら、つじつまが少しは合うんだよ!。」
「だけど!お父さんと、タケちゃんだけに話をさせて、
それが何が目的なのかわからないのさ?!」
「オレンジ色に光っているのは、雨のせいじゃあないってことを、
教えたかったのはわかるけど!。」
と、義雄が言ったのでした。すると、
「そうだよね!。雨がやんだとたんに現れるなんて!。」
「そうとしか考えられないよ!。」
と、修二が言いました。


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