妙なこと 第三話 (4)

「お父さん!。その話ってお母さんに話したことある?!。」
と、修二が訊きました。
「そうだなあ!?。むかし、つきあってた頃に話したかな?!」
と、義雄が言うと、
「お父さん!。お母さんじゃあなく、違う人に話したんじゃないの?!。」
そう笑いながら和雄が言いました。
「そうかもね!?」と、美加が言いました。
「お母さんに話したことあるよなあー?!」
そう美津子のほうを見て言いました。
「若いときだから、ほかの人だったんじゃーないのかしら?!。」
と、美津子が笑いながらそう答えました。

「俺の話はあとで話すとして、和雄!、会社勤めは、なれたか?!」
と、義雄が言うと、
「まーね!。覚えることばかり多くて大変だよ!。」
と、和雄が言ったのです。
「それはしょうがないな!。まあ!。石の上にも3年っていうから、
そのぐらいは我慢しないとな!。」
「そのうち、自分なりに何かやりたいことが見えてくるさ!。」
と、義雄が言い、
「そうだね!。」と、和雄が答えたのでした。

義雄と和雄の話が途切れると、美津子が言いました。
「京子ちゃん!。今日は何時までいられるの?!」
「きょうは、母のパートが9時までなんです。」
「だから9時ごろには帰らないと!。」京子が、そう答えると、
「今日は、京子ちゃんアルバイトが休みだったからいいけど、
ふだんはお風呂なんか、ふたりとも遅いときはどうしてるの?!」
「帰ってからしたくしたんじゃあ大変だわね!。疲れてるし!。」
そう美津子が訊いたのです。

「以前は最後にお風呂に入った人が、掃除をしてから、お風呂を出ていたんですが?!」
「今はふたりなんで、交代で最後にお風呂の掃除をしています。」
そう答えた京子でした。
「お風呂を沸かすのは帰ってからじゃあ、時間がかかるしねえ!」
美津子がそう言うと、
「二人のほうで、早く帰ってくるほうの時間に合わせて、
出かける前に、タイマーをセットしておくんです。」
京子がそう答えたのです。

「京子さんのうちではね!。タイマーでセットすれば自動で、
セットした時間に沸いているんだよ!。うちと違って!。」
「しかも、ジャグジーでいろんなとこから泡が出てくるんだ!。」
「そして、寝っころがって入ってもだいじょうぶなほど広くて長いんだ!。」
得意そうに、修二が言いました。すると、
「何であんたが、そんなこと知ってるの?!。」美津子がそう言うと、
「夏休みに、女ふたりじゃあ、不用心だからお兄ちゃんに頼まれて、
何度か行ったときに、入ったんだよ!。」
そう答えた修二です。

「だめじゃあないの!。一言、お母さんにいわなきゃあ!!。」
「すいませんね!京子ちゃん!。知らなくて!。」
と、美津子がすまなさそうに言うと、
「いいえ!。とんでもないです。」
「女ふたりなので、こころ強かったです!。」
京子がそう言ったのでした。

「こんなもんで良かったら、いつでも言って頂戴!。」
「京子ちゃんちへ、行かせるから!」
そう美津子が言うと、
「修二!。”こんなもん”だってよ!」
と和雄が言い、
「こんなもん!。かあー」「お母さん!。うまいこと言うなあー!。」
と、義雄が言うと、
美津子。義雄。和雄。美加。の4人が笑ったのでした。

「こんなもんって、品物じゃあないんだからさー!」
と、修二が笑いながら言ったので、
修二を見て、京子も安心したようで、少し笑ったのでした。
「じつは、父も兄も温泉が好きなんですけど、忙しくていけないので、
無理してお風呂を新しくしたんですが、ふたりともあんまり入っていないんです。」
「できてすぐに、中国に出張になってしまって!。」
京子がそう話したのでした。

「皮肉だよなあー!」そう和雄が言うと、
「ほんとだなー!。」
「世の中思うようにいかないもんだ!。」
と、義雄が言いました。
「じゃあー!。京子っちお風呂に男の人で、一番入っているのは、修二だったりして!。」
笑いながら美加が言いました。
「うん!。そうかもしれない!?。」と修二が言うと、
「そんなわけねーだろー!!。」
と、当然のように突っ込みを入れた和雄でした。

もう食事も終わりに近づきました。
「飲み物運ぶけど!何持っていけばいい?!」
と、修二が言うと、
「わたしが運ぶわ!。」
「修ちゃんお盆はどこ?!」と、京子が言いました。
「そこの冷凍庫の、上の棚。」と、修二が言うと、
「ああ!。これね!。」と言い、
お盆を持ってきて、それぞれの飲み物を一人一人に訊くと、
京子はそれらを、お盆に載せて居間のコタツの上に運んだのでした。

「誰がどこの場所って決まってるの?!」
と、京子が修二に訊きました。
修二が居間に来て、京子にみんながいつも座る場所を教えたのでした。
「京子さんはお兄ちゃんの横に座りなよ!」
「今日俺は、お姉ちゃんの横にいくから!。」
と、修二は言ったのです。

「ありがとう!。修ちゃん!。」
京子がそう言いました。
京子と修二が居間に飲み物を運んでるあいだに、
美津子と、美加で洗い物を済ませたのでした。
「美加もういいわ!。ありがとう!。」
美津子にそう言われた美加は、
「じゃあ先に居間にいってるから!。」
そう言って、みんなのところへいったのでした。


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