妙なこと 第三話 (3)

美加は冷蔵庫に行く前に、
「お兄さん!。お帰り!。」
と言って、和雄の前に手を出したのでした。
「おおそうだ!。”おみやげ”な!。」
和雄がそう言うと、
「相変わらず、気がきかないんだから!!。」
「まったくー!。」
そう笑いながら美加が言いました。

和雄が、自分の部屋におみやげを取りに行こうとすると、
「お兄ちゃん!。なに飲むの?!」と、修二が和雄に訊くと、
「お父さんは、なに飲むの?!」と、和雄が義雄に訊いたので、
「とりあえず、ビールだな!。」と、義雄が答えると、
「じゃあ!。俺もビールでいいよ!。」
と、修二に言ったのでした。

「京子!。私は、ワインにするけどあなたは?!」
と、美加が言うと、
「別に何でもいいんだけど!?」そう京子が答えると、
「遠慮しなくても、いいから!」
「好きなのを頼んで!。そんなに種類はないけど!。」
と、美津子が言いました。

「はい!。ありがとうございます。」と、京子は言い、
「美加は1本飲めるの?!」
そう訊くと、
「飲めないわよ!。あとは、お兄ちゃんか!。お父さんに手伝ってもらうの!。」
と、美加は答えたのです。

「そう!。じゃあ!。わたしは、修ちゃんと同じウーロン茶にするわ!。」
そう京子が言ったので、
「ウーロン茶、1丁ね!。」
修二はそう言うと、コップを戸棚から持って来て、
ウーロン茶を注いで、
「はい!。」と言って、京子に渡したのでした。
「ありがとう!。」と、うれしそうに京子が言いました。

「ああ!京子さん!。ガラス類や食器類は、
そこの食器棚に入っていますから、覚えていてね!。」
そう美津子が言うと、
「はい!。わかりました。」と、京子は返事をしたのでした。

和雄が自分の部屋から戻ってきました。
「これね!。」「名前が書いてあるから!。あとで開けて!。」
そう言って、箱を4個みんなに見せたのでした。

「居間に置いておくから!。」
と、和雄が言うと、
「おお!ありがとう!。」と、義雄が言いました。
「ありがとう!。」と、美津子が言いました。
「サンキュー!。お兄ちゃん!。」と、美加が言いました。
「お兄ちゃん!。ごっつあんです!。」と、修二が言いました。

「京子さんのは?!。」修二が訊きました。
「バカねえー!。一番先に渡したに決まってるでしょ!。」
と、美津子が言いました。
「そう言うこと!。」そう和雄は答えると、
居間におみあげの箱を持っていったのでした。
「あのう!。バッグを居間に置かせてもらってもいいでしょうか?!」
と、京子が言うと、
「遠慮しないで、置いてきて!」と、美津子が言いました。
「はい!。」そう京子は言うと、
和雄の後を追いかけるように、居間に行ったのでした。

居間に来た京子に和雄が言いました。
「京子ちゃんどうしたの?!」
「バッグをひざの上に置いてたので!、
ここに置かせてもらうことに!?」
「どこに置こうかしら?!」
そう京子が言うと、
「そこのサイドボードの横のほうがいいだろう!」
そう言うと、京子からバッグを受け取るとそこに置いたのでした。
そこでまたふたりは、キスをしたのでした。

和雄と、京子が居間から戻って来て、席につくと義雄が言いました。
「じゃあ!和雄の帰宅と、みんなの健康を祝して!。」
「カンパーイ!!。」
みんなで「乾杯!。」と言い、それぞれの飲み物を飲んでから、
鍋をつつき始めたのでした。
「みんなで食べると、おいしいね!。」
美加がうれしそうに言いました。

「家族全員で食べるって本当にいいですね!。」
「うちは、ずーとお母さんとふたりだから!。」
そう言うと、涙目になった京子でした。
「京子さんのところは、お父さんも、お兄さんも、
出張で中国に行ったきりなんでしょ!。」
と、美津子が言うと、
「ええ!。でも年末にはふたりとも帰ってくるので楽しみにしています!。」
そう答えた京子でした。

「そうだなあ!?。もうすぐクリスマスだし、年末だなあ!」
「今日は寒いし、雨も降ったりやんだりで、むかしのことを思い出したよ!」
そう言うと、ビールを一口飲んだ義男でした。
「むかしのことってなに?!。」そう修二が訊きました。
「おまえたちがまだ生まれてなく、お母さんともまだ結婚してなかったころの、
いまだにあれはなんだったのかわからないんだけどな!?。」
「不思議なことがあったんだ!。」
そう言うと、
「飯が終わったら話してやるよ!。」
と言って、またビールを1口飲んだのでした。


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