妙なこと 第十七話 (9)

「美加ありがとう!?」
「焼きそば作ってくれてるんだあー!?」
「麺なかったでしょ?!買ってきたのー??!」
と美津子が言ったのです。すると、
「お父さんからお金もらって買って来たから!?」
「お礼ならお父さんに言ってー!?」
「3時のおやつの分も買って来たからねっ!?」
と、焼きそばを作りながら美加が答えたのです。

「そう!?」
「何も言わないから!?」
「お父さん!ご馳走様です!?」
と言って、義雄に向かい軽く頭を下げた美津子でした。
すると、
「なに言ってるんだー!?」
「照れるじゃないかっ!?」
と言って義雄はテーブルのイスを引き、すぐに座ったのです。

「何か手伝おうかー!?」
と美津子が言うと、
「いいわよー!?お母さんは座っていて!!?」
「もうすぐできるからー!?」
と美加が言ったのでした。すると美津子は、
「じゃあー!お言葉に甘えて!?」
とうれしそうに言うと、イスを引き座ったのでした。

「焼きそば用の麺を三つ買って来たんだけどー!?」
「キャベツとお肉加えたら、思っていたより多くなちゃったから!?」
「修二に残しておけばいいかなっと思って!?」
と美加が作りながら言うと、
「そうネッ!?」
「どうせあの子帰ってくれば”腹減った!!”って言うから!?」
「ちょうどよかったわ!?」
と美津子がうれしそうに言ったのでした。

「そうそう!?」
「お茶はもう用意してあるから!?」
と美加は言うとガスを弱火にし、
急須にポットからお湯を注ぎ、
各自の湯飲みに入れ先にお茶を出したのです。
そしてすぐ、
お椀に入れておいたインスタントの松茸のお吸い物の素に、
お湯を入れ、それも出したのでした。

最後に火を止め、
フライパンから、できた焼きそばをだいたい四等分に分け、
皿に盛り、急いで出したのです。
そして最後に修二の焼きそばの皿にラップをかけたのでした。
それからエプロンをはずしイスに掛けると、
すぐに座った美加でした。

「美加特製の焼きそばだなっ!?」
「じゃあー!みんなで食べよー!?」
「いただきまーす!!」
と義雄がうれしそうに言うと、
美津子と美加も、
「いただきまーす!!」
と言って食べ始めたのです。

すると、
「アッ!」
と美津子は言い、箸を置き急いで立ち上がると、
洗濯機のスイッチを入れに行ったのです。
午前中やるつもりでいた残った洗濯を思い出したのでした。

美津子が笑いながら戻ってくると席に座り、
三人で話をしながら楽しく昼を食べたのでした。
食べ終わると、美津子と美加で片づけたのです。
義雄は食べ終わると居間に行き、
ファンヒーターのスイッチを押したのです。
しかしいつもと同じでした。

「やっぱり、お母さんが疲れてたからかなあー!?」
と言うと、コタツのスイッチを入れ、
コタツに入るとテレビをつけた義雄でした。

片づけが済むと、美加は自分の部屋へ行き、
美津子は洗濯物を取り込むと、
新しい洗濯物を干したのでした。
義雄はしばらくテレビを見ていたのですが、
「くだらないなあー!?」
と言うと、テレビを切り、コタツを切り、ファンヒーターを切ると、
何を思ったのか珍しく、自分で風呂掃除を始めたのです。

それから時間は過ぎ、
3時になると、みんな居間に集まってきたのでした。

「美加!?」
「さっき冷蔵庫見たら!?」
「まるごとバナナと、エクレアが2個入っていたけど!?」
「夜食べるの??!」
と美津子が言うと、
「そうよー!?」
「まるごとバナナは修ちゃん用」
「エクレアはわたしとお母さん用」
「お父さんは夜飲むからいらないしネッ!」
と、美加が言ったのでした。

三人は3時のおやつを、
シュークリームと紅茶で済ませたのです。
そしてそれが済むと、義雄は散歩に出かけ、
美加は友達のところに出かけたのでした。
美津子は用事を済ませると、
家に鍵をかけ、自転車で買い物に出かけたのでした。

最初に家に戻ってきたのは美津子でした。
すぐに夕飯の支度を始めたのです。
それからだいぶたって義雄が本を買って戻り、
そして美加が戻ってきたのでした。

最後に修二が自転車を飛ばし、
ミスターマリックの登場音楽、
「ズッ・ズッ・ズッ・ズッズン!」
とうれしそうに口ずさみながら、
時々あいだに、
「きてます!きてます!!」
「ハンドパワーです!!」
と言いながら、
図書館から戻って来たのです。






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