本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「そんなことより!?かずおー!!?」
「あなた時間、間に合うのー!??」
と美津子が言ったのです。すると、
「お父さんにきのう駅まで送ってもらうことになってるから!?」
「お父さんもう起きているよねえー??!」
と和雄が言ったのでした。
「もう着替えて居間にいるはずだけどー!?」
「見てくれるー!??」
と美津子が心配そうに言ったのです。
するとすぐに和雄は、居間に向かったのでした。
「お父さん!?」
「したくできてるー??!」
と和雄が言うと、コタツに入っている義雄が、
大あくびをしながら、
「できてるよー!!?」
「お前ご飯はー??!」
と言ったのです。
「時間がないからいいよー!?」
「顔を洗ったらすぐ行くからさあー!?」
と言うと、洗面所へと向かった和雄でした。
すると義雄が和雄に向かって、
「荷物はー!??」
と言うと、
「玄関にもう置いてあるー!!?」
と和雄が歩きながら答えたのでした。
和雄と入れ替わりに台所に戻った美加は、
皿に自分の分をよそるといつものイスに座ったのです。そして、
「だけどー!?お雑煮とおせちに飽(あ)きたからってえー!?」
「カレーはどうかと思ったけどー!?」
と美加がカレーを食べながら言ったのです。
「俺はぜんぜん平気だよー!?」
「お姉ちゃんがジャンケン弱すぎだよー!!?」
と修二が笑いながら言うと、
「シチューならクリームでもビーフでも!?」
「どっちでもよかったんだけどおー!?」
「まさか2:1で負けるとは思わなかったわよー!?」
と美加が言ったのでした。
「まったく!せこいんだからなあー!?お姉ちゃんはー!??」
「確率じゃなくって!強いものが勝つー!!?」
「それがジャンケンさあー!?」
と、えらそうに言った修二でした。
それはきのう、昼ご飯を食べたあとのことです。
「もう3日目だと!おせちやお雑煮は飽きるなあー!?」
「夕飯は何か違うものでも食べるかー?!」
と義雄が言ったのがきっかけでした。
「そうかあー!?」
「おじいちゃんちへ行って!!?」
「カニも食べたしー!刺身も食べたしー!」
「すき焼きも食べたしー!焼き鳥も食べたしなあー?」
と言ったあと、
「家(うち)でも!」
「カニも、刺身も、焼き鳥も、から揚げも食べたしなあー!?」
「おせちはどこでも食べたからー!?」
「何がいいかなあー!??」
と修二が言ったのでした。
「お鍋にするー!??」
と美津子がうれしそうに言うと、
「鍋は暮れに食べたからいらなーい!!?」
とすぐに美加が言ったのでした。すると和雄も、
「俺も鍋はいいよー!?やめよー!!?」
と言ったのでした。
そしてしばらく考えていた修二が、
「やっぱり、カレーがいいなあー!?」
と言ったのです。
「カレー??!」
と和雄は言うと、
「だったら!シチューのがいいなあー!?」
「やっぱりビーフシチュー!!?」
とうれしそうに言ったのでした。
「俺はカレー!!?」
「お兄ちゃんはビーフシチュー!!?」
「お姉ちゃんはー!??」
と修二が言ったのです。すると、
「さっきお昼食べたばかりなのにー!?」
「ふたりともよく浮かんでくるわねえー!?」
「しばらく考えさせてよー!?」
と美加が答えたのでした。
「じゃあー!?」
「お父さんとお母さんはー!?」
「なに食べたいのー??!」
と和雄が言うと、
「俺はお前たちに合わせるからー!?」
「なんでもいいー!!?」
「お母さんはー??!」
と義雄が言ったのです。
「わたしは別に何でもいいですよー!?」
と美津子が答えると、
「じゃあー!?あとは美加だけかあー!?」
「お母さんの支度があるんだからー!?」
「早く決めちゃおうぜー!!?」
と和雄が言ったのでした。
「わかったわよー!?」
「じゃあーねえー!?」
「クリームシチュー!!?」
と美加が答えたのです。すると、
「じゃあー!?決まったなあー!?」
「当然ジャンケンだ!!?」
と和雄がうれしそうに言ったのでした。
ここしばらくは兄弟でジャンケンをやっていなかったのですが、
三人の中で一番強いのは和雄で、
美加が一番弱かったのでした。
「むかしはお兄ちゃんが一番強かったけど!?」
「今はどうかなー!??」
と修二が不敵な笑いを浮かべそう言ったのでした。
そして三人でのジャンケンが始まったのです。
「最初はグー!!!」
「ジャンケンポン!!!」
そう言って始まったのでした。
最初のジャンケンで美加が負けたのです。
それから和雄と修二がジャンケンをしたのですが、
3回続けて”あいこ”でした。
そしてとうとう最後に修二が勝って、
その日の夕飯はカレーに決まったのでした。