妙なこと 第十七話 (2)

「何でもありませんよー!!?」
と美津子が言うと、
「そうか!」
「しかし、いい匂いだなー!?」
「昔と違って!三が日雑煮(ぞうに)じゃあー!?」
「やっぱり、飽(あ)きるよなあー!?」
「カレーにして正解だなっ!?」
と義雄が、うれしそうに言ったのでした。

「お父さんパジャマのままで!?」
「ちゃんと着替えてきてくださいよー!?」
「居間は修二がヒーターで暖めてありますから!?」
と美津子が言うと、
「ここに来たのはパパジャマ!!?」
とうれしそうダジャレを言った義雄でした。

長女の美加が2階から下りてきて、
「あああー!くだらなーい!!?」
「おはよう!!?」
とふたりに向かって言ったのでした。すると、
義雄と美津子がほぼ同時に、
「おはよう!!?」と言ったのでした。

「じゃあー!?」
「居間に今(いま)行きます!!?」
「なんちゃって!!?」
とうれしそうに言うと、
居間に向かって歩いていった義雄でした。

「お父さん!?」
「まだ酔っ払ってるんじゃあーないのー??!」
と美加が言うと、
「美加もそんなところでヒーターにあたってないで!?」
「先に顔を洗ってらっしゃい!!?」
と美津子が言ったのです。

そう美津子に言われた美加は、
「はーい!!?」
と答えると、
「絶対まだお父さん酔っ払ってるよー!!?」
と言ってから、洗面所に向かって歩いていった美加でした。

美加と入れ替わりで台所に戻ってきた修二が、
「やっぱりー!?」
「カレー!?冷(さ)めちゃったじゃーん!!?」
と言うと、
「チンしなさい!!?」
と美津子が言ったのです。すると修二は、
ティッシュを取り出し、鼻をかんだのでした。

「何してるのー??!」
と美津子が言うと、
「チンしろーって言うから!?」
「チンしたのー!!?」
と修二がうれしそうに言ったのでした。

「はい、はいー!!?」
と美津子は言うと、
修二の前にあるカレーが盛ってある皿を持ち、
ラップをすると、すぐに電子レンジに入れたのでした。

すると修二が、
「そっちのチンかあー!??」
と笑って言ったのでした。
そしてチンし終わると、修二は皿を自分で取り出し、
ラップをはがすと、
ラップにくっついたカレーを舐(な)めたのです。
「まったくー!?修二は子供の頃から変わらないんだからー!??」
と言って笑った美津子でした。

「これがうまいんだよー!!!?」
と言って修二がペロペロ舐めていると、
2階から下りてきた長男の和雄が台所に来て、
「おはよう!!?」と言ったのです。
すぐに美津子が、「おはよう!!!?」
と言ったのです。
そして修二も舐めながら、
「おはよう!!?」と言ったのでした。

すると和雄が、
「お前まだ?!そんな小学生みたいなことやってるのかあー!??」
「外じゃあー!?やってないだろーなあー??!」
と、修二に向かって言ったのです。すると、
「家(うち)だからできるに決まってるじゃん!?」
「外では、こんなことやらないよー!!?」
と修二が、舐め終えると言ったのでした。

「ならいいけどー!?」
「家の中でも、京子ちゃんの前でそんなことやるなよなあー!?」
と和雄が言うと、
「わかってるよー!?お兄ちゃん!!?」
と言って、手のひらを出した修二でした。

「なんだー!??」
と和雄が言うと、
カレーを一口食べてから、
「きまってるじゃん!約束料!!?」
と、修二が言ったのでした。

「残念でしたー!?」
「そういうのも!お年玉に入ってまーす!!?」
とうれしそうに和雄が言うと、
「チェッ!?」
「しっかりしてるよー!!?」
「ああ言えば、こう言うんだからー!?」
と言うと、またカレーを一口、口の中に入れた修二でした。

修二がきれいにカレーを舐めたラップを、
テーブルの上に二つ折りにして置いてあったので、
それを見た美津子が、
「修ちゃん!?そのラップきれいに舐めてあるねえー!?」
と言うと、
「あたり前じゃん!」
と、うれしそうに修二が答えたのです。

「じゃあ!?それ修二のだけもう一度使おうかあー!??」
「せっかくきれいに舐めてくれたから!?」
と美津子ニコニコしながらが言うと、
「お母さん!?」
「いくら省エネでも!?」
「それはやめてよー!!?」
と修二が言ったのでした。




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