妙なこと 第十六話 (13)

ふたりは秋葉原の駅に着くととりあえず、
ヨドバシカメラの2階の書籍コーナーに行ったのでした。

「もう!年賀状関係の書籍が出てるんだあー!??」
と修二が言うと、
「もうすぐ11月だしー!?」
「そろそろ書き始めないとー!?」
「12月に入ってから年賀状書いたんじゃあー!?」
「期末試験もあるしー!?」
「手書きの言葉なんて、入れられないよー!?」
と健介が言ったのでした。

「お前は律儀(りちぎ)だから!?」
「手書きでちゃんと書いてくれるけど!?」
「俺はいつも適当に年賀状作っちゃうから!?」
と言って、笑ってごまかした修二でした。

ふたりはそこでしばらく、
パソコン関係の本を立ち読みをしていたのでした。

「けんすけー!?以前に比べると!」
「メイドカフェのパンフを持った子が、ぜんぜんいないなあー!??」
「やっぱりあんな事件があったからかなあー!?」
と修二が言うと、
「何、言ってんだよー!?」
「こっちは電気街じゃないんだぞー!?」
「駅の向こう側さあー!?」
と健介が言ったのでした。

「お前は詳しいけど!?」
「俺は久しぶりに来たから、分からなかったよー!?」
「そういえば、感じが違っていた!!?」
と修二は言うと、苦笑いをしたのでした。

「うちのお父さんに!」
「おでん缶を買ってくるように言われたからさあー!?」
「じゃあー!?駅の向こう側だなあー!?」
「どのくらいかかるー!??」
と修二が言うと、
「時間かあー!?」
「時間なんか気にしたことなかったからなあー!??」
「そんなにかからないと思うよー!?」
と健介は答えたのでした。

「じゃあー!?何でこっちに来たんだあー!??」
と修二が言うと、
「ここのほうが、落ち着いて見やすいんだよー!?」
「いろいろ種類もあるしー!?」
と健介が言ったのです。すると、
「そうかあー!?」
と修二が言い、他の本を持つとペラペラとページをめくったのでした。

それからまたふたりはいろいろな本を見たのち、
健介が1冊本を買ったのです。
しかし修二は何も買いませんでした。
そしてふたりはヨドバシカメラを出ると、電気街へと向かったのです。

ふたりはトコトコと駅の向こう側まで歩いていくと、
秋葉原の駅の電気街口に出たのでした。
すぐのところに、
秋葉原無料案内所という所があり、
メイド姿の女の子がふたりいたのでした。(たぶん!?)
そこでいろいろと情報を提供してくれるのですが、
ちょっと恥ずかしがり屋の高校生ふたりは、
そこをチラチラ見ながら、通り過ぎたのでした。(およよ)

「このあいだ友だちに聞いたんだけどさあー!?」
「あそこの案内所で!」
「アキバ初体験ツアーっていうのをやってるんだってさあー!?」
「知ってたあー!??」
と歩きながら健介が言うと、
「へえー!?」
「知らなかったよー!?」
と修二がホントにびっくりしたように言ったのでした。

「どんなツアー!??」
と修二が訊くと、
「メイドの格好をした子が!?」
「いろいろな場所を案内してくれるんだってさあー!?」
「予約して、料金はいくらだって言ってたけどー!?」
「値段忘れたー!?」
と言って笑った健介でした。

それからふたりはビルに入って行き、
健介はインターネットで調べておいた、
目的のメモリーを安く売ってる店に入り、
メモっておいた型番のメモリーを買ったのでした。

そしてビルを出ると、そこからふたりは少し歩き、
チチブデンキの前に置いてある、
自販機のおでん缶にたどり着いたのでした。(大げさな!)

二人はおでん缶を買うと、
隣の自販機にあるラーメン缶に目がいったのです。
「買うかあー!?」
と修二が言うと、
「やめたほうがいいと思うよー!?」
「買ってる人見たことないもん!!?」
と健介が言ったのでした。

修二は健介の言うとおりに買うのをやめたのです。
そしてふたりは、秋葉原の駅まで戻ったのでした。






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