本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを好きなだけ用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
時間は過ぎ、朝になったのです。
普段(ふだん)の日と変わらずに、
美津子が朝一番に起きたのでした。
30分ほど遅れて義雄が起きたのです。
階段を下り、洗面所に行く前に台所に義雄は行くと、
「おはよう!!」
と言ったのです。すると、
「お父さんおはよう!」
「きょうは、久しぶりの休みだから、ゆっくり寝ていればいいのにー!?」
と美津子が言ったのでした。
「きのうはぐっすり寝たから!?」
「普段どおりに起きちゃったよー!?」
「慣(な)れってのは恐ろしいなあー!??」
「土曜日の出勤に慣れちゃったようだよー!?」
と、少し笑いながら言ったのでした。
「土曜日はほんとは休みなのに、出勤して休日手当てないなんてー!!?」
「昔では考えられませんよねえー!??」
と美津子が言うと、
「役職持てば、しかたないさあー!?」
とあきらめ顔で言い、そして、
「朝飯(あさめし)のしたくはゆっくりでいいからねっ!?」
と義雄は言ったのでした。
「きょうはそのつもりでいましたけどー!?」
と美津子が言うと、
「あっ!そうかあー!?」
と言って洗面所へと向かった義雄でした。
義雄と美津子は、いつもより遅い時間で食事を済ませたのです。
義雄が居間で新聞を広げながら、テレビを見ていると、
修二が2階から下りて来たのでした。
急いで洗面所へと向かい、顔を洗い歯を磨き、
食堂へと来たのです。
「お母さん!?」
「お弁当作ってくれないー!??」
と修二が言うと、
「きょう午後から健ちゃんと秋葉原へ行くんでしょー!?」
「きのう、何も言わなかったから!?」
「困ったわねえー!?」
「お弁当のおかず少ないけどいいー!??」
と美津子が言ったのでした。
「いいよー!?」
「公園で食べてから行くことになったからさあー!?」
「健介がお母さんに言い忘れたんだってさあー!?」
「午後から秋葉原行くのを!?」
「だからいつものように、もう弁当作ってあったんだって!!?」
と修二が言ったのです。
「冷凍庫に何かあるはずだから!?」
「冷凍食品でもいいでしょ!?」
と美津子が言うと、
「お母さん!?」
「メラミンは混入してないだろうねえー!??」
「材料は中国からの輸入が多いから!?」
「危なくってしょうがない!?」
と修二が言ったのでした。
「そうねえー!?」
「でも買ってある冷凍食品は、一応日本製だしー!?」
「日本の企業を信用するしかないわねえー!?」
と美津子が言ったのです。すると、
「消費者は調べようがないからねっ!!?」
「お母さんに任せるから、とにかく作ってよー!?」
と修二が言ったのでした。
「海苔(のり)は2段重(にだんがさ)ねにしてよー!?」
「そうすれば、おかず少なくてもいいからさー!?」
と修二が言うと、
「そのつもりだわよー!?」
そう美津子はうれしそうに答えると、
修二の弁当作りを始めたのでした。
それから修二は朝の食事を済ませ、
弁当が出来上がると、
「お母さん!?ありがとう!!?」
「じゃあー!行ってきまあーす!!?」
と大きな声で言うと、
「いってらっしゃーい!!?」
と美津子も大きな声で答えたのでした。
すると居間にいて、その声を聞いた義雄が玄関にやって来たのです。
修二が美津子に作ってもらった弁当を、
ショルダーバッグに入れてると、
「しゅうじー!?」
「おでん缶買って来てくれるかあー!??」
そう言って義雄が、ポケットから千円札1枚を出したのでした。
「お父さん!?」
「おでん買うのには千円あれば十分だけどー!?」
「秋葉原行くまでには、費用がかかるから!?」
「そこんところよろしくー!!?」
と修二が言うと、
「なんだあー!?」
「すごく高いもんにつくなあー!??」
と義雄が言ったのです。
それから義雄はポケットからもう1枚千円札を出すと、
「じゃあー!?二缶(ふたかん)買って来いよー!?」
と言ったのでした。すると修二はもう1枚千円札を受け取り、
「毎度ありー!!?」
と言って、急いで玄関を出て行ったのでした。