本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを好きなだけ用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「そう!?」
「いつも、ご馳走(ちそう)になっているばかりで、気になっているんだけど!?」
「お届けは、盆暮れだけでいいかしらねえー!?」
「またお父さんとも相談して決めるわ!」
と美津子が言うと、
「なんなら俺がジュンちへ、お届けにあがってもいいんだけどさあー!?」
と修二がうれしそうに言ったのです。
「あなたが行ったら、もっと余計ご馳走になっちゃうわよー!?」
「まあー!?修二にはぜったいに頼まないから、!?」
「気を使ってくれなくてもだいじょうぶよ!!?」
と美津子がニコニコしながら言うと、
「そうですかー!?」
「ホナ、さいなら!!?」
そう言うと、台所からサッサと出て行った修二でした。
美津子は台所の片づけが済むと、
洗面所へと行き、クレンジングクリームで化粧を落とし、
顔を洗ったのです。
そして、肌荒れ防止のローションをつけ、手を洗ったのでした。
それから夫婦の部屋へ行き、ジャージに着替えると、
着替えを持ち、途中居間に寄り、
義雄と話をしてから風呂場へと向かったのでした。
「しゅうじー!?」
「変な電話またかかってくるかもしれないから!?」
「来たら、今度は俺が出るからなー!?」
と義雄が言うと、
「出ても切れちゃうよー!?たぶん!!?」
「男の声だと!?」
と修二が言ったのです。
「じゃあー!?」
「女の人の物まねで出るかなー!??」
と義雄がうれしそうに言うと、
「無理だよー!?お父さん声が太いから!?」
「分かっちゃうよー!?きっと!!?」
と修二が酔っ払いを相手に、まじめな顔をして言ったのでした。
「ところであしたはまた図書館通(がよ)いかー!??」
と義雄が言ったのです。すると、
「うん!健介と午前中はねっ!!?」
「午後から秋葉原へ行くんだよー!?」
と修二がうれしそうに言うと、
「お前!?まさかメイドカフェへ行くんじゃあー!?」
と、疑いの目で義雄が言ったのです。
「そんなとこへ行くわけないじゃん!!?」
「パソコンのメモリーを買いに行くんだよー!?」
「お父さん行ったことあるのー!?メイドカフェ?」
と笑いながら修二が言うと、
「いやー!?ない!!?」
「話の種に、一度ぐらい行ってみたい気持ちもあるけどー!?」
「この年じゃ−!?」
「後(あと)で何言われるかわからないからなっ!?」
と笑いながら義雄が言ったのでした。
「あそこの親父!メイドカフェに入りびたりだってよー!?」
「なんてさあー!?」
「みっともないからやめてよー!?」
と修二が笑いながら言ったのでした。
「ところで!!?」
「今でも、おでん缶っていうのを売ってるかあー!??」
と義雄が言うと、
「けっこう人気ある見たいだよー!?」
「前にブームだった頃は、土日だと売り切れの日もあったみたいだけど!?」
「今はどうかなー!??」
「おみやげに買ってこようかー!?」
と修二が言ったのでした。
「俺が二十代の頃にはもう売っていたからなあー!?」
と義雄が懐かしそうに言ってから、
「あれ!?」
「まてよー!??」
と言ってしばらく考えていたのです。
「どうしたのー!??」
「お父さん!?」
と修二が言うと、
「小学校の時友だち何人かと秋葉原へ行って!?」
「珍しいのがあるって友だちが言って!それがおでん缶だったんだあー!?」
「おでん缶をその場で開けてみんなで食べた記憶があるなあー!??」
「だけどー!?」
「缶切りはどうして手に入れたんだろー!??」
「あれー!!??」
と言うと、腕を組んで考え込んでしまった義雄でした。
「プルトップじゃあー!?なかったのー!??」
と修二が言うと、
「俺たちの子供の頃には缶詰は缶切りで開けてたんだ!!?」
「プルトップなんか、あるもんかあー!?」
「今でも缶切りで開ける缶詰があるだろー!?」
「むかしは全部そうだったんだ!!?」
と言うと、組んだ腕を片方はずし、アゴに手をやり、
また考え込んだ義雄でした。