ブログ小説 妙なこと 第十五話(12)

地下街においしいと評判のラーメン店があったのですが、
大通り公園から歩いて10分かからずに、
ラーメン横丁に行けると聞いたふたりは、
観光マップをたよりに、歩いて行ったのでした。
そして、途中でOL風の女の子に道を聞いて、
無事、ラーメン横丁に入ったのです。

義雄はミソラーメンを注文し、
美津子は醤油ラーメンを注文したのでした。
そしてふたりで、半分づつ食べたのでした。

「うまかったけどー!?」
「俺は、ミソのほうがうまかったなあー!?」
「お母さんは!?」
と義雄が言うと、
「そうですねっ!!?」
「やっぱり!ミソのほうがおいしかったと思います!!?」
とニコニコしながら言ったのでした。

「先食べて、損(そん)したよー!?」
と義雄が言ったのです。すると、
「食べ直しに、地下街の有名なお店に行ってみましょうか?!」
と美津子が言ったのでした。

ふたりはまた来た道を戻ったのです。
そしてお目当てのお店に入ると、
もうミソラーメンは売り切れだったのでした。
「しょうゆラーメンしかないって言うけどおー!?」
「しょうゆじゃあー!?」
「しょうゆないなあー!??」
とダジャレを言った義雄でした。(くだらん!)

それからふたりは地下街を出て、
大通り公園をしばらく散歩したのでした。
「ラーメンはすぐおなかが減るから!?」と美津子が言って、
ふたりはコンビニで、
サンドイッチとおにぎりを買ったのです。
それからホテルに戻ったのでした。

フロントで、
あしたの予定の市内観光のバスターミナルの場所を聞いてから、
部屋に戻り、サンドイッチとおにぎりを食べたふたりでした。
そして久しぶりに、いっしょにお風呂に入ったのです。
札幌では、ダブルベッドで合体したのでした。(あじゃー!!)

「朝6時半から朝食だそうですから!?」
「寝坊しないでくださいね!!?」
と美津子が言うと、
「わかってるよー!?」
「あしたは半日、観光バスに乗るのかあー!?」
「じゃあー!?楽だなあー!?」
「もう一発やるー!??」
と義雄がうれしそうに言ったのです。

「何言ってるんですかあー!?」
「年を考えてくださいよ!?」
「もう寝ましょー!?」
と美津子は言うと、義雄に背中を向けたのでした。

「あいわかった!!?」
と言うと手を伸ばし、ベッドのところのスイッチを押し、
足元の常駐灯だけにした義雄でした。

朝ふたりは6時前には起き、
着替えを済ませ、ビュッフェスタイルの朝食を済ませたのです。
そしてまだ時間があるので、シャワーを浴びたふたりでした。

ホテルをチェックアウトすると、バスターミナルに行き、
予約してあった札幌の半日観光バスに乗り、
いろいろ見てまわったのでした。
12時少し前に札幌時計台に着き、
ツーショットを撮ってもらい、
それから札幌駅まで行って終わりの観光でした。

ところが渋滞が激しく、
予定より20分ほど過ぎてもまだ駅まで着きませんでした。
電車の時間が迫っているお客さんもいたので、
バスガイドさんが、
「歩いたほうが早いので、ここで降りてください!!?」
と大きな声で言ったのです。

しかたなくほとんどの人が駅へ行く途中で降りたのでした。
義雄と美津子もまだ時間の余裕はあったのですが、
念のために降りたのです。
バスガイドの言った方角に歩いて行くと、
すぐ札幌駅が見えたのでした。

バスのほうを見ると、まだほんの少ししか進んでいませんでした。
「降りて正解だったなあー!?お母さん!?」
と義雄がうれしそうに言うと、
「バスガイドさんが正解だったんですよー!?」
「お父さんが別に正解だったわけじゃーありませんよー!?」
と、さも当然のように言った美津子でした。

「はい!そのとおりです!!?」
と言った義雄でした。
それからふたりは駅に着くと駅弁を買い、
1時20分発の特急に乗り、函館に向かったのです。
約3時間半の旅でした。


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