ブログ小説 妙なこと 第十五話(6)

「お姉ちゃん!?」
「毛ガニがまるごと1匹載っていたよー!?」
「いいなあー!??」
「カニなんか正月しか食べれないからなあー!?」
と修二が言うと、
「ほんと!?」
「でも無事に着いたから安心したねっ!!?」
と美加がうれしそうに言ったのでした。

「どんなおみやげ買って来てくれるか楽しみだよ−!?」
「宅急便(たっきゅうびん)いつ来るかなあー!??」
とニコニコして修二が言うと、
「何言ってるの!?」
「きょうは釧路湿原と摩周湖だけだから!?」
「送るほど買ってないと思うけどー!?」
「あしたが楽しみねえー!??」
と、美加もニコニコして言ったのでした。

「ふたりともー!?おみやげのことばっかり!!?」
「あきれたわねえー!?」
と京子が言ったのです。すると、
美加と修二ふたりとも、ペロッと舌を出して笑ったのでした。

一方北海道では・・・
急に義雄が、
「ハックション!!?」
と大きなくしゃみをしたのです。

「誰かうわさしてるのかなあー!?」
「急にくしゃみが出るなんて!!?」
と義雄が言うと、
「どうせ!?美加か修二に決まってますよー!?」
「おみやげの話でもしてるんでしょ!?」
と、美津子が言ったのです。
義雄と美津子はそれからゆっくりと食事を済ませたのでした。

「お父さん!?」
「食事のあと片づけをしてもらいますけど!?」
「いいですかあー!??」
と美津子が言うと、
「ああー!?俺はもういっぱいだよー!?」
「お母さんはー!??」
と義雄が言ったのです。

「わたしももうこれ以上食べれませんよー!?」
「じゃあー!?電話しますから!?」
と美津子は言うと、フロントに電話したのでした。
そして、部屋のロックを解除したのです。

「腹ごなしに散歩でもするかー!?」
「久しぶりにお母さん!?」
と義雄が言うと、
「そうですね!?」
「じゃあー!?フロントへ電話しますから!?」
そう美津子は言うと、あと片づけが済んだら、
部屋をロックしてもらうように連絡を入れたのでした。

部屋の鍵を義雄が持ち、
エレベーターを降り、1階のフロントまで行ったのです。
「当ホテルは10時まで玄関を開けておりますので!?」
「それ以降はお電話を下さればお開けいたしますので!?」
「よろしくお願いいたします!?」
「こちらをお持ちください!?」
と、フロント係はパンフレットを渡し言ったのでした。

この温泉街の地図が書いてある、
パンフレットを貰(もら)った義雄と美津子は、
スリッパから下駄に履き替え、ホテルを出たのでした。

「横綱大鵬はここの出身だそうで、相撲記念館があるそうだ!!?」
「修二が調べてくれたから!?」
「あした寄るつもりだけど!?」
「夕涼(ゆうすず)みがてら、どの辺(へん)かちょっと寄ってみよう!?」
と義雄が言ったのです。

ふたりはそれから久しぶりで腕を組み散歩したのでした。
地図を見ながら相撲記念館まで行ったのです。

「かなりゆっくり歩いたけど!?」
「10分かからなかったなあー!?」
と義雄が言うと、
「これでは”ナビ”いりませんねえー!?」
とニコニコしながら美津子が言ったのでした。

相撲記念館であしたの開館時間を訊(き)いたのです。
散歩していると言うと、
足湯を教えてくれたのでした。
そしてふたりは、足湯の場所まで散歩がてら歩いて行ったのです。
ゆっくり10分ほど歩くと着いたのでした。

「24時間浸かれるっていうから!?」
「駅にもあるそうだけど!?」
「こっちのほうが規模が大きいからって来てみたけど!?」
「なんかいい感じだなあー!?お母さん!?」
と義雄が言うと、
「そうですねえー!?」
と美津子が言い、ふたり並んで長いすに腰掛け、
足湯に10分ほど浸かったのでした。

「なんか足の疲れが取れた感じがするよー!?」
「足が軽くなったようだ!!?」
と義雄が言うと、
「そうですねえー!?」
「でも、もうそろそろ帰りましょうかあー!?」
「冷えてきたし!?」
と美津子が言ったのです。

「そうだなあー!?」
「風邪ひいてもつまらないから!?」
と義雄は言うと、
美津子とふたりで腕を組み、ホテルへと戻ったのでした。


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