ブログ小説 妙なこと 第十二話(10)

「おかしいわねえー?!」
「急にくしゃみが出るなんてー!??」
「誰かうわさでもしてるのかしら??!」
と美加が言ったのです。

向こうの部屋で大笑いしているのが聞こえたので、
「きっとあのふたりじゃないの??!」
「和雄と修二!!?」
と、少し笑いながら、
美津子がそう言ったのでした。(正解!!)

「まったくー!?人が親切にお父さんと代わってやったのにー!!?」
「もうやってやらないから!!??」
と美加が、ふくれっ面をして言ったのです。
「正月早々!美加も怒らないで!?」
「機嫌(きげん)を直して!楽しくやりましょ!?。」
と和子が、ニコニコしながら言ったのでした。

「そーよー!?こんなにごちそうがあるんだから!?」
「おいしいものを食べれば!?」
「気持ちもうれしくなるものよー!??」
「みんなで食べましょ!?」
と美津子が、うれしそうに言ったのです。

「そうそう!?いつものカニだけど!??」
「瑞枝(みずえ)さんには、冷凍のままのを持たせたけどー!?」
「今年は去年より少し値段が高かったから!?」
「4Lから3Lに小さくしたけど!!?」
「身のほうはしっかり入ってるかしらねえー!??」
「少し心配だけど!!??」
と和子が言ったのでした。

そして、
「わたしが朝すぐに!!」
「台所の流しに、ボールに入れておいた冷凍のカニだけどー!??」
「もうだいぶとけてると思うから!??」
「美加!持って来てくれないー??!」
「三人で先に食べましょうよ!?ねっ!!?。」
と和子が、うれしそうに言ったのです。

「あーよかった!!。」
「気になっていたんだけどー!??」
「おばあちゃんが言うまで待っていたのよー!?」
「今すぐ持ってくるから!!?」
とニコニコして美加が言ったのです。

「台所の引き出しに、カニの身をほじるのが入ってるから!?」
「ついでにそれも持って来てちょうだいね!!?」
「あとー!?殻を割るのもいっしょの引き出しにあるから捜して!??」
と和子が言ったのでした。
「はーい!!?」
と言って機嫌を直し立ち上がると、台所に向った美加でした。

「やっぱり!?ここでお正月にカニを食べないと!!?」
「お正月が来たような気がしませんよー!??」
とニコニコしながら、美津子が言ったのです。
「でもねえー!?2・3年前から市場でも代(だい)が替わって!!?」
「知ってる所が、けっこうつぶれたり、やめたりしてるのよー!!?」
「まけてよー!?って言っても、むかしほどまけてくれないものー!??」
「今どこも厳しいのよねえー!??」
と、和子が言ったのでした。

「お母さん顔が広いしー!?」
「お盆とお正月の前は、毎年市場に出かけているのにですか??!」
と美津子が顔を曇らせて言うと、
「やめましょ!!」
「こんな話を元旦からするのは!!??」
「それより、”とっと”やってる人たちが来る前に!!?」
「カニをおなかいっぱい食べちゃいましょう!??」
と少し笑いながら、言ったのです。

「お待ちどおさまー!??」
と言って美加が、部屋に入って来たのでした。
すると和子が、
「そうだわ!お風呂場にカニの箱が置いてあるから!?」
「また同じようにボールに入れて流し台に置いて来てちょうだい!?」
と言うと、美津子が、
「おかあさん!?わたしが行ってきますから!??」
「美加!?おばあちゃんと先に食べてなさい!?」
と言って立ち上がると、台所に向ったのです。

美津子はボールを二個棚から下ろすと水洗いし、
それを持って風呂場に行ったのでした。
タオルを手に巻き、まだ凍っているカニを箱から取り出すと、
ボールに入れたのです。
そしてそれを持って、台所の流しに置いてきてから、
部屋に戻って来て、カニをおいしそうに食べたのでした。


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