ブログ小説 妙なこと 第十二話(11)

一方、男どもの部屋では、
「義雄!?俺のぐい飲みは!??」
と義久が言うと、
「座卓の上にあったのを持って来たんだけど!??」
と、義雄が言ったのでした。
「これはお前たちが使うヤツだあー!!?」
「おばあさん!?ボケてきたなあー??!」
「俺専用のがあるんだ!!?」
と言うと立ち上がり、座卓のある部屋に歩いて行ったのです。

「おばあさん!?俺のぐい飲みは?!」
と部屋に入ると、いきなり義久が言ったのでした。
「出てませんでしたかー?!」
と言うと和子が、座卓の上を見たのです。

「そこにありますよー!!?」
と指さすと、
「なんだあー!??義雄が違うのを持って来ただけかあー!??」
「素人(しろうと)は困るなあー!??」
と言って、すぐにぐい飲みを持つと、
部屋に戻って行った義久でした。

「お父さん!?シロウトだってさあー!??」
と笑いながら美加が言ったのです。
「よくおじいさんは!?」
「シロウトだー!?しろうとだあー!?って言うけど!??」
「玄人(くろうと)だあー!?っていうの聞いた事ないのよー!??」
「何を基準にしてるんだかねっ!!??」
と笑いながら和子が、そう言ったのでした。

義久が部屋に戻ると、
「おじいちゃん!?急にどこ行っちゃったかと思ったよー??!」
と修二が、義久に言ったのです。

「わりーわりー!!??」
「勝負はついたかあー??!」
と義久が言うと、
「うん!今度、亮おじさんが親!!?」
と修二が言ったのでした。
親の亮が、札(ふだ)を配ったのです。

「ぐい飲みを取りに行って来たら!?」
「ぐい飲みだけにいい手を”ぐい”って引いて来た!!?」
とうれしそうに義久が言うと、
「おやじー!?単なるダジャレで、ハッタリだろー??!」
と義雄が、ニコニコして言ったのでした。

「そう思ったら勝負して来いよー!??」
「お前はついてないから、無理だと思うけどなっ!??」
と義久が自信ありげに言うと、
「まあー!?親父の言うとおりだけどなあー!??」
「今回も降りだー!?」
と義雄は札を見て、がっかりしてそう言ったのでした。

その回は、義久が勝ち親になったのです。
「ついて来たかもしれないなあー??!」
「連荘(れんちゃん)の親は久しぶりだなあー!!??」
と義久は言ったのでした。
義雄だけがツキがなく、
蚊帳(かや)の外(そと)におかれたようでした。
みるみる時間は過ぎ、札を替える時間になったのです。

「やっと絵札だあー!!??」
とうれしそうに修二が言ったのでした。
その通り、また修二が勝ち始めたのです。
負けていた分を取り返したのでした。

「やっぱり!今年は絵札と相性(あいしょう)がいいんだー!!?」
「絵札のあいだに勝ち続けるぞー!!?」
と、うれしそうに修二は言ったのです。
それから時間が経ち、昼を10分ほど過ぎると、
「さあー!?これでメシだなあー!??」
と言って午前中の花札の”とっと”の勝負を終わったのでした。
みんな手を洗いに洗面所に行き、それが終わると、
座卓があり、テレビが置いてある部屋に全員が行ったのです。

みんなでとりあえず、ビールで乾杯したのでした。
「明けましておめでとう!!」
と言って義久が音頭をとり、乾杯したのです。
しばらくみんなでビールを飲んでいたのですが、
「酒、飲みたくなったなあー??!」
と義久が言うと、
「おやじー!?燗つける容器は向こうの部屋だぞー!??」
「しゅうじー!?取って来てくれるかあー??!」
と義雄が言ったのでした。

「うん!わかったあー!??」
と修二は言うと、
さっきまで”とっと”をやっていた部屋に、向ったのでした。
修二が部屋に入り、
燗つける容器のプラグをコンセントから引っこ抜き、
何気なく仏壇の水入れの容器を見ると、
黒い容器に家紋が入っていたのです。
「あれ!??家紋なんて入っていたかなー??!」
と修二は独り言をいい、
部屋から燗つける容器を持って、出て来たのでした。

戻って来ると、
「おじいちゃん!?これにお酒を入れればいいんだね!?。」
と修二が言うと、
「ああー!?頼むな!!?」
「酒瓶(さかびん)が、そこの下の引き戸に入ってるから!!?」
と、義久が言ったのです。
修二は容器に酒を入れ、コンセントにつないだのでした。

「ところでさー!?仏壇の水入れの容器だけど!??」
「家紋って入っていたかなあー??!」
と修二が言うと、
「なに言ってんだ修二!??」
「家紋なんて入ってるわけないだろー!!??」
と少し赤くなった顔で、亮が言ったのです。

すると和子が、
「銀色の容器には家紋が入っていたんだよー!?」
「黒い容器に替わってたけど!!?」
「家紋は入ってないよーしゅうじー!!??」
とニコニコしながら言ったのでした。

「でもさっき見たら、家紋が入ってたよー!??」
と修二が言うと、
みんな一斉に、
「えー!!??」
と言ったのでした。
それからみんな一斉に立ち上がると、
さっきまで”とっと”をやっていた、仏壇のある部屋に向ったのでした。

そして部屋に入ると、仏壇の水入れの容器の家紋を見て、
それぞれがてんでに、
「なんでー??」
「うそだろー??!」
「そんなばかなー!!??」
「なんでだよー??!」
「ほんとだあー??!」
「えー!なぜー!??」
「信じらんないー!!?」
「およよ!!?」
「ちょっとだけよー!?あんたも好きねえー!??」
と、言ったとさっ!!。(みんなで8人だったはずだけど??)

これで、お。し。ま。い。

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