ブログ小説 妙なこと 第十二話(8)

「しっぴん(四・一)じゃあーなあー??!」
「一番弱いピン役じゃないかあー!?」
「降りて正解だな!!?」
と義久が言ったのです。すると、
「”とっと”が出たかと思ったよー!!?」
「修二が今ついてるからさあー?!!」
と義雄が言ったのでした。

ご祝儀として”とっと”はひとりから10本づつ、マッチ棒がもらえ、
”揃い札”(九・九から一・一)で勝つと、ひとりから3本づつ、
マッチ棒がもらえる規定でした。

「また修二にご祝儀やるのかあー!??」
と言って和雄が、マッチ棒を3本出したのです。
ほかの三人もすぐに、それぞれが、
「まったくつえーなあー?!」
「やられたなあー!??」
「およよ!!?」
と言いながら、マッチ棒を3本出したのでした。

「実力!実力!!」
「ごっつあんです!!。」
と言ってもらった修二でした。

「修二!お前もう!?”とっと”分以上稼いだろー??!」
「揃い札で勝ってるからなあー!?」
と亮が言うと、
「そうだなあー!??」
「そのぐらいは稼いでるよー!?」
と義久が言ったのでした。

「いえいえ!?ツキは水物ですからねえー!!?」
「いつ、つかなくなるかわかりませんからあー!!?」
とうれしそうに修二は、言ったのでした。
「なーに!?もうすぐ札替(ふだが)えの時間だから!??」
「替えたらまたツキは変わるさあー!??」
と義雄が言ったのです。

それからじきに、札替えの時間が来たのです。
「じゃあー!?替えるぞー!!?」
と言うと短冊札とカス札に替わったのでした。
そして義雄が言ったようにツキが、変わったのです。
修二が勝てなくなったのでした。

「やっぱねえー!??」
「色あざやかな札でなくなったから!?」
「俺には似合わないからしかたないけど!!?」
と修二が言うと、
「なんだあー!?さっきの勢いはどうしたあー!??」
とうれしそうに和雄が言ったのです。

「この札では勝てそうにないから!?」
「また次の絵札まで待つさあー!!?」
と修二が言ったのです。
そして修二はあぐらをかいてる格好から、
座布団を抱え、足を伸ばして腹ばいの格好になったのでした。

ついてきた和雄と亮が修二とは逆に腹ばいの格好から、
立ち膝の格好になったのでした。
そしてつかない義雄と義久は腹ばいのままでした。
「おやじー!?つかないなあー!??」
と義雄が言うと、
「ああー!!?」
「酒でも飲みながらやるかあー!??」
と言ったのです。

「お母さーん!?さけー!!?」
と大きな声で義雄が言うと、
「今忙しいから!?」
「自分で作ってー!!?」
と大きな声で美津子が答えたのでした。

「まったくー!!?」
「しょうがねえーなあー!!?」
「おやじー!?梅割り飲むかあー!??」
と義雄が言うと、
「冷たいヤツだろー!?身体(からだ)に!」
「よくないから!?」(というか、酒は身体によくないだろーに!!)
「熱燗がいいなあー!??」
と義久が言ったのです。

「みかあー!!??」
「俺の代わりに、こっち来てやっててくれー!!?」
と、大きな声で義雄が言うと、
「しょうがないわねえー!!?」
「今行くー!!?」
と美加が大きな声で言ったのでした。

美加が部屋に入って来ると、
「これが俺の分だから!?」
「よくわからなかったら!?降りればいいからなっ!!?」
と言うと、急いで台所に向ったのです。
義雄は、自分の梅割を作り終えると、
燗をつける容器がないのに気づき、
和子と美津子がいる部屋に向ったのでした。


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