携帯によろしく 第九章(10)

三人は店に入ってくると、
泰三と絵里が座っていた座敷に向ったのでした。
「お待たせー!??」
と笑いながら泰三が言うと、
「ずいぶんとかかったんですねえー!??」
「おおー!?和樹じゃあーねえかあー!??」
「お、つ、か、れ、さん!!?」
と酔った口調で一平が言ったのでした。

「いいごきげんですねえー!??」
と和樹がニコニコして言うと、
「君たちが遅いんでね!?」
「ちょっと飲み過ぎちまった!!?」
と一平が言ったのです。

そしてすぐに三人は座ると、注文をしたのです。
それから四人で飲み始めたのでした。
「とりあえず乾杯!?」
と泰三が言ってグラスを上げると、
みんな一斉にグラスを上げ、
「かんぱーい!!!」
と言ったのです。

「わりーねえー!!?」
「絵里ちゃんが残していった梅割り飲んじゃったから!?」
と一平は言うと頭をちょこんと下げたのです。
「いいんですよー!?一平さん!!?」
「待たしてしまってすいませんでした!?。」
と絵里が言ったのでした。

「梅割りだけに割りーねー!??」
と一平が言うと、
「梅割りだけにシャレが梅ねー!??なんちゃって!!?」
と泰三がうれしそうに言ったのです。
「あいかわらず飲むとダジャレになっちゃうんですねー!??」
「ふたりとも!!?」
と和樹が笑いながら言ったのでした。

「でもおふたりともうまいですよー!??」
「会社では言わないから!?」
と絵里がうれしそうに言うと、
「飲んだときぐらいおもしろいこと言わないと!!?」
「なあー!?かずきー!??」
と泰三が言ったのです。

「はいはい!!?そうですね!?」
「おふたりともダジャレがうまいですから!!?」
とニコニコしながら和樹は答えてから、
「せんぱーい!!?追加注文していいですかねえー??!」
「腹減っちゃってー!!??」
と言ったのでした。

「おうー!?ジャンジャン注文しろー!??」
「あしたは休みだしなあー!??」
と泰三はニコニコしながら言うとすぐ、
「ところで絵里ちゃん!?門限なんじー!??」
と訊いたのでした。

「着替えたときにうちに連絡しといたから!?」
「だいじょうぶです!?」
と絵里は答えたのです。
「でも女の子だからなあー!??」
「9時でお開きにするかー??!」
と泰三が言うと、
「そうですね!!?あと30分かあー!??」
とわざと時計を見ながら言った一平でした。

すると和樹があわてて、
「すいませーん!注文お願いしますー!!?」
と大きな声で言ったのです。
そのあわてぶりがおもしろかったので、
ほかの三人が笑ったのでした。
それから30分があっという間に経ったのです。(あっ!)

「もう9時かあー!?」
「お開きにしますかー??!」
と一平が言うと、
「一平さん!?そんなこと言わずに!??」
「付き合ってくださいよー!??」
と和樹が言ったのでした。

「一平!?じゃあーあとは頼むなっ!?」
「金は払っとくから!?」
「じゃあ絵里ちゃん駅までいっしょに行こうー!?」
と泰三は言うと立ち上がったのです。
絵里もすぐに立ち上がり二人は靴をはいたのでした。

「おやじさん!?お勘定!??」
と泰三が言うと、一平が座敷から出てきて、
「せんぱーい!?半分払いますよー!??」
と言ったのです。
店の者が勘定書きを泰三に渡そうとすると、
それを一平が取ったのでした。

金額を見た一平は、ポケットから財布を出そうとしたときに、
泰三に勘定書きを取られたのです。
「半分払いますよー!?」
と一平が言うと、
「じゃー!3千円もらっとくわー!??」
と泰三が言ったのでした。

「そうですかあー!?じゃあー!?」
そう一平は言うと、泰三に3千円渡したのでした。
「ごちそうさんでした!!?」
と一平が言うと、座敷から和樹が出てきて、
「すいませーん先輩!?ごちそうさんでした!!?」
と言ったのです。
「すいません!?泰三さん一平さん!??」
「ごちそう様でした!!?」
と絵里は言うと、ちょこんと頭を下げたのでした。

店の支払いを済ませると、泰三と絵里は店を出たのでした。
そして駅までいっしょに歩いて行ったのです。
それからふたりは別々の電車に乗り、家路についたのでした。






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