携帯によろしく 第九章(8)

「お疲れさんでした!!?」
と三人に向って和樹が言うと、
「お疲れさん!!?」
「じゃあー7時になっ!??」
と泰三が答え、
「がんばれよー!?」
「がんばってくださいね!?」
と一平と絵里が続けて言ったのでした。

三人はそれからいつも寄る店に行ったのです。
店は満杯でしたが常連客が席を詰めてくれ、
何とか座敷に三人は座れたのでした。

「定時で終わってすぐ来ればよかったけどなあー!?」
「もう6時近くじゃあー!??」
と泰三が言うと、
「でもっよかったですね!??」
「座れて!!?」
とうれしそうに一平が、言ったのです。

「絵里ちゃんここは何度目!??」
と一平が訊くと、
「えーとー?!3度目ですかねー!??」
と絵里は答えたのでした。
すると注文してあった、
ビール2本と梅割りとモツの煮込みが三つ来たのでした。

すぐに絵里が、ビール瓶を持ったのです。
「お疲れ様でした!?」
と言って、ふたりのグラスにビールを注いだのでした。
するとすぐに泰三がビール瓶を持って、
「先にとりあえず乾杯しようかあー!??」
と言って、
絵里の前に置いてあるグラスにビールを注いだのです。

「じゃあーかんぱーい!!?」
と泰三が言うと、
「かんぱーい!!?」「かんぱーい!?」
とほぼ同時に一平と絵里が言ったのでした。
「絵里ちゃん!?好きなのを頼んでいいからね!?」
「足りなけりゃあー!??梅割りのおかわりしてもいいから!??」
と泰三が言ったのです。

「ありがとうございます!!?」
と絵里が言うと、
「遠慮せずに何か頼みなよー!??」
「俺は焼き鳥のタンとハツ2本づつ!?」
と一平が言ったのです。

「じゃー!?わたしは砂肝とタンにしようかなっ!?」
と絵里が言うと、
「おなか空いてるだろー!??」
「好きなもの遠慮しないで注文してよー!??」
「おれは手羽先と砂肝にタンにハツ2本づつ!!」
と泰三が言ったのでした。

「すいませーん!?注文!!?。」
と一平が大きな声で言ったのです。
すぐに店員が来たのでした。
それぞれが自分のほしいものを注文すると、
「あと手羽先1つ追加してくれる?!」
と一平が言ったのです。

「承知しました!!?」
と店員は言うと、伝票を置いて戻って行ったのでした。
「なんだあー!?一平!??」
「きょうはニラレバ炒めを頼まないのか??!」
と泰三が言ったのです。すると、
「いやあー!?絵里ちゃんがいるから!??」
「息が臭いと悪いと思ってー!??」
と一平が、うれしそうに言ったのでした。

「絵里ちゃんと付き合っているわけじゃあーないけど!??」
「やっぱねー??!」
と少し照れながらそう一平が言うと、
「少しは一平も、女性に気を使うようになったかあー!??」
と笑いながら泰三が言ったのです。
それを聞いた絵里も、少し笑ったのでした。

「きょうは絵里ちゃんがいて助かったよー!?」
「テキパキとやってくれたから、残業しなくて済んだー!?」
と泰三が言ったのです。
「そうですねえー!?前いた人とはえらい違いですよー!??」
「こんなこと言っちゃー悪いけどねっ!?」
と一平がうれしそうに言ったのでした。

「すいません褒(ほ)めていただいて!!?」
「なんにも出ませんけどー!?」
と絵里が言ったのです。
それからしばらく三人で話しながら飲んでいると、
泰三の携帯が鳴ったのです。

「もしもしー!??」
「もう7時かあー!??」
「どのくらいできたんだあー??!」
と言ってから、
「わかったー!?」
「今からチェックに行くからよー!??」
と言って泰三は、携帯を切ったのでした。

「俺ちょっと会社に戻ってチェックを済ませてくるからよー!??」
「帰らないでここで飲んでてくれよー!?」
とふたりに言って、泰三は立ち上がったのでした。
「泰三さん!?私もいっしょに行きます!?」
と言って絵里も立ち上がったのです。
するとすぐに一平が、
「いってらっしゃーい!!?」
と言って、手を振ったのです。






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