携帯によろしく 第九章(7)

瞬く間(またたくま)に泰三の机の上は図面でいっぱいになったのです。
それから泰三と絵里は汗をかきながら、
処理していったのです。
五時少し前には、ほとんどの処理を終えたのでした。
「絵里ちゃんご苦労さん!?」
「帰りに一杯付き合わない!??」
「安いところで悪いけど!??」
と泰三が言ったのです。

「はい!ありがとうございます!?。」
「あのー!?山田さんは??!」
と絵里が言うと、
「和樹かあー!??」
「アイツだけ残業だけど!!?」
と言うと泰三は、山田和樹のところへ行ったのでした。

「かずきー!??」
「どうだあー??!あとどれぐらいかかる?!」
と泰三が言うと、
「やっぱあー!?あと2時間ぐらいはかかると思います!?」
と答えた和樹でした。

「食堂でメシ食ってからやったじゃあー!?」
「ファックス送るまでじゃあー!?八時過ぎちまうなあー!?」
「7時になったら携帯に電話をよこせ!!?」
「俺は確認しなきゃならねえからよー!??」
と泰三が言ったのでした。

「すいませーん!!??」
と和樹は言うと、ちょこんと頭を下げたのです。
それから泰三は自分の机に戻ると、
「絵里ちゃん!?OK!!?」
と絵里に向って言ったのでした。

「何がですか??!」
と絵里が言うと、
「とにかくアイツのことは気にしなくていいから!?」
「さーて!?守衛所に連絡するかなー!??」
と言うと、内線で電話をかけたのです。
連絡を終えるとすぐに、定時のBGMが流れたのでした。

「どうだあー!??」
「残業だろー!?先生!!?」
と一平が言うと、
「いいですよねえー!??」
「一平さんは定時で!!?」
と和樹がうらやましそうに言ったのでした。

「はやくー!飯(めし)食って来いよー!!?」
と一平が言うと、
「よーしできた!!?」
「とりあえず5枚!!?」
「絵里ちゃーん!?ファックスで送ってー!??」
と言ってから、食堂に走って行った和樹でした。

絵里が和樹の机のところに来たのです。
「5枚だってさー!??送ってやってくれるー?!」
と一平が言うと、
「はい!すぐに!!?」
と言って一平から図面を受け取ると、
泰三のところに持って行ったのでした。

「泰三さん!?これチェックお願いします!。」
と絵里が言うと、
「絵里ちゃんは定時までだから!?」
「もう着替えていいからねっ!!?」
と泰三が言ったのです。すると、
「これだけですから!?わたしがファックス送りますから!?」
と絵里が言ったのでした。

「悪いなあー!?助かるよー!??」
とうれしそうに泰三は言ってから、
図面をチェックし始めたのです。
泰三がチェックを終えた図面からすぐに下請けの工場に、
絵里がファックスを送ったのでした。

絵里がチェックし終えた用紙を見て、
「あと残っているのは、この工場のだけですね!!?」
「これなら山田さんでも間違えませんね!!?」
とニコニコしながら、絵里が言ったのでした。
「じゃあー!?行こうかあー!??」
と泰三が言うと、
「では着替えてきますので!?」
と絵里は言い、ロッカールームへ行ったのでした。

「いっぺいー!?着替えて行くぞー!??」
と泰三が大きな声で言うと、
ロッカールームから一平が着替えを終えて、出てきたのでした。
「せんぱーい!?もう三人だけですよー!?」
「あと和樹がいるけど!!?」
と笑いながら一平が言ったのです。

「そうかあー!??」
「普段の日だとまだ何人かいるのになあー!??」
「はえーなあー!??みんなー??!」
と笑って泰三が言ったのでした。
それからロッカールームへと歩いて行ったのです。

絵里は女ひとりなので、いつも応接室で着替えていたのでした。
着替えが済むと、応接室からバッグを持って出てきたのです。
すると和樹が急ぎ足で自分の机に戻って来たのでした。






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