本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「お父さま!?このあとお風呂になさいます?!」
と小百合が言うと、
「わたしのことはいいから!?」
「一平君を送って行ってやりなさい!!?」
と大が言ったのです。
「わかりましたわ!?」
「では一平さん!?まいりましょう!??」
と小百合が言うと、
「ご馳走になりました!。」
「奥様によろしくお伝えください!?」
「では失礼いたします!。」
と言って大にお辞儀をしたのです。
急いでカバンを持って、
小百合のあとを追いかけて玄関に向かったのでした。
ふたりは玄関を出ると、駐車場に向ったのです。
駐車場に着くとふたりは、車に乗り込んだのでした。
小百合はシャッターが上がり始めると、
エンジンをかけたのです。
「小百合さん!?シートベルトしましたから!?」
と言って一平は、小百合のほうを向いたのです。
1mほど上がるとシャッターが止まったのでした。
小百合がリモコンのスイッチで、止めたのです。
「じつは一平さん!?」
「今度お見合いすることになったのです!」
と言って一平のほうを向き、
目に涙をため小百合がそう言ったのでした。
「一平さんと初めてお会いする前に!?」
「もうそのことは、決まっていたことなのですけれど!?」
「言い出せなくって!!??」
と言うと、涙があふれ出てきたのです。
一平は急いで、シートベルトをはずすと、
顔を小百合の顔に近づけたのです。
小百合は思わず目を閉じたのでした。
一平は、流れ出てくる小百合の涙を、
やさしく唇で吸ったのです。
すると小百合の涙が止まったのでした。
「急なことでびっくりなさいましたか??!」
と一平が訊くと、
無言で、小百合は恥ずかしそうにうなずいたのです。
そのしぐさを見た一平は、
思わず軽くおでこにキスしたのでした。
一平は少し酔っていたとはいえ、急に我に返り、
「小百合さんごめんね!?」
「驚(おどろ)かしてしまって!!?」
と言って、ちょこんと軽く頭を下げたのでした。
「もう行きましょう!?」
と言うと、
助手席に座り直し、シートベルトをしたのです。
「はい!」と小百合は答えると、
リモコンのスイッチを入れなおし、シャッターを上げたのでした。
シャッターが上がりきると、車は走り出したのです。
道路はあまり混んでなく、
スムーズに一平のマンションまで、たどり着いたのでした。
「もうきょうは遅いので、家に寄るように引き止めませんから!?」
「俺少し酔ってるし、自信ないのでね!?」
と言って頭をかき、そう言ったのでした。そして、
「ここでUターンしたほうが道がわかりやすいから!?」
「バックでそこの駐車場に入れてくれますか??!」
「今、誘導しますから!??」
と一平は言うと、カバンを持ち車を降りたのでした。
「オーライ!オラーイ!!」
と言って小百合の車を誘導し、来客用の駐車場に入れたのです。
それからすぐに運転席のところに駆け寄り、
開いた窓から、
「俺のこと嫌いになった!??」
と一平が訊くと、
「いいえ!?」と小百合は首を振り、答えたのでした。
「今度いつ、お見舞いに来てくれますか?!」
と小百合が言うと、
「うーん!??」
「土曜日なんかどうでしょう!?」
「たぶん休みなので!!?」
と一平が言ったのでした。
「お休みなので、ご予定が入っているのでは??!」
と小百合が言うと、
「いいえ!?別に予定はありません!!?」
「小百合さんの都合はどうですか?!」
と一平が言ったのです。
「日曜日はお見合いなので、お迎えにあがれませんが!??」
「土曜日は今のところ予定はありませんから!??」
と小百合は言ったのでした。
「じゃあー!?何時ごろお電話差し上げればよいでしょうか??」
と一平が言うと、
「土曜日は面会時間が違ったかもしれませんので!?」
「もしよかったら午前中に一度お電話差し上げますが!??」
「何時ごろがよろしいでしょうか?!」
と小百合が言ったのです。
「何時でもよろしいです!!?」
「でも!?10時頃にしますか?」
と一平がニコニコして言うと、
「はい!?」
「では土曜日の10時頃お電話差し上げますので!!?」
と小百合が言ったのでした。