本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「一平さんの言いたいことはわかりますわ!?」
「ありがとうございます!。」
と言うと小百合は、会釈したのです。
「とんでもない!?」
と言って一平も会釈したのでした。
車が病院に着き駐車場に止めると、
ふたりはそこから少し歩いて、病院に入ったのでした。
エレベーターで7階まで上がったのです。
小百合は、ナースステーションに寄ったので、
一平も後ろからついていって、会釈をしたのでした。
それから病室に入ったのです。
母の菊枝がイスに座っていたのでした。
菊枝はすぐにドアのほうを振り向くと、
立ち上がり会釈をしたのです。
一平も会釈をしました。
「お忙しい中をありがとうございます!」
と菊枝が言うと、
「いいえ!ユーに何もしてやれないので!?」
「また花を持って来ました!。」
「これを飾って下さい!」
とすまなそうに一平が言ったのです。
「優も喜んでいると思います」
「ありがとうございます!」
「さっそく飾りましょう。」
「小百合さんお願い!?」
と菊枝が言ったので、
一平は小百合に花束を渡したのでした。
「ではさっそく替えましょう!」
と小百合は言い、花を挿(さ)してある花瓶を持つと、
「わたしも手伝いますから!?」
「一平さん!?イスにお座りください!?」
そう菊枝は言うと、花束を小百合から受け取り、
いっしょに病室を出て行ったのでした。
ユーとふたりだけにしてくれたことを、すぐに感じ取った一平でした。
泰三から聞いたように、ベッドの横のイスに座り、
できるだけ耳元で話し始めたのです。
一平が話を続ければ続けるほど、だんだんと涙声になってきて、
涙を流しながら、話したのでした。
そう長く話し続けることはできなかったのです。
一平は、
「ユー!ユー!」
「目を覚ませよ!ユー!。」
と涙を流しながら、言うのが精一杯でした。
だんだんと声は小さくなり、
涙だけがあふれ出てきたのです。
一平はハンカチをポケットから取り出すと、顔全体にあて、
涙を拭いたのでした。
しばらくして、菊枝と小百合が戻って来たのです。
一平はすぐイスから立ち上がったのでした。
「一平さん!?そのまま座っていてください!?」
「優のそばに、しばらくいてやってくださいね!?」
と菊枝が言ったのです。
「はい!」と言ってうなずき、
一平はすぐにイスに座ったのでした。
小百合は一平が持ってきた花束を挿した花瓶を、
元の位置に戻し置いたのです。
「優!一平さんが持ってきてくださったお花よ!?」
「見てちょうだい!?」
そう言うと涙声で、
「きれいでしょ!?」と言い、泣いたのでした。
「ユー!ユー!」
「目を覚ませよ!!」
「何か言ってくれよ!!?」
と優にことばをかけるのが、精一杯の一平でした。
しばらくして面会時間の終わりを告げるBGMが流れてきたのです。
小百合は涙をハンカチで拭くと、
「もう、面会時間が終わりですわ!」
「一平さん!?このあいだと同じに、お食事を付き合っていただけます?!」
と言ったのでした。
ハンカチで涙を拭くと、
「はい!俺でよかったら!?」
「いいえ!わたしでよかったら喜んで!?」
と一平は答えたのです。