携帯によろしく 第六章(10)

「一平さん!元気出してくださいよー!!?」
「ほかの会社を回らなければなりませんので!!?」
「図面で修正箇所があったら改めて電話しますから!?」
「じゃあーわたしはこれで!!?」
そうたいらくんは言うと、
残っていたアイスコーヒーを飲み干したのでした。

「では、失礼します!!」と言ってお辞儀をすると、立ち上がり
たいらくんは応接室を出て行こうとしたのです。
「たいらくん!?」
「俺と彼女が以前付き合っていたことは、
誰にも話さないでほしいんだ!!?」
「今はそっとしていてほしいんだあー??!」
と一平が言ったのでした。

「わかりました。」
「安心してください!誰にも話しませんから!?」
「元気出してくださいね!!?」
とたいらくんは、笑みを浮かべ言ったのです。
「ありがとう!」と一平が答えると、
たいらくんは会釈をして、応接室を出て行ったのでした。

たいらくんが応接室を出て行くとすぐに泰三が来たのです。
「一平!たいらくんが来ていたそうだけど!?」
「何か修正箇所があったのか??!」
と泰三が言うと、
「先輩ちょっと!?」と一平は言うと、
泰三を応接室に招き入れたのです。

「とにかく、座ってください!!?」
と一平が言うと、ふたりはソファーに座ったのです。
そして一平がしゃべろうとした時に、
ドアをノックして、「失礼します!」と言って、
事務の子斉藤絵里が中に入って来たのでした。

「泰三さん!?」
「何か飲み物を持って来ましょうか??!」
と言ったのです。
「ああ!?じゃあ絵里ちゃん、ホットを頼もうかなあー?!」
と泰三が言うと、
「わかりました!すぐに入れてきます!!?」
と絵里は言うと、部屋を出て行ったのでした。

「あの子は派遣の子だけど、気が利くなあー!!?」
「事務といっても、ほとんど雑用係だけどなあー??!」
と泰三言ったのです。
「ええ!先月まで来ていた子とは違って、よく気がつく子ですねえー!?」
と一平も言ったのでした。

「先輩!さっきたいらくんが来たのは、設計のことじゃあーなくて!?」
「ユーが事故にあって、
意識不明の重体ってことを教えに来てくれたんですよー!!?」
と一平が言うと、
「アイツなんで、お前と白石のお嬢さんと、
付き合っていたことを知っているんだあー??!」
と、泰三は不思議そうに言ったのです。

「先輩もう忘れたんですか??!」
「最初に打ち合わせしたときに、先輩がしゃべったのにー!??」
と一平が言うと、
「そうか?!!そういえば白石のお嬢さんって言ったなあー!!?」
「わりーわりー!!??」
と泰三が言ったのでした。

「きょうユーのお姉さんが車で迎えに来て、病院に行くことになったんです。」
「なので定時ですぐ帰りますから!!?」
と一平が言うと、
「じゃあー!?花でも持っていくのかあー??!」
と泰三が言ったのです。

「ええー??!何にもそんなこと考えていませんでした。」
「とりあえず、一度は会わなきゃーと思ったんで!!?」
と一平が言うと、
「まったくお前ってヤツは、気が利かないヤツだなあー!??」
「花屋に電話して、お見舞い用の花を届けてもらえよー?!」
と泰三が言ったのでした。

「先輩!そんなこと言ったって、花屋なんか知りませんよー!!??」
と一平は困った顔をして言ったのでした。
そこにノックをして「失礼します!」と言って、
絵里が入って来たのです。
「ちょうどいいときに、絵里ちゃんが来たなあー!??」
と泰三が言ったのです。

「斉藤さん悪いけど!お見舞い用の花を頼んでもらえないかなあー??!」
「俺、花屋なんか知らないし、どう頼んでいいかもわからないんだけど!!?」
と一平が言うと、
「今すぐですか?!」と絵里が言ったのです。
「5時に迎えの車が来るんで、それまでに頼みたいんだ!!?」
と一平が言うと、
「わかりました。すぐに手配して5時前に会社に届けさせます!!?」
と絵里が言ったのでした。

一平は絵里に礼を言うと、自分の机に戻ったのでした。
そして4時半には花が届けられたのです。
一平は5時に仕事を終え、急いで着替えると、花といつものカバンを持って、
会社の前の車道近くに立って、迎えの車を待ったのでした。

これで、お。し。ま。い。
第七章へ続く(予定?!)

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  携帯によろしく 第六章 以外の話 も、
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