携帯によろしく 第六章(8)

「そうですね!?お姉さんに俺のこと話してはいなかったんでしょう!??」
「ボーイフレンドのひとりとしか見ていなかったかも??!」
「とにかく一度は、ユーのお姉さんという人に会いますよ!!?」
「そして彼女にも!!?」
そう言うと、少し涙ぐんだ一平でした。

「あの子にはなんて言うんだ!!?」
「白石のお嬢さんのこと知っていたのか??!」
と泰三が言うと、
「ええ!!」
「育ちゃんには最初に話してありますけど!!??」
と一平は言ったのです。

「だけど、彼女の携帯につながらなかったのが、
事故にあって、携帯を男に拾われたからだなんて!!??」
「俺はてっきり彼女が俺と話すのがいやで、
男が変わりにに出ていたものと勘違いしていたんです!!?」
「彼女もそうとったんですよ!!?」
と一平は泰三に、打ち明けたのでした。

「そうかあー?!そんないきさつがあったのかー!??」
「でも以前付き合っていたのを知っているんなら!?」
「正直に話すしかないなあー?!!」
と泰三が言うと、
「ええ!そのつもりです!!?」
と一平は言ったのです。

一平は昼休みになるのを待ったのでした。
昼になると、「いつでもいいから電話を!?」
ということづけを泰三から聞いていたので、
小百合の携帯にすぐ電話を掛けた一平でした。

「もしもし!?」
「わたくし、山本一平といいますが!?」
「白石小百合さんでしょうか??!」
と言って小百合の携帯に掛けた一平でした。

「はい!白石小百合です!」
「お電話ありがとうがざいます!?」
「二宮さんという方に伝言をお願いしたのですが?!」
「お聞きになったでしょうか??!」
と小百合が言ったのでした。

「はい!このたびはユーさんが、
そんなことになっているとは夢にも思いませんでした。」
「なんと言っていいのか言葉が浮かびません!!?」
「ぜひお見舞いにうかがいたいのですが??!」
「よろしいでしょうか??!!」
と一平が言ったのです。

「ありがとうございます!。」
「ぜひお願いいたします。」
と小百合が言うと、
「入院している病院はどちらの病院でしょうか??!」
「5時に仕事が終わりますので、すぐに行きたいのですが?!」
「面会時間はどうなっているのでしょうか??!」
と一平が言ったのでした。

「今、身内のものだけしか面会できないので、
5時から5時半頃までのあいだに、会社に車で伺いますが!??」
「それでよろしいでしょうか??!」
と小百合が言ったのです。

「もちろん、そうしていただければありがたいのですが!??」
「お手数をかけますが、それでいいのですか??!」
と一平が言うと、
「ええ!妹もきっと喜ぶと思います!?」
「あなたが来てくれて会えば、何か反応があるかもしれませんから!!??」
「よろしくお願いいたします!?。」
と言うと最後のほうは涙声に変わったのでした。

「では会社の前で待っていますから!??」
と一平が言うと、
「ではその時間に伺います。」
「お電話、本当にありがとうございました!?。」
「ではのちほど!?。失礼いたします!?」
と小百合が言ったので、
「こちらこそよろしくお願いします!?。」
「では失礼します!?」と一平は言うと、携帯を切ったのです。

それから急いで社員食堂に、昼飯を食べに行った一平でした。
一平がいつもの席にいくと、泰三たちはもう食べ終わるところでした。
きょうは電話のせいもあるのか、いっこうに食がすすみません。
「一平元気出せよ!!?」
「じゃあー先行くから!!??」と言って、
泰三は食器を載せたお盆を持って、洗い場の棚のところに行ったのです。






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