携帯によろしく 第五章(11)

一平と育子は、高田馬場の駅から電車に乗り、新宿駅に着いたのでした。
駅の東口に出ると、そこから歩いて5分ほどで、病院に着いたのです。
「このビルの中にあるんだわ!」 と育子が、少し緊張した顔で言うと、
「緊張するなあー!!?」
「どんな検査するんだろー!?」
と、一平は不安げに、そう言ったのでした。

ふたりは、ビルの入り口を入ると、
真ん中ほどまで進み、エレベーターに乗ったのです。
そして10階まで上がったのでした。
エレベーターを降りたところからすぐ、病院の入り口が見えたのです。
病院の入り口を入るとすぐに、受付があったのでした。
「すいません!朝電話した、山本ですが!?」
と、育子が言うと、
「はい、うけたまわっております!」
と、受付の人が言ったのです。

もうひとりの受付けの女性の人が、
ふたりのところに来て、
「こちらです!」
と言うと、個室に案内したのでした。
「こちらのお部屋でお待ちください!」
「のちほど看護士が来ますので、それまでに、
こちらの質問用紙に、記入をしておいて下さい!」
と言うと、用紙を渡したのです。

「筆記用具は、そちらのテーブルの上に在ります!」
「わからないところは、記入しなくてもかまいませんので!?」
「では、よろしくお願いします!」
と言うと、会釈をして、部屋を出て行ったのでした。
一平と育子は同じように、会釈をしたのです。
ドアが閉まるのを確認すると、
「なんかすごーく、緊張するなあー!??」
と、一平が言ったのでした。

ふたりは並んで、長めのソファーに浅く座ると、
質問用紙に記入し始めたのでした。
名前と住所から始まり、
わからないところは抜かして、一応書き終わったのです。
「育ちゃん書き終えた??!」
と、一平が言うと、
「うん!わからないとこあったけど!!?」
「とりあえず、書き終えたわ!」
と、少し安心したように、答えたのでした。

ふたりが話しをし、少しリラックスした頃、
部屋のドアをノックされたのです。
「トン、トン」
「失礼します!」と言ってドアを開け、
女性の看護士さんが、来たのでした。
笑みを浮かべ、
「用紙に、もう書かれました?!」
と、言ったのです。

「はい!書かれました!!」
と、一平が言うと、
「一平ちゃん!変よ。その言い方??!」
「ねえー!?」
と、看護士さんのほうを見て育子が言うと、
「ちょっと、緊張なさってるんじゃあーないでしょうか?!」
と、笑みを浮かべて、答えたのでした。

「わかりますー?!」
「ですよねえ!?」
と、一平は言うと、苦笑いをして、頭をかいたのでした。
「失礼して、座らせてもらいます!」と言って、
看護士は、ふたりに向かい合い、ソファーに座ると、
「ご結婚前に、検査しておきたいと言う、お電話でしたね!」
「一応、血液検査ということですが??!」
「検査の種類によって料金が違ってくるので、
具体的にわかれば、ですが??!」
と、ふたりに訊いたのでした。

育子は正直に、友達の看護士の子から聞いた話を、したのでした。
「わかりました!」
「そういう不安から、血液検査をご希望であれば!??」
と言って、持って来たファイルの中から、
ひとつのファイルを取り出すと、見せたのです。
そこには”ブライダルチェック”となっていたのです。
ふたりは看護士の説明を聞くと、
その中からすすめられた検査を、受けることにしたのでした。

そして、医者の診察を受たあと、検査をしたのです。
一週間すると、検査結果がわかるとのことでした。
「育ちゃん!?俺、ふたり分払うよ!」
と、一平が言うと、
「いいわよー!心配しなくても!?」
と、育子は言うと、自分の財布を取り出し、
一万円札3枚を、一平に渡したのです。

「育ちゃん多いよー!??」
と、一平が言うと、
「お釣りはもらうに、決まってるわよー!?」
と、笑って言ったのです。
「そーだよなあー??!!」
と、一平も笑って答えたのでした。
ふたりは支払いを済ませると、病院をあとにしたのです。

エレベーターで一階まで降りると、
ふたりは、手をつなぎながらうれしそうに、
新宿の駅まで、歩いて行ったとさ!。

これで、お。し。ま。い。
第六章へ続く(予定?!)

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