携帯によろしく 第五章(8)

育子は風呂から出て、洗濯機から洗濯物を取り出すと、
それを風呂場に干し、乾燥機のタイマーのスイッチを、入れたのでした。
それから着替えをし、洗面所で化粧をすると、
「わたしきょうは、帰るからねえー!?」
と言ったのです。
一平は急いで洗った物を、水切りカゴに入れると、
カーテンのところに来たのでした。
育子がカーテンを開けると、
「どうしてなんだよー!??」
と、一平が言ったのです。

「だって洋服を変えなきゃあー!??」
「それにあした、病院に行くでしょ?!」
と、育子が言ったのでした。
「そう言われれば、そうだよなあー!?」
「何日分も、持ってきてないよなあー??!」
「じゃあー!俺。送ってくよー!?」
と、一平は言うと、普段着に着替えしに、
パソコンの部屋に行ったのです。

育子は、足りない物をチェックしに、テレビの部屋に行ったのでした。
そしてメモを取ると、それをショルダーバッグに入れ、
空(から)になったボストンバッグを持って、
テーブルのところに来て、座ったのです。
しばらくすると、、
一平が着替えを終えて、テーブルのところに来たのでした。
「育ちゃん待ったあー??!」
と、一平が言うと、
「ううん?!」
「そんなに待たないわよー!?」
と、育子が言ったのです。

「じゃあ!行こうかあー!?」
「忘れ物ない?!」
と、一平が言うと、
「うん!ないと思うけど!!?」
「もしあっても、また取りに来ればいいから!?」
と、育子は答えたのでした。

「育ちゃん!そのボストンバッグ、俺が持つよー!?」
と、一平が言うと、
「重たいわよー!?」
と育子が言って、一平に手渡したのです。
「ほんとだあー!?重たい!!」
と言って一平は、よろけたまねをし、
育子を抱きしめたのでした。

ふたりは抱き合うと、長いキスをしたのです。
「愛してるよ!育ちゃん!!」
と、一平が言うと、
「わたしも愛してるわ!一平ちゃん!!」
と、育子も言ったのでした。
そして、アニメの一休さんの曲で、
「♪好き好き好き好き、すきっすき。愛してる!」
「♪好き好き好き好き、すきっすき。一平ちゃん!」
「♪いっぺいちゃん!!」
と、歌ったのでした。(うっそー!!ほんとかなあー??!)

ふたりはそれから、玄関を出ると、一平が鍵を閉め、
手をつないで、エレベーターのところまで、歩いて行ったのです。
「きょうは、階段で降りないの?!」
と、育子が言うと、
「育ちゃんと、少しでも長く、いっしょにいたいから!?」
「いっしょに、エレベーターで降りるよ!」
と、一平が答えたのでした。

ふたりは、話しながら、ゆっくりと、 高田馬場の駅まで、歩いて行ったのです。
高田馬場の駅から電車に乗り、池袋の駅で地下鉄に乗り換え、
氷川台の駅に着いたのでした。
ふたりはまた話しながら、ゆっくりと、
育子の住んでるマンションまで、歩いて行ったのです。

マンションに着くと、エレベーターに乗り3階で降り、
育子の部屋まで、歩いて行ったのでした。
育子が玄関の鍵を開け、中に入ったのです。
一平も、すぐに中に入ったのでした。

そして玄関のドアを閉め、荷物を置きロックすると、
玄関のところで、抱き合ったのです。
「愛してるよー!育ちゃん!!」
と一平が言うと、
「わたしも愛してる!!」
と育子が言い、ふたりは見つめ合うと、
育子が、目を閉じたのでした。

一平はそれを見ると、
「育ちゃん!こんなところで寝ちゃあーだめだよ!?」
と、言ったのです。
「眠たくなっちゃったよー!?」
と、育子が目を閉じたまま言うと、
「じゃあー、起こしてやるから!?」
と、一平は言い、おでこにキスしたのでした。

「まだ眠いよー?!」
と育子が言うと、一平は、
育子の左の首筋にキスし、耳たぶをキスしたのです。
「一平ちゃん!くすぐったいよん!?」
と、育子が眼を開け言うと、
「少し感じた??!」と、一平が訊いたのでした。
育子は、「うん!」
と、少し恥ずかしそうに言ったのです。

一平は、育子を抱きしめキスすると、
「上がっちゃうと、我慢できなくなりそうだから!??」
「このまま帰るからネ!?」
「俺が出たらすぐ!鍵を閉めるんだよ!!?」
と、一平は言ったのです。
そして玄関を出ると、育子がロックした音を確認すると、
エレベーターで下に降り、氷川台の駅まで歩き、
そこから電車に乗り、池袋で乗り換え、高田馬場の駅に着いたのでした。






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