携帯によろしく 第四章(10)

二人は抱き合って、しばらく眠ってしまったのでした。
一平が起きると、育子はベッドのところにはいませんでした。
「ああー!寝ちゃったあー!?」
と、一平はつぶやき、パソコンのモニターを見ると、
ウインドウズのロゴが泳いでいたのでした。

ベッドから起き上がり、
「あああ!?切るの忘れたよー!!」
と、なぜかうれしそうに言うと、
パソコンの椅子に座り、マウスに手をおき動かすと、
パソコンの電源を落としたのでした。

一平は上半身、裸だったので、ジャージの上着を着ると、
部屋を出たのでした。
「育ちゃんどこ??!」
と、一平が言うと、
風呂場で育子は、シャワーを浴びているようでした。
一平が、テーブルの椅子に腰掛けていると、
じきにシャワーの音が止まったのです。
そして風呂場から出てきたようでした。
カーテンの下から足首が見えたのです。

「育ちゃーん!」
「シャワー浴びてたあー?!」
と、椅子に座ったまま言うと、
「一平ちゃーん!起きたあー??!」
「一平ちゃんも、シャワー浴びるー?!」
と、育子が言ったので、
「うーん!浴びるー!!?」
と、一平は答えたのでした。

「ちょっと待っててね!」
「覗いちゃだめよー!」と、育子が言って、
それから少ししてから、ドライヤーの音が聞こえてきたのです。
ドライヤーの音がやむと、カーテンを開けて育子が、
一平がいる、テーブルのほうに来たのでした。
それを見た一平は、椅子から立ち上がると、
育子に近づき抱きしめたのです。

育子の髪の匂いをかぎ、
「いい匂いだ!育ちゃんの匂いだ!!」
と言って、目を閉じている育子の唇にキスしたのでした。
そして一平は育子の腰に手を回し、引き寄せると、
「一平ちゃん!当たってる!!?」
と、育子が言ったので、
「ごめん!元気がよくて!!」
と、一平は答えたのです。

育子のおでこにキスすると、
「じゃあ!俺!。シャワー浴びてくる!!」
と言って、風呂場に向ったのです。
一平の後姿に向って育子が、
「もうお昼だけど!」
「焼きそばにする?!スパゲティにする?!」
と訊いたのです。

「焼きそば!」
と、向こうむきのまま一平が、答えたのでした。
「一平ちゃん!恥ずかしいの??!」
と育子が少し笑いながら訊くと、
「ちょこっとね!」
と、一平は答えたのでした。

一平がシャワーを浴びているあいだに、
育子は、昼飯のしたくをしたのです。
すき焼きのとき、肉を少し残しておいたのでした。
フライパンに、その肉と、”天かす”と、きゃべつを入れると、
中火で炒めたのです。

炒めているあいだに、買っておいたマルちゃんの焼きそばの麺を2玉、
ビニールから出すと、ざるに入れ水洗いしたのです。
麺に油がついているので、ざっと油抜きをしたのでした。
そして、水切りをすると、
麺をフライパンに入れて、具と混ざるように炒めたのです。
そして最後に、麺といっしょについている粉のソースを、
まんべんなくいきわたるようにかけると、、
菜ばしを使い、混ざるようにざっと炒めたのでした。

一平がシャワーを浴び、ドライヤーで髪の毛を乾かすと、
テーブルのところに来たのです。
すぐに温めなおした味噌汁をよそり、できた焼きそばを、
少し大きな皿に盛ると、一平には育子より多めに盛ったのでした。
それを一平の前に出すと、
「これぐらい食べれるでしょ?!」
「一平ちゃん!」
と育子が言ったのです。

一平は、
「おおー!大盛だ!!」
「せっかく育ちゃんが作ってくれたから!?」
「もちろん!食べるよ!!」
と、笑って言ったのでした。
すると育子が、
「干していたお布団。もうたたんで、
布団袋に入れておいたから!?」
「あと、テレビのある部屋だけど!お掃除してざっと片付けたから!?」
と、言ったのです。

すぐに一平が、
「ありがとう!育ちゃん!!」
と、うれしそうに言いました。
ふたりは、それから昼飯を食べながら、
午後の行動について、話した。と。さ!。

これで、お。し。ま。い。
第五章へ続く(予定?!)

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読んでくださいまして、ありがとうございました。
  携帯によろしく 第四章 以外の話 も、
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