本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
一平は、ウーロン茶を飲み干すと、部屋に戻り、
ハンガーにかけてあるスーツから、携帯を取り出したのでした。
「あっ!メッセージが入ってるぞ!!?」
「きっと育ちゃんだな!?」
一平はうれしそうにそう言うと、
携帯に入っているメッセージを、聞いたのです。
「ヨーコって子といっしょなのか!?」
「てことは、夕飯はその子の分も払わなきゃーならないなあー!?」
そう言うと、スーツの中のポケットに入っている財布を、
取り出したのでした。
「1万と、5000円ちょっとかあー!?」
「どっちにしろ、銀行に行かなきゃなあー!?」
「さーて、行ってくるかあー!」
そう言うと一平は、ジャージのまま、
携帯と、財布と、小銭入れをポケットに入れると、
玄関に鍵をかけ、銀行へと出かけたのでした。
階段のところまで来て、サンダルを履いてきたのに、気がついたのです。
「まあー、いいかあ!?」そう言うと一平は、階段を下りていったのです。
もうすぐ1階にたどり着こうとする直前にサンダルが脱げそうになり、
その拍子で足首が、ぐれてしまったのです。
「いてえ!!」「まったくもう!」
「もうちょっとで、階段を降りきるところだったのにー!?」
そう言って、くやしがる一平でした。
軽い右足首の捻挫でした。
右足を少し引きずるように、銀行まで歩いて行ったのです。
銀行に着くと、ATMで、5万円引き出したのでした。
痛みが引かないので、育子に電話したのです。
「育ちゃん!ごめん!!」そう一平が言うと、
「どうしたの?!」と育子が訊いたので、
「さっき階段を下りるときに、サンダルが脱げそうになり、
足首を痛めちゃったんだよ!」と、言ったのです。
「痛いの?!お医者さん行かないでいいの?!」
と育子が言うと、
「医者に行くほどのことじゃあないよ!少し痛いだけだから!?」
「だから悪いけど!近くで、夕飯食べよう!!?」
「もちろん友達もいっしょに!」そう一平が言いました。
「ヨーコは、気を利かせて帰るって言うんだけど!」
「私は一平ちゃんに合わせたいから、いっしょに来なって言ったのよ!」
と、育子が言ったので、
一平は育子に、電話を替わるように言ったのです。
「初めまして、山本一平といいます!」
「育ちゃんからよく話は聞いています。親友だそうですね!」
「遠慮しないで!ぜひいっしょに、夕飯でも食べましょう!!」
と、一平が誘ったのです。
「ありがとうございます!イクからうわさは聞いていました!!」
「市田洋子といいます。よろしくお願いします!」
「じゃあ!?遠慮しないでいっしょに伺います!」
と、言ったのでした。
そしてすぐ「替わります!」とヨーコが言って、育子と替わったのです。
「無理しないでよ!一平ちゃん!!?」
と、育子が言うと、
「無理なんかしてないよ!階段降りるときに、ちょっと油断したんだ!!」
「どこで食べるか、育ちゃんに任せるよ!」
と一平が言ったのです。すると、
「わかったわ!」
「じゃあ一平ちゃん!部屋で待っててくれる!?」
と、育子が言うと、
一平は、「あい。わかった!!」と答えたのです。
「じゃあ!?切るわよ!」と育子が言うと、
「じゃあ!待ってるから!!?」と言って電話を切ったのでした。
「ヨーコって子、結構かわいい顔してるじゃんかあー!?」
と言って、一平はうれしそうな顔をしたのでした。
それからまだ少し痛い、右足首を少し引きずりながら、
自分のマンションの部屋まで戻ったのです。
さすがにこの時は、エレベーターを使ったのでした。
玄関の鍵を開けると、まっすぐに部屋に行き、
家庭用の救急箱を開けて、足首をシップをしたのです。
そしてちょっとベッドに横になったのでした。
「ピンポーン」とチャイムの音で一平は目を覚ましたのです。
1時間ほど寝てしまったのでした。
目をこすりながら玄関のほうに歩いて行ったのです。
「ハーイ!ちょっと待って!?」
と一平が言うと、玄関の外から、
「一平ちゃん!だいじょうぶー!??」
と育子の声がしたのです。