本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「それで、何時ということにしたらよいのでしょうか?!」
と、松平君が訊くと、
「昼飯食いながら資料説明を聞いたといっておけばいいよ!」
と、先輩が答えたのでした。
「はい!わかりました!!」
そううれしそうに、平君は言ったのです。
「じゃあ!よく部長たちが接待で使っている、
いつものホテルにしましょうか?!」と、一平が言いました。
「お前は、ホントに何にも考えてないなあ?!」
「接待って言っても相手によるよ、相手に!」
「うちの部長が接待するのは相手先が課長以上だぞ!!」
と、先輩が言うと、
「わかってますよ!先輩も一応課長代理ですから、
ぎりぎりで何とか、セーフってところで、手を打ちましょう!?」
と一平は、ニコニコしながら言ったのです。
「ぜんぜんわかってないなあ??!」
「なあー!?平君!」
そう先輩が言うと、
「すいません!僕が平(ヒラ)なのでホテルを使えなくて!!」
と、申し訳なさそうに平君が言いました。
「えっ!そういう意味ですか?!」
「お得意さん、って言ってもランクがあるよなあ!?確かに!」
と、がっかりして、一平は言ったのでした。
「一平!なっとくだな。と言うことで、平君!。”ちゃんこ”好きか?!」
と先輩が、平君に訊くと、
「ハイ、好きです!」と答えたのです。
「じゃあ決まりだな!」
「一平!”ちゃんこ”に電話しろ!!」
「会社の電話でな!」
先輩にそう言われた一平は、
すぐに”ちゃんこ”に電話して、席を確保したのです。
会社の名前を出したらすぐに、電話をその店の店長に代わったのです。
そして”今からすぐ行く”と言ったら、個室の席を取ってくれたのでした。
それから先輩と、一平は、勤務日誌を急いで書き終わると、一平が、
「着替えますから、先に行っててください!」と、言ったのです。
「じゃあ玄関のところで待ってるからな!」
と、先輩は言うと、平君とエレベーターのほうに歩いていきました。
一平は急いで作業服からスーツに着替えたのです。
ロッカーのあるところからは、階段のほうが近かったので、
即行で階段を降りて行ったのでした。
一平が玄関のところに来ると、ちょうどエレベーターからふたりが降りて、
玄関まで歩いて行くところでした。
「間に合った!フーウ!!」と、一平は一息ついたのでした。
そして、平君を加えた三人で、会社を後にしたのです。
「先輩!やっぱり課長代理のことはありますね!!」
「個室なんて考えませんでした。」
「ホテルがだめなら、うなぎ屋か、トンカツ屋か、定食屋か、
最悪ファミレスかなって、思いましたよ!」
と、一平が”ちゃんこ”をつつきながら言ったのです。
「お前は頭が固いからなあ?!」
「個室じゃあなきゃ、資料説明しながら飯を食ったにならねえだろう!」
「誰が見てるんだか、わからないんだぞ!」
そう先輩が、声を押し殺して言ったのです。
そして急に、大きな声で、
「平君!忙しいので、飯を食いながら資料説明してすいませんね!!」
と言ったのです。
そしてすぐ、平君に目で合図を送り、口のところで手を動かし、
しゃべるようにサインを送ったのです。すると、大きな声で、
「いいえ!こちらこそ、きょうは休みなのに無理をいって、
すいませんでした!!」
「これで!月曜日に、うちの会社に来てもらわなくても済みます!!」
と、いとも簡単に答えたのでした。
それを聞いた一平は、
「へえー!?」と、思わず言ってしまったのです。
それを見た先輩と平君は、
うれしそうに、”ちゃんこ”を、汗を拭きながらつついたのでした。
「もう春だからな!だからこそ、汗をかき掻き食べるのがいいんだ!」
と、先輩が言ったのです。しばらくして、
「残ったスープに、ご飯を入れます?うどん、ラーメン?!」
と、一平が言うと、
「もう俺は食えねえ!30過ぎたら、食えなくなったなあー!?」
と先輩が、少し訛りのあることばで、言ったのです。
「一平さんの好きなほうでいいです!」
と、平君が言うと、
「じゃあ!最初にラーメン!。
もし食べれるようなら、ご飯を追加しようか?!」
そう一平が言うと、平君がうれしそうに、
「じゃあ!それで、注文します!」
そう言うと平君は、近くにあったインターホーンの受話器をとって、
注文したのでした。