本来コーヒー紅茶などをお出しし御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものをたくさん用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「そんなことより、おなかすいたでしょ!?」
「一平ちゃん!お夕飯にしましょー!」
「急いで支度するから!?」
「手洗って、うがいしてきてえー!?」
と育子が言ったのです。
すると一平は、
「うん!」
「ついでに着替えてくるから!?」
と言うと、先に洗面所に行ってから、トイレにより、
そしてパソコンの部屋へ着替えに向かったのでした。
スーツから綿パンとトレーナーに着替えた一平は、
台所に来ると、イスに座ったのです。
「だけどさあー!?」
「親しい人の前ならいいけど!」
「ああいうところでは、冗談はダメだね!!?」
「育ちゃんの格好が、ほんとに家出してきたみたいだったから!?」
「思わず言ったんだけどー!?」
と少し笑みを浮かべ一平が言うと、
「わたし若く見られたのねえー!?」
「あのおばさんたちに!!?」
と、夕飯の支度をしながら、育子が少し笑って言ったのでした。
しばらくすると夕飯の支度ができたのです。
「いただきまーす!」「いっただっきまーす!」
と言うとふたりは、話をしながら食べたのでした。
「ところで!家具が問題って、どういうことー??!」
と一平が言うと、
「わたしのところのテーブルは、このテーブルより小さいし!?」
「ここに持って来ても困るし、いらないでしょ!?」
「ダイニングボードは小さいから、一応長さを測っていったから!?」
「たぶん置けると思うんだけどー!?」
「それと、タンスは必要なんだけど!?」
「3つとも、こっちに持ってくると!?」
「部屋がものすごーく狭くなっちゃうから!?」
「それに、コタツや洗濯機や炊飯ジャーだって二つは入らないしー!?」
「あと布団もあるしねえー!?」
と、いっきに育子が言ったのでした。
「でもさあー!?」
「引越し。そんなに急がなくてもー!?」
と一平が言うと、
「だって住んでても、住んでいなくても!?」
「お家賃は払わなきゃならないんだから!?」
「もったいないでしょ!?」
と育子が言ったのです。
「うーん!?」
「それはそうだけどー!?」
と言ってから、
「あしたご両親に会って、ちゃんと話してからでも!?」
「いいんじゃないのかなあー!?」
と一平が言ったのです。
「だってえー!?」
「早く整理しとけば!どうせ出るんだしー!!?」
「不動屋さんにだってえー!?」
「前もって出る日を言えるでしょう!?」
と育子が不満そうに言うと、
「わかったよー!」
「育ちゃんの好きなようにやればいいよー!!?」
と、一平が言ったのでした。
「一平ちゃんに!」
「”好きなようにやればいい”って!?」
「そんな言い方されるとは思ってみなかったあー!!?」
と育子が、少しふくれっ面をして言ったのです。
そして残ってる刺身をしょうゆにつけ食べ終わると、
箸を茶碗の上に置いたのでした。
「俺はただ不安なんだよー!?」
「ご両親に会って、結婚の許可をもらえるのかあー!?」
と一平は言うと、
ご飯を急いでかっ込んだのです。
そして味噌汁を口へ流し込んだのでした。
すると育子が涙を流し、
「ごめんねっ!!?」
「一平ちゃんの気持ちも考えずにー!?」
と言ったのです。
すると一平はイスを引き立ち上って、
育子の座っているところへと歩いて行ったのでした。
一平は育子を立ち上がらせると、
「愛してるよー!!」と言って、
育子を強く抱きしめたのです。
それからふたりは強烈なキスをしたのでした。
長いキスが終わり、二人が離れると、
「お味噌汁の味がしたあー!?」
と育子がうれしそうに言ったのです。すると一平が、
「しょうゆの味がしたよー!!?」
と笑って言ったのでした。
そしてふたりは仲直りすると、また食べ始めたのです。
それからじきに、夕飯を食べ終えたのでした。
ふたりで仲良くあと片づけを終えると、
育子はテレビの部屋に行き、きょう持って来たボストンバッグを、
部屋の隅に置くと、とりあえずパジャマに着替えたのです。
一方一平は、
「先に風呂入ってるから!?」
と言うと、パソコンの部屋へ行き急いで着替え終わり、
パジャマと新しいパンツと洗い物とを持つと、
パンツ一丁のまま、早足で洗濯機のところまで行ったのでした。
そしてすぐ、仕切りカーテンを閉めたのです。
そして小さな声で小さく手を横に開き、
「セーフ!!」とうれしそうに言ったのでした。
一平が身体を洗い終わり、
湯舟に浸かっていると育子が、
「洗い物これだけえー!?」
とドアの向こうで言ったのです。
一平はすぐ、
「うん!きょうはそれだけだよー!?」
と答えたのでした。すると育子が、
「はーい!」
と答えてからじきに、洗濯機の回る音がしたのでした。