携帯によろしく 第十六章(6)

「育ちゃんおはよう!」
と一平が言うと、
「一平ちゃん起きたあー!??」
「ごめん!きょう起きるの少し遅かったから!?」
「また、ハムエッグなんだけどー!!?」
と育子が、振り向き言ったのでした。

「別にかまわないよー!?」
「朝飯食べれればー!気にしない気にしない!!」
と一平は言うと、
「じゃあー!顔洗ってくるねっ!!?」
と言って、洗面所に向かったのです。すると育子は、
「はーい!」
と答えると、また朝食作りを続けたのでした。

一平が顔を洗い歯を磨き、髪の毛をセットし終わる頃、
テーブルの上には朝食の支度ができたのでした。

「時間、間に合うー!??」
と育子が心配して言うと、
「だいじょうぶだあー!?」
と一平が、志村けんの真似をして答えたのでした。
そして一平はパジャマのまま、イスを引き席に座ったのです。

「いっただっきまーす!!」
と言うと、
急いで食べ始めた一平でした。そして、
「いつもうまいなあー!?」
「育ちゃんの料理はー!!?」
とうれしそうに食べながら言ったのです。

いつもより早めに食べ終えると一平は、
「ご馳走様でした!」
と言ってから、
「このパジャマ、洗濯機に入れるー??!」
と育子に聞いたのです。すると育子が、
「着替えたら!?」
「ベッドの上にでも置いててくれればいいわっ!!?」
「わたし、きょうは休み取ったから!?」
と育子が言ったのでした。

「そうなんだあー!??」
「じゃ!着替えてくるよー!?」
と一平は言うと、
先にトイレを済ませ、
それからパソコンの部屋へと向かったのです。

そして着替えを済ませると、
洗面所に行き、髪型と服装をチェックし、
台所で後片付けをしている育子のところへと来たのでした。

後ろから育子を抱きしめると、
耳元で、
「愛してる!!?」
と、息を吹きかけながら言ったのです。すると、
「くすぐったいー!?」
と育子は身体を少しよじって言ったのでした。

一平がキスしようとすると、
「待ってえー!?」
「エプロン濡れてるから!?」
と言うとすぐにエプロンを脱ぎ、それをイスに掛けた育子でした。
それからふたりは、
強烈なキスをしたのです。

しばらくキスをしたあと離れると、
「もう行かなくちゃあー!?」
と言って、腕時計を見た一平でした。

一平は急いで玄関口へ行き、
「じゃあー!すぐロックするんだよー!!?」
と言うと、ドアを閉めたのです。
そして育子が内側からロックした音を確認すると、
エレベーターを使わずに、
急いで階段を下りて行った一平でした。
そしてマンションを出ると、早歩きで駅へと向かったのでした。

一平は高田馬場の駅から、
いつものように電車で会社へと向かったのです。
そしていつもの時間より少し遅れて、会社に着いたのでした。

一平が出かけると育子は、
テーブルの上を片付け、朝食の洗い物を済ませたのです。
それから2つの部屋のカーテンを開け、窓を開けると、
始めにパソコンの部屋を片付け、それから掃除機をかけ終えると、
今度は隣のテレビの部屋を片付け、掃除機をかけ終えたのでした。
そして乾燥機の洗濯物を取り込み、きれいにたたみ終えると、
それらをタンスにしまったのです。

そしてまた新たな洗い物を洗濯機に入れたのでした。
洗濯しているあいだに風呂場を洗い、
洗濯が済むと、風呂場の乾燥機に入れ、
それらを干したのです。
そしてあっという間にお昼になったのでした。(アッ!)






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