本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを私にも用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「一平と俺はいいけどさあー!?」
「ちょっと待ってえー!?」
と言って泰三が、携帯の受話口を押さえ、
「たいらくんからだけど!」
「七時過ぎるってえー!?」
と、女の子三人に向かって言ったのです。
するとすぐ、
「わたしたちこれから行くところがあるんで!?」
と言うと、受け付けの子ふたりが顔を見合わせ、
「じゃあー!?すいませんが!?」
「失礼します!?」
と言ったのでした。
「それはいいけど!?」
「じゃあー!?気をつけて帰ってねっ!!?」
と泰三が言うと、
「二宮(にのみや)さん!ご馳走様でした!!?」
とふたりの子がほぼ同時に言ったのです。そして、
「じゃあー!?一平さん!?絵里ちゃん!?」
「お先にー!!?」
と言うと、ふたりは帰って行ったのでした。
「絵里ちゃんは!?」
と泰三が隣に座っている絵里に言うと、
「まだ六時だからぜんぜんだいじょうぶです!!?」
と言ったのです。すると、
「二宮さーん!!??」
と携帯からたいらくんの声が聞こえてきたのでした。
「ごめんごめん!!?」
「すっかり忘れてたよー!?」
「とにかく待ってるからさあー!?」
「来なよー!!?」
と泰三が言うと、
「わかりましたー!?」
「じゃあー!?行きまーす!!?」
「失礼しまーす!!?」
と言って、たいらくんが携帯を切ったのです。
泰三も携帯をたたみ、それをポケットにしまったのでした。
「松平さんもお忙しいから!?」
「定時でなんか終わらないと思ったんですけど!?」
「本人が、”少し遅れるかもしれないけど”来るって言ったので!?」
「彼女たち期待していたみたいなんですー!?」
と絵里が思わず言ったのでした。
「なんだあー!?そうだったのかあー!??」
「珍しくあの子達を誘ったらOKしたのは!!?」
「たいらくん目当てだったんだあー!?」
と泰三が笑いながら言ったのです。
「すいませんけど!?」
「このことは、松平さんには言わないでください!?」
「お願いしまーす!!?」
とあわててそう言った絵里でした。
「そんなことは気にしないでいいから!?」
「遠慮しないで飲んでよー!?」
「なっ!一平!!??」
とうれしそうに泰三が言うと、
「たいらくんをからかおうという、魂胆(こんたん)ですねー??!」
「ほどほどにしないと!絵里ちゃんの立場もありますから!?」
と一平もうれしそうに言ったのでした。
そしてすぐに大きな声で泰三が、
「女の子ふたり帰ったけどー!?」
「7時過ぎたら!?男がふたり来るからさー!?」
「おやじさん!席空けておいてよー頼むねえー!?」
と言ったのです。
するとすぐ、
「はいよー!!」
と威勢のいい返事が返ってきたのでした。
それから三人で楽しく話をしながら飲んで、
7時を15分ほど過ぎた頃、
ノコノコと和樹が店に入って来たのです。
「おやじさん!?泰三さんたち来てますー!??」
と店の主人に言うと、
「一番奥の座敷!!」
と答えるとすぐ、
「変なのがひとり来たよー!?泰三さん!!」
と大きな声で笑いながら言ったのでした。
「変なのって言い方はないよなあー??!」
「いくらなんでもさあー!?」
と言いながら店の奥へと歩いていった和樹でした。
「せんぱーい!終わりました!!」
と和樹が言うと、
「ごくろうさん!?」
「注文をしろよー!?さきー!!?」
と泰三が言ったのです。
「ごっつぁんでーす!!?」
とうれしそうに答えると和樹は、
「生(なま)の大に!」
「焼き鳥!タンにハツに砂肝に、あとネギマ!2本づつ!!?塩で!!」
「それと!ニラレバはやめて。おでんを見繕(みつくろ)って持ってきてー!!?」
と大きな声で、店の主人に向かって言ったのでした。
「はいよー!!」
「おーい!奥の席。先に生の大!!」
と、威勢のいい声が返って来たのでした。
和樹が一平の横の席に座るとじきに、生ビールの大ジョッキが、
「お待たせしましたあー!!?」と言って、
和樹の前に置かれたのでした。
「お疲れさんでーす!!?」
と言ってジョッキを上に持ち上げた和樹に、
「お疲れさーん!!?」と言って、
他の三人がグラスを合わせたのでした。
「お疲れさーん!は、お前だけだけど!!?」
と言って笑いながら一平が言ったのです。すると、
「まあー!?それはそうですけど!!?」
と言ってうれしそうに、
生ビールをジョッキ半分ほどを一気に飲んだ和樹でした。
「仕事の後(あと)のビールは格別ですねえー!?」
と言ってから、
「あれ!?たいらくんはー!??」
と和樹が言ったのです。