本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
一平を見送った育子は、後片付(あとかたづ)けを始めたのです。
食器を洗い、水切りきりカゴに並べ終わると、
エプロンをはずし、いつものイスに掛けると、
洗濯するものを集め洗濯機に放り込み、
洗剤と柔軟材を入れ、洗濯機を回したのでした。
それから掃除機で各部屋を掃除したのです。
掃除がもうそろそろ終わる頃、
風呂場の乾燥機のブザーが鳴ったのでした。
そのまま掃除を続け、終わると洗面所に行き手を洗い、
すぐに風呂場に行き、洗濯物を取り込んだのでした。
アイロン掛けするものは掛け、
洗濯物をたたみ、それぞれのタンスにしまったのでした。
それが終わると育子は、
「わたしの部屋も掃除しなくちゃあー!?」
「忙しくてぜんぜんできなかったからねっ!!?」
そうひとり言(ごと)を言うと、
ジャージを脱ぎ、きのう着てきた服に着替えたのです。
着替えを終え育子は、
「もうこんな時間!?」
時計を見てそう言ったのでした。
11時を少しまわっていたのです。
急いで戸締りをすると、玄関に鍵を掛け出かけたのでした。
一平のマンションから歩いて高田馬場の駅まで行き、
電車に乗り池袋で地下鉄に乗り換え、
有楽町線氷川台駅の、自分のワンルームマンションまで歩いて行ったのです。
育子は、12時少し前に部屋に着いたのでした。
玄関を開け、部屋の窓を開け空気を入れ替えると、
すぐにジャージに着替え、掃除を始めたのです。
しばらくすると、一平から電話が掛かってきたのでした。
「もしもしー!?」
「育ちゃん!?げんきー!?」
と一平がうれしそうにテレビ電話で言ったのです。すると、
「はーい!!?元気よー!?」
「なにー!??一平ちゃん!?」
と育子もうれしそうに言ったのでした。
「きょう3時過ぎないと、残業になるかどうかわからないんだあー!?」
「4時ごろには電話できると思うんだけど!?」
と一平が言うと、
「わかったわ!?」
「ちょうどよかったあー!?」
「一平ちゃん!?きょう何か食べたいものあるー!??」
と育子が言ったのです。
「別にこれといったものはないけど!?」
「風呂上りに、育ちゃんの作ったヤッコを食べたいなあー!?」
と一平が言ったのでした。すると育子が、
「わかったあー!?」
「でもー!?」
「残業って普通どのぐらいの時間!??」
と育子が一平に言ったのです。
「いつもならだいたい2時間ぐらいだから!?」
「はっきりしたら4時ごろ電話するからー!?」
と一平が言うと、
「うん!じゃあー!?」
「電話待っているからねっ!!?」
「わたしのこと愛してるー!??」
と育子が画面に唇を近づけ言うと、
「もちろんいっぱい愛してるよー!!?」
と一平も画面に唇を近づけ、ふたりはいっしょに、
「チュ!!」と言ったのでした。(ばかばかしい!!)
そして画面を離しお互いの顔を見て、
一平は唇を尖らせ、もう一度、
「チュ!!」と言ったのです。
すると育子も一平と同じように唇を尖らせ、
「チュ!!」と言ったのでした。
「じゃあー!?ねえー!?」
と一平が言うと、
「はーい!!?」
「電話待っていますから!?」
と育子は答えたのです。そして、
「じゃあー!?もう切るねえー!?」
と一平が言うと、
「はーい!!?」
そう言うと育子はすぐ携帯を切ったのでした。
電話を切ると育子はまた掃除を始めたのです。
掃除が全部終わったのが1時を少し過ぎていました。
「おなか空(す)いたわねえー!?」
「どうりで空いたと思ったわ!?」
「もうこんな時間だもんねえー!?」
と、時計を見てそう言った育子でした。
掃除機を片付け、手を洗うと、
育子は、そうめんを茹でお昼ご飯としたのです。
昼を食べ終わり、洗い物を済ませると、
部屋の戸締りをして、カーテンを閉め、
ガスをチェックしたあと、
服を新しい服に着替え、玄関に鍵を掛け、
自分のマンションを出た育子でした。