携帯によろしく 第十三章(7)

「もう12時過ぎたから!?」
「寝ようかあー!?」
と一平が言うと、
「ホントだわ!?」
「あしたわたしはお休みだけど!?」
「一平ちゃんはお仕事だからねっ!!?」
「もう片付けるから!?」
と育子が言ったのでした。

それから育子は急いで片付け始めたのです。
作った料理はすべて平らげたふたりでした。

「片付け手伝うよー!?」
と一平が言うと、
「ありがとう!?」
「じゃあー!?流しまで食器を持ってきてくれるー!?」
「わたしが洗うから!?」
と育子が言ったのです。すると、
「わかったあー!?」と一平は答え、
食器を流し台のところまで運んだのでした。

育子は洗ったものを濯(ゆす)ぎ、
水きり桶にきれいに並べ、次々に入れたのです。
ふたりでやったので、じきに終わったのでした。

「一平ちゃん戸締りと灯(あか)りの確認してくれるー!?」
「わたしは、テーブル拭いて!?」
「あと、ガスの確認するから!?」
と育子が言ったのです。
一平は、「オッケー!!?」
と答えると、すぐに玄関の戸締りを調べ灯りを消し、
次にテレビの部屋のカーテンを閉め、戸締りを調べ灯りを消し、そして、
パソコンの部屋のカーテンを閉め、戸締りを調べたのでした。

「戸締り終わったよー!?」
と一平がテーブルのところに来て言うと、
「ありがとう!?」
「こっちも終わったから!?」
と育子が答えたのです。

ふたりはそれから洗面所に行き、歯を磨いたのでした。
そしてそれが終わると、
「じゃあー!?早くいこうー!!?」
「ベッドへ!!?」
と、ものすごーくうれしそうに一平が言ったのでした。

「うん!!?」
「台所の灯り消してすぐ行くから!?」
「一平ちゃん、先(さき)行ってて!!?」
と育子が言ったのです。すると一平は、
「わかったあー!?」
とニコニコしながら答えると、
早足で、パソコンの部屋に行き、服を脱ぎ、
羽毛布団を掛けベッドに入ったのでした。

育子は台所の灯りを消すと、
パソコンの部屋に入ったのです。すると、
「育ちゃん灯り消すから!?」
「ベッドに来てえー!?」
と灯りのリモコンを持って一平が言ったのです。

「うん!!?」
「ジャージ脱ぐから!?」
「そこのイスの上に置いていい!?」
と育子が言うと、
「そうかあー!?ジャージ置くところまで気がつかなかったよー!?」
「ごめん!!?」
そう一平が言ったのでした。

「ううん!?いいのー!?」
そう育子は答えると、ジャージを脱ぎパソコンのイスの上に、
脱いたジャージをたたんで置いたのでした。すると、
「灯り消してくれるー!?」
と育子が言ったのです。

「うん!!?」
そう一平は答えると、リモコンのスイッチを押し、
灯りを消したのでした。
そして育子は、一平の待っているベッドにもぐりこんで来たのです。

「ちょっと待ってえー!?」
そう一平は言うと、枕の横に置いてあるウエットテッシュを取り出し、
手をていねいに拭いたのでした。
そして、タンスの横に置いてあるゴミ箱めがけて、
手を拭いたウエットテッシュを投げたのです。

「ストライク!!?」
ゴミ箱に入るとそう言って、
握りこぶしを上げ、軽くガッツポーズをした一平でした。
それから一平は布団から出るとベッドの上で正座したのです。
スッポンポンでした。

「育ちゃん!?よろしくお願いします!!?」
と言って、
両ひざの上に手を当て、お辞儀をしたのです。
育子はびっくりして、
同じよう布団から出ると正座をし、
「こちらこそよろしくお願いいたします!!?」
そう言って、お辞儀をしたのでした。






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