本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
少しのあいだ待っていると、タクシーが来たのです。
一平が手を上げると、タクシーは止まり、
助手席の窓を開け、
「白石さんからの電話の方ですか?!」
とタクシーの運転手が言ったのです。
「そうですけど!!?」
と一平が答えると、すぐに後ろのドアが開いたのでした。
一平はジャーのバランスを保ち、
ゆっくりと後ろの席に乗り込んだのでした。
不審に思った運転手が、
「お客さん!?それなんですか?!」
バックミラー越しに、訊いたのです。すぐに、
「これジャーですよー!?」
「炊き込みご飯をセットしてもらったんで!!?」
「ジャーごと借りてきたんです!!?」
と一平が答えたのでした。
「そうですかあー!??」
と安心したように運転手は言うと、
「どちらまで!??」
と言ったのでした。
「高田馬場まで!?」
「環七から早稲田通りを通ってください!!?」
と一平が言うと、
「わかりました!!?」
と言うと運転手はサイドブレーキを降ろし、
出発したのでした。
「お客さん!!?」
「誰か後ろで手を広げて振っていましたけど!!?」
「いいんですかあー?!このまま行って!!?」
と運転手が言うと、
「はい!!?」
と後ろを振り向かずに言った一平でした。
小百合がナツさんから話を聞き、急いで走って門まで出て来たのですが、
ちょうどタクシーが出発したあとだったのです。
一生懸命手を振ったのですが、
タクシーは止まりませんでした。
小百合はがっかりして、家に戻ったのです。
一平は自分に心の中で、
”これでいいんだ!これで!!”
と思ったのでした。
そのとき一平は、抱(かか)えていたジャーを強く抱(だ)きしめていたのです。
タクシーは環七通りを通り、早稲田通りに入り、
一平の指示通りに行き、マンションに着いたのです。
一平はポケットから財布を出し、タクシー料金を払うと、
ゆっくりとジャーのバランスを保ち、
タクシーを降りたのでした。
ゆっくり歩いてマンションに入るとエレベーターに乗り、
3階まで行き降りると、またゆっくり歩いて玄関のドアを開け、
いったん入り口のフロアーのところにジャーを置くと、
ドアをロックし、靴を脱ぎスリッパに履き替え、
ジャーをテーブルの上に置いたのでした。
そして水道の蛇口をひねり、水をジャーと出したのでした。(ダジャレ!くだらん)
いいえ!蛇口などひねりません!!。
ジャーのコードを引っ張り出し、コンセントに差し込み、
ナツさんの説明どおりにタイマーをセットすると、
洗面所に行き、手を洗い顔を洗うと、
テーブルのところに戻り、いつものイスに座ったのでした。
「疲れたなあー!!?」
と一平は言うと、手を上に上げ、
「あああー!!??」と大きな声を出し、
大きなあくびをしたのでした。
「そういえばあー!?風呂掃除をしたけど!?」
「タイマーセットしてあったかなあー??!」
と言うと、一平は風呂場に向かったです。
タイマー表示のところを見ると、10時にセットしてあったのでした。
「まだ1時間以上あるなあー!??」
と言うと、風呂場からパソコンの部屋へ行き、
ジャージに着替えたのです。
一平は着替え終わると、パソコンのところへ行き、
イスに座り、パソコンのスイッチを入れると、
ベッドの上で仰向けになり、手を広げ大の字になり、
大きなあくびをしたのでした。
すると携帯がブルブルしたのです。
育子からのテレビ電話でした。
「もしもしー!?」
「今終わったのー!?」
と育子が言うと、
「お疲れさん!!?」
「育ちゃんあしたも出るんだろう??!」
と一平が言ったのです。
「そうなの!?」
「でも月曜日も出るかもしれないのー!??」
「あしたにならなければはっきりわからないから!?」
「あしたまた電話しまーす!!?」
「わたしのこと愛してるー??!」
と育子が言うと、
「もちろん愛してるよー!??」
と言って唇を画面に近づけると、
育子もすぐに唇を画面に近づけたのです。
一平が「チュッ!?」と言うと、
育子も「チュッ!?」と言ったのでした。