本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものをどんどん用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
「そうですか??!」
「じゃあー!?小百合さん録音してください!!?」
と一平は言うと、イスから立ち上がり小百合と交代したのでした。
それから窓を閉めロックし、カーテンを閉めると、
部屋の灯りをつけたのです。
「タオル、お借りしてます!?」
と言って小百合が一平にタオルを見せたのです。そして、
「バッグをディスクの上に置いてもよろしいでしょうか??!」
と小百合が言うと、
「そこでは邪魔になるでしょう!?」
「ベッドの上に置いてかまいませんから!??」
「俺はテーブルのところにいますから!??」
「終わったら言ってください!!?」
と一平は言うと、部屋から出て行ったのでした。
小百合は一平が、いっしょに部屋にいてくれるものだと思っていたので、
がっかりしたのですが、気を取り直して、
自分が書いたメッセージを涙を流しながら、
ことばが途切れ途切れになりながらも、録音したのでした。
いっぽう一平は、部屋から出て来てみたものの、
何もすることがないので、困ったのです。
ただ、小百合といっしょにいたら、
もう自分を抑えることができないことを自覚していたので、
部屋から急いで出て来たのでした。
「困ったなー!??」
「どうしようかあー??!」
とひとり言を言うと、とにかくイスに座ったのでした。
そしてまた立ち上がり、
冷蔵庫を開けるとすぐ缶ビールに手が伸びたのです。
すぐに一平は、
”今飲む状態のときじゃないのにー!!?”
と思い、自分自身に腹が立ったのでした。
そして、動揺している自分を意識した瞬間だったのです。
”ここは落ち着かなければー!??”
と考え、立ったまま手を広げ大きく3回深呼吸をした一平でした。
深呼吸が終わると、なぜかトイレに行きたくなったのでした。
そしてなぜか洗面所に行き先に手を洗ったのです。
それからタオルで手を拭くと、トイレに入ったのでした。
トイレから出てきた一平は、洗面所の鏡に写った自分に向って、
”落ち着け!落ち着くんだ!!”
と自分に言い聞かせたのです。
それから一平は顔を洗い、
タオルで顔を拭くと、テーブルのイスに戻ったのでした。
イスに腰掛けると、すぐに小百合が部屋から出てきたのです。
「一平さん!?録音できましたわ!?」
と小百合が言うと、
「はい!今すぐ行きます!!?」
と言ってイスから立ち上がり、
パソコンの部屋に向かったのでした。
一平がパソコンの部屋に入ると小百合は、
イスのすぐ横に立っていたのです。
「小百合さん!?再生して聞いてみました?!」
と一平が言うと、
「いいえ!?まだ聞いていませんわ!!?」
と、目を赤くして小百合が答えたのでした。
すぐに一平はイスに座ったのです。
一平はわざと小百合と目線を合わせないように、
モニターの画面を見てしゃべったのでした。
「では聞いてみますか?!」
と一平が言うと、
「いいえ!?聞くのはやめましょう!!?」
「ねっ!?一平さん!!?」
「涙が止まらなくなりますもの!??」
と言って、もうすでに涙声になっていた小百合でした。
「わかりました!!?」
「じゃあー!??」
と一平は言うと、ドライブからCD−Rを取り出したのです。
そしてマジックペンで、”優へのメッセージ”と書き、
ケースにも”優へのメッセージ”と書いたのでした。
それからそのCD−Rをケースに入れたのです。
ソフトを終了させると、パソコンの電源を切ったのでした。
「ではその録音したCDを、わたしのバッグに入れますわ!??」
と小百合は言い、
ベッドの上に置いておいたバッグを持ったのでした。
「タオルは洗濯しますから!?貸してください!!?」
と言って小百合からタオルを受け取ったのです。
それから一平は、
「小百合さんこれ!?」
と言って、CDを小百合に手渡したのでした。
一平は部屋を出ると、洗濯機のところに行き、
タオルを放り込んだのでした。
すぐに戻ってくると、
ちょうど小百合が部屋から出て来て、洗面所に向かうところだったのです。
ふたりは、目が合ってしまったのでした。
「また洗面所をお借りしたいのですけど!?」
と小百合が言うと、
「小百合さん!?」
と一平が言い、
ふたりは見つめ合いながら近づいたのです。
あと一歩近づき抱き合う寸前で、
小百合のバッグの中に入れてある携帯が、鳴ったのでした。
小百合はバッグを開け、携帯電話を取り出し、
電話に出たのです。
「もしもし!?!」
「はい!もうすぐそちらに向かうところですわ!!?」
「ええ!?録音はできました!!?」
と言うと小百合は、携帯を切ったのでした。
「母からでしたわ!!?」
と小百合が言うと、
「小百合さん!?洗面所を使ってください!!?」
「急いで病院へ戻りましょう!!?」
「俺は戸締りを確認しますから!!?」
と一平が言ったのです。
「はい!!?」と小百合は答えると洗面所に向い、
一平は最初にパソコンの部屋に行き、次にテレビの部屋に行き、
最後に台所の窓の戸締りを確認したのでした。
そしてしばらくして小百合のお化粧が済むと、
ふたりは一平の部屋を出て、
マンションの1階までエレベーターで降り、
駐車場に行き車に乗り込むと、病院へ向かったのでした。
これで、お。し。ま。い。
第十一章へ続く(予定?!)
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読んでくださいまして、ありがとうございました。
ブログ小説 携帯によろしく 第十章 以外の話 も、
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