本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
すると小百合は、目を開けたのでした。
一平の顔を見ると、大粒の涙があふれ出てきたのです。
そして涙がほほを伝わり、唇のところまで流れたのでした。
「目を閉じて!?」
そう一平が言うと、
小百合は素直に目を閉じたのです。
一平は流れ落ちていく涙を、唇で吸い取ったのです。
そして自分の唇を小百合の唇に重ねたのでした。
すると一平の脳裏に、育子の顔が浮かんだのです。
すぐに唇を離した一平でした。
「ごめん!?小百合さん!??」
と一平が言うと、
「いいえ!?いいんです!!?」
「わたしこそすみません!!?」
と言って、恥ずかしそうなしぐさをした小百合でした。
「すみません一平さん!?お化粧を直したいんですが!??」
と小百合が言うと、
「洗面所はあそこですので!!?」
と言って指さして、
「カーテン閉まりますから!??」
そう一平は言うと、カーテンのところに歩いて行ったのでした。
小百合はすぐにバッグを持って、洗面所に歩いて行ったのです。
風呂場のほうに寄せてあるカーテンを、
一平が洗面所のほうに持ってくると、
「そこにあるタオル使ってください!?」
「お湯の量は、レバーで調整できますので!!?」
「じゃー閉めまーす!!?」
と言って一平はすぐ、
洗面台の横に花束を置いてあるのに気がついたのです。
「すいません小百合さん!?」
「そこの花束を渡してもらえますか?!」
と一平が言うと、
「いつもすいません!?」
と言って小百合は、花束を一平に手渡したのです。
花束を受け取ると一平は、きっちりとカーテンを閉めたのでした。
一平は、花束を台所の流し台のところに置いたのでした。
それからテーブルのところに戻って来て、イスに座ったのです。
そして、「ふーっ!??」と一息つくと、
ジュースを一口飲んだのでした。
”小百合さんもさびしいんだよなきっと!!?”
”いろいろ人間関係もあるし、お金持ちもたいへんだあー!??”
と一平が考えていると、
洗面所で小百合が、
「一平さん何か言いました??!」
と言ったのです。
「いいえ!?別に何も?!」
「時間は気にしないでください!?」
「ゆっくりお化粧直してくださいねっ!!?」
と少し大きな声で言った一平でした。すると、
「ありがとうございます!!?」
と答えた小百合でした。
しばらく待っていると、小百合がカーテンを開け、
「一平さん!?」
「このカーテン!?向こうまで戻します?!」
と小百合が言ったのです。
「そのままでいいですよ!?別に気にしないでください!!?」
と一平は答えたのでした。
小百合がバッグを持って、
台所のテーブルのところに戻って来たのです。
「小百合さんは本当におきれいですねえー!?」
「お化粧落ちても、とてもおきれいですけど!?」
「お化粧するともっときれいですねえー!!?」
と、小百合が化粧した顔を見てイスから立ち上がり、
バカ正直につい言ってしまった一平でした。
「化けるのがうまいんですね!きっと!!?」
と笑みを浮かべ、そう言った小百合でした。
「いいえー!?ほんとのことを言ったんですよー!!?」
「ものすごくきれいだから!!?」
とまじめな顔をして言った一平でした。
「ではもう、参りましょうかー??!」
と小百合が言うと、
「そうですね!!?」
「これ以上いっしょにここにいると!?」
と言ってすぐに、
「いいえ!なんでもありません!!?」
「じゃー!?病院へ行きますかー!??」
と一平は言ったのでした。
一平は戸締りの確認をしたのです。
小百合が先に玄関に行き靴を履くと、
一平は流し台に置いてある花束を持ち、
玄関に行ったのでした。
そしてふたりは、一平の部屋から出たのです。
ふたりはエレベーターに乗り1階まで降り、
マンションから出ると、
小百合の車が置いてある来客用の駐車場に行き、
車に乗り込んだのでした。