ブログ小説 雀 鍵 第二章(6)
雀鍵の手はいつもと少し様子が違っていたのです。
親のチョンチョンを持ってくると配牌はこんな手でした。
ドラの表示牌は三筒なので、ドラ牌は四筒でした。
雀鍵はこの配牌からすぐに二索を切ったのです。
次のツモで發を持ってきたので七索を切ったのでした。
次に九萬を持ってくると、三筒を切り、
次のツモで五筒を持って来たのです。
「ジャンキー!?もったいなかったねー!??」
と後ろで見ていたヒットシンが言うと、
「まあーこういうこともあるわー!!?」
と言って五筒はツモ切りしたのでした。
「なんだあー!?食いたいのかあー??!」
とジャンキーが下家(しもちゃ)のパゲルの様子を見て言うと、
「別にー!??」と言ったのでした。
パゲルが牌を捨てると、マスターが白を捨てたのです。
「ポン!」とパゲルは言うと、
白をうれしそうい手元に持って来たのでした。
ジャンキーは次のツモで、一萬を持ってくると、
ドラの四筒を切ったのでした、
「ポン!!」とパゲルがうれしそうに言ったのです。
「よし!ドラ3だっ!!?」と、
顔を引き締め言ったのでした。
「なんだよージャンキー!!?」
「パゲルは、見え見えの混一色(ほんいつ)じゃんかー??!」
とマスターが言うと、
「しょうがねーだろー!??」
「三筒切って五筒切ったらすぐに四筒が来たんだからよー!!?」
「使えねーよー!??」
と三味(しゃみ)を弾いたのでした。
「俺が切る牌に困るんじゃんかよー!??」
とマスターは本当に困ったようすで、
「筒子(ぴんず)と字牌(じはい)は切れねーからなー??」
と言って索子を切ったのでした。
ノンは手がいいらしく牌をもってくると、
「ポンしてみろー!!?」
と言って五筒を切ったのです。
「あいつー!?ふざけやがって!!?」
とパゲルが思わず言ったのでした。
「なんだー!??」
「まだポンかー??!」
とマスターがうれしそうに言ったのです。
雀鍵が次に持ってきた牌は六萬でした。
すぐに西を切ったのです。
「一番いいのを持ってきましたねー!?」
とヒットシンが言うと、
「ここんとこほしいよなー??!」と
雀鍵が指さし言ったのでした。しかし、
ヒットシンはなんにも答えませんでした。
「何ごちゃごちゃ言ってんだよー!?」
「筒子切ろよー筒子を!??」
と雀鍵が切った西を見てパゲルが言ったのです。
そして生牌(しょんぱい)の南をツモ切りしたのでした。
「なんだよー!?通るのかよー!??」
と言ってマスターが南を切ると、
「なんだー!?マスターも持ってたのかー!?」
とうれしそうにノンも南を切ったのでした。
次は雀鍵の番です。
牌を持ってくると、それは三萬でした。
「ヒットシン!?これを切ったら驚くかあー??!」
と言って三萬を手牌の中に入れ、
「パゲルー!?ポンかー??!」
と言って、撥を切ったのです。
「あればポンしたいけど!!?」
「お前こそこれポンかー!??」
と言って六萬を切ったのです。
雀鍵はすぐに、
「何言ってんだよー!!?」
と、とぼけてそう言ったのでした。
「とにかく筒子は切れないからなー!??」
「索子を切っていれば、どっちにしても安全だろー!??」
と言うと、マスターは索子を切ったのです。
「ちぇっ!?萬子を引いてきちゃったよー!??」
「食わせてテンパらせるのもやだしなー!??」
「俺も索子を切るかー!??」
と言って、持ってきた牌をツモ切りしたのでした。
そして、雀鍵が牌を持ってきたのです。
持ってきた牌を手牌に入れると、
撥をおもむろに切ったのでした。
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