ブログ小説 雀 鍵 第二章(3)
「これ以上雀鍵に上がられちゃあー?!」
「追いつけなくなるからなあー!??」
と配牌を持って来てパゲルが言ったのです。
「当面のライバルはお前かー??!」
「ここをけたぐればいいんだなー!??」
とうれしそうに言った雀鍵でした。
「俺も親で連荘しなきゃー??!」
と言って、3巡目に出た中をポンしたのでした。
そして西を切ったのです。
「上がり癖(ぐせ)をつけておかなきゃあー!?」
と言って、すぐにそれをノンがポンしたのでした。
「なんだー?!みんな早食いしてよー!??」
「パゲルは親だからわかるけど!?」
「ノンにしちゃー!?珍しいじゃんかあー??!」
と雀鍵が言うと、
「おれはタチ親だからなあー!??」
と言ったのでした。
マスターが7巡目にリーチをかけたのでしたが、
9巡目にノンが自模(ツモ)上がりをしたのです。
「5・3(ごみ)ー!?」
「ごみだけにごみんね!!?」
などとダジャレを言って、初上がりしたのでした。
「ちぇー!?きょうはリーチいってもだめだあー??!」
「俺だけかあー!?」
「上がってないのは?!」
と言って点棒を支払ったマスターでした。
「マスター!?次(つぎ)親だから!?」
「がんばんなよー!??」
と、ヒットシンが言ったのです。
「がんばるけどさー!?」
と言ってサイコロのスイッチを押したマスターでした。
そして東場四局が始まったのです。
親になったマスターが配牌を持ってくると、
「なんだよー!?」
「親なのにー!?配牌が悪すぎるなあー!??」
と、つい言ってしまったのです。
「それは残念だなあー!??」
「リーチ行くから気をつけろよー!??」
と雀鍵が配牌を見て、うれしそうに言ったのでした。
「なんだよー!??」
「そんなに配牌がいいのかよー??!」
とマスターが言うと、
「お前だけじゃあーないぞ!!?」
「配牌がいいのは!?」
とうれしそうにパゲルが言ったのです。
すぐに後ろで見ていたヒットシンが、
パゲルの配牌を覗(のぞ)いたのでした。
「おおー!?」
「両方ともいい配牌だあー!??」
「どっちが早くテンパるかだなあー??!」
とすぐにヒットシンが言ったのです。
「俺が親のときにお前らあー!??」
と言ってマスターが、最初の牌を捨てたのでした。
そして、7巡目に雀鍵がリーチをかけたのです。
「こんないい手で降りてたまるか!!?」
と言ってパゲルが、一発目に生牌(しょんぱい)を切ったのです。
*生牌・・・場に1牌も出ていない牌のこと
「つえーじゃんかよー!?」
「一向聴(いいしゃんてん)かあー!?」
と雀鍵が言うと、
後ろにいたヒットシンが、パゲルの手牌を覗いたのでした。
するとパゲルが、
「ここを持って来ればいい手だろー!??」
と指で指し示したのです。
*一向聴・・・あと1牌くればテンパイする手牌のこと
「おおー!?ホントだあー!??」
と言ってすぐまた雀鍵の手を見たヒットシンでした。
そしてすぐに場を見て、
「なるほどねっ!?」
と言ったのです。
「なにがなるほどねっ!?だあー??!」
と雀鍵がうれしそうに言うと、
「いい勝負ですよー!??ふたりとも!?」
とうれしそうに答えたヒットシンでした。
「なんだー!?ふたりともそんないい手かー??!」
「じゃあー!?降りるかあー!??」
とノンが言うと、
「俺は親だから絶対降りないぞー!!?」
と言って安全牌を切ったマスターでした。
*安全牌・・・通常、当たり牌でない牌のこと
「それ安全牌じゃん!?」
とノンが言うと、
「ちょうどいらなかったんだよー!!?」
「うるせーなあー!??」
とマスターが言ったのでした。
ノンが牌を切った後(あと)、
「一発ツモれー!!?」
と言って、
気合をかけてツモってきた雀鍵でしたが、ツモれませんでした。
「これ持ってこいー!!?」
と言ってパゲルが気合を入れて持ってくると、
一番いい牌を持って来たのでした。
すぐにヒットシンが覗いたのです。
「よくそこ持って来たなあー??!」
「そこ持ってきたなら勝負だなあー!??」
とヒットシンが言ったのでした。
「あたりめーよー!!?」
と言うと、
「リーチ!!?」
「当たれるものなら当たってミソ!!?」
とパゲルが言ったのです。
「ミソヤはここには、いないんだよー!??」
「とーし!!?」
と雀鍵が言ったのでした。
(別ウインドウで表示しています。たぶん)