ブログ小説 雀 鍵 第一章(8)
「今回は場に2千3百あるから!?」
「とりあえず上がらなくっちゃなあー!?」
と、後ろで見ているヒットシンが言ったのです。
「俺は上がって親を持ってこなくっちゃー!?」
とパゲルが言うと、
「何言ってんだよー!?」
「俺が連荘(レンチャン)するんだよー!?」
と言って、親のミソヤがサイコロのスイッチを押したのでした。
各自が配牌(ハイパイ)を持ってくると親のミソヤが、
「とりあえず!これでも切っとくかあー!??」
と言って、最初のパイを切った(捨てた)のです。
親のミソヤが五巡目に東をポンして一役作ったのでした。
「なんだよー安上がりかあー??!」
「食わせないようにしなくっちゃなあー!??」
と、ミソヤの上家(カミチャ)のマスターが言ったのです。
8巡目にミソヤの下家(シモチャ)のパゲルがテンパイし、
リーチをかけたのです。
リーチをかけたあとの最初のツモの時、
「一発自模(いっぱつツモ)かな?!」
と言った後すぐ、
「じゃなかった!!?」
「ちぇっ!?」
と言ったパゲルでした。
それから三巡経ってから、
「ツモった!!」
と言ってすぐに、裏ドラを見たのです。
「なんだあー!?」
「なんにもねえやー!??」
「5、10(ごっとー・子が5百点、親が千点の支払い)だ!!」
「一本場だから一本(百点棒)つけて!?」
と言ったパゲルでした。
「これがほしかったんだよー!?」
と言って場に出ている千点棒2本を、
嬉しそうに持って来たのです。
そして西場のラストを迎えたのでした。
「みんないくらあるんだよー!?」
と、さっきまでいちばん点棒の有ったマスターが、
「俺は2万6千2百!?」
と言ったのです。
するとみんなが一斉に、点棒を数え始めたのでした。
すぐにパゲルが、
「なんだあー!?」
「マスターといっしょの2万6千2百だあー!?」
と言ったのです。
続いてミソヤが、
「2万4千、だあー!?」
と言い、すぐにマツヤが、
「2万3千6百だあー!?」
「ちぇっ!??俺がビリかあー!?」
と言ったのでした。
持ち点を聞いていたヒットシンが、
「差がないねえー!?」
「みんな、トップ取れそうな持ち点だけど!?」
「ミソヤは六四(ろくよん・6千4百点)以上だし!?」
「マツヤは七七(なななな・なきなき・7千7百点)」
「じゃあーなきゃー!?だめだなあー!??」
「マスターとパゲルは39(ざんく・サンキュー・3千9百点)でいいけど!?」
「パゲルは親だからなあー!??」
「連荘(レンチャン)してぶっちぎらなきゃあー!??」
「だからいちばん有利なのはマスターか!?」
と言ったのでした。
「とにかく連荘しなくちゃあー!??」
とパゲルは言うと、
サイコロのスイッチを押したのです。
全員が配牌を持ってくると、
親のパゲルが最初のパイを切ったのでした。
七巡目に、
「ポン!やっと出やがったー!?」
「まったくー!?いつまでそんなもん持ってんだよー!?」
と言って、翻牌(ファンパイ)の中(チュン)をポンしたのです。
「ツモ切りだよー!?」
とミソヤが言うと、
「なんだあー!?そうかあー??!」
とパゲルが言ったのです。
「なんだあー!?中、お前だったのかあー??!」
と言って、すぐにマツヤが切ったのでした。
10巡目にマツヤが、
メンピンドラ1(リーチ+平和(ピンフ)+ドラ一個)
のリーチをかけてきたのです。
すぐにミソヤが11巡目にテンパった(テンパイした)のでした。
「ヒットシン!?ちょっと来て!?」
と呼んだのです。
ヒットシンがミソヤの後ろに行くと、
「これでリーチかけても、マツヤの千点棒があるから!?」
「裏ドラがつけばトップ取れるよなあー??!」
とミソヤが言ったのでした。
「うん!?裏ドラが一個でも付けばだけどねっ!?」
とヒットシンが答えると、
メンタン(リーチ+タンヤオ)ですぐにミソヤはリーチをかけたのです。
それから2巡目に、マツヤから上がったのです。
裏ドラは付かずに2千6百点でした。
そしてとうとう北場に突入したのです。
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