ブログ小説 雀 鍵 第一章(1)

         まえがき

うわさでは、
昭和の時代。東京新宿で、
麻雀で20年間無敗を続けた、
雀鬼(じゃんき)と恐れられた男がいたという。

しょうもないうわさでは、
同じく昭和の時代。とある片田舎(かたいなか)に、ヤンキーくずれの
麻雀で20日間無敗を続けた、
雀鍵(じゃんきー)といわれていた男がいたという。

これは20年間に対し、20日間という、
ものすごーくスケールの小さい、
麻雀好きな男の物語である!。

 

       雀  鍵  第一章

「こんばんは!」
夜の6時半過ぎに、最初の訪問者が来たのでした。
「マスター!きょうは一番乗りだよ!?」
と、雀鍵の母カッちゃんが、玄関に出て来て言ったのです。
「まだ?だあれも来ていないんだあー!??」
とマスターが言うと、
「とにかく上がって!!?」
と、カッちゃんが言ったのでした。

「おじゃましまーす!」
とマスターは言うと、
スーパーの袋を持って二階に上がって行ったのです。
「なんだよー!?」
「俺が気を利かせて飲み物買ってきたのによー!?」
「そんな時に限って、だあれも来ていないなんて!!?」
と、ブツブツ独り言を言ったマスターでした。

10分も経たない内に、次の訪問者が来たのです。
「こんばんわー!?」
と言って玄関を入ってくると、
「ミソヤ!もうマスター来ているよ!?」
と、カッちゃんが玄関に出て来て言ったのです。

「ミソヤどうせまだ!ご飯食べてないんでしょ??!」
「餃子がもうすぐできるから!?」
「イスに座んなよー!?」
とカッちゃんが言うと、
「うん!ごちそうさん!?」
とミソヤが言ったのでした。

上がり牌(待ち牌)は何?(答えは最後に!)

東南西北白撥中1萬9萬1筒9筒1索9索     上がり牌上がり牌

麻雀パイ画像は 麻雀素材まつセンさんの画像を使用しています。

ミソヤの声を聞いたマスターが、
二階から勢いよく下りて来たのでした。
「ミソヤー!?遅いじゃんかよー!??」
と、食堂のイスに座っていたミソヤに言ったのです。

「俺は普通!ふつうだぞー!?」
「お前が早いんじゃあーないのかあー!??」
とミソヤが言うと、
「そうかなあー!??」
「まあーいいやあー!?そんなことは!?」
と言って、とぼけたマスターでした。

「マスター!?もうすぐ餃子ができるから!?」
「食べる?!」
とカッちゃんが言うと、
「おばさん!?ごちそうさん!?」
とマスターが言ったのです。

「どうせビール飲むんだから!?」
「テレビの部屋の食器棚にジョッキがあるから!?」
「持って来て!?」
とカッちゃんが言ったのでした。
「あいわかった!!」
とマスターは言うと、テレビの部屋に向ったのです。

ドアを開けると、
「マスター!!すぐ閉めろ!!?」
と大きな声で雀鍵の父のコウちゃんが言ったのです。
すぐにマスターはドアを閉めたのでした。

「ジョッキ借りてくよ!?おじさん!??」
とマスターが言うと、
「それはいいけど!すぐドアを閉めてくれよ!!?」
とコウちゃんが言ったのです。
「はーい!!?」
と言って、
マスターが2個ジョッキを取り出し行こうとすると、
「マスター!?ジョッキ6個持ってってくれ!?」
「どうせあいつら来たら飲むんだから!?」
とコウちゃんが言ったのでした。

「わかったよー!?おじさん!??」
と言ってマスターはジョッキを両手に持ったのでした。
「俺がドアを開けるから!?」
「すぐ出ろよ!!?」
と言うと、コウちゃんはドアを急いで開けたのです。
マスターは急いで部屋を出たのでした。
直ぐに”バタン”と大きな音がして、ドアが閉まったのです。

そしてマスターがジョッキを両手に持って、
「ほんとにおじさん!?餃子がよっぽど嫌いなんだなあー!??」
と言って、笑いながら食堂に来たのです。
「おじさん!?どうしても餃子は食えないんだあー?!」
「こんなにうまいのになあー!??」
と言って、もう餃子を食べていたミソヤでした。

答え 13面(門・メン)待ち(上がり牌は何?の画像と同じです)

上がり役  国士無双(コクシムソウ・シーサンヤオチュウ) 


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