ブログ小説 雀 鍵 第一章(6)
「3万点ちょうどじゃあーだめだよなあー!?」
「三万百点以上あればトップかあー!??」
とヒットシンが言うと、
「なさけねえートップ争いだなあー!??」
「トップ取るには!?」
「俺は52(ごーにー)[5200点]じゃあーだめかあー!?」
と親(東家)のパゲルが言って、サイコロのスイッチを押したのでした。
「お前は52も何もねえんだよー!?」
「上がり続けてブッチギルしかないんだよー!?」
とマツヤが言ったのでした。
5巡目に南家のマツヤが撥を切る(捨てる)と、
北家のミソヤがそれをポンしたのです。
「なんだよー!?もう千点で上がるつもりかよー!??」
「トップ狙えよー??!」
と今トップのマスターが言うと、
「何言ってんだよー!??」
「この手じゃあー!?」
「撥を利用しなきゃあー!?上がれねえし!?」
「西入に持っていくんだよー!!?」
とミソヤが言ったのでした。
「くそー!?」
「ぜったいトップとってやるからなあー!?」
とマスターが言うと、
「何あせってんだよー!?」
「もうすぐ聴牌(テンパイ)かあー??!」
とマツヤが言ったのです。
「ミソヤこれ当たってミソ!!?」
そう言って、パゲルがパイを出したのです。
「そんなのいらねえやあー!?」
と、ミソヤがパゲルの捨てパイを見て、言ったのでした。
パゲルの牌を斜め後ろで見ていたヒットシンが、
「早く引いてきてリーチ行かないと!??」
「親だからとにかく連荘(レンチャン)しなきゃー!??」
と言うと、
「配牌(ハイパイ)はいいけど!!?」
「ツモが悪いから!?駄目かもしんないなあー??!」
とパイを持って来てパゲルが、言ったのでした。
「早く切れよー!??」
と次の番のマツヤが言ったのです。
「食うのかあー?!」
「これ食ってミソ!??」
と言って、パゲルがパイを切ったのでした。
「バカやろー!?食ったら満貫(マンガン)狙(ねら)えねえーじゃんかよー!?」
「俺はトップしか狙ってないんだよー!!?」
と言いながらパイを持ってくると、
すぐにいらないパイと入れ替え、パイを切ったのでした。
やっと十巡目にマスターがテンパイし、
「リーチ!!」
と言って千点棒を出し、捨てパイを横に曲げたのでした。
「なんだよー!?」
「闇聴(ヤミテン)でもトップなのにー!??」
「そんなことヤミテン!!?」
とパゲルが言ったのです。
「おもしれえ−じゃんかよー!!?」
「そんなこと言ってないで、とっとと振り込め!!?」
とマスターが、うれしそうに言ったのでした。
「こんなのどう?!」
と言って、ミソヤがマスターが切ってないパイを、
一発で切ったのです。
「よくそんなとこ切るなあー!??」
「つええーなあー??!」
とマスターが言ったのでした。
「なんだあー!??」
「マスターの安全パイなんか持って来ちゃったけど!??」
「ミソヤに通ってないなあー??!」
と言って一瞬考えたパゲルでしたが、
「どうせ安いなあー!??」
と言い、
「当たってミソ!!?」
と言って、持ってきたパイをそのまま、ツモ切ったのです。
「やっと出たか!!?」
「千点、儲(もう)けー!!?」
と言って、ミソヤはパイを倒したのでした。
「ヒットシン!?これじゃあー!?」
「符(ふ)が足りないんだよなあー??!」
と言うと、ヒットシンがミソヤの牌全体を見たのでした。
「ああー!?暗刻(アンコ)が中張牌(チュウチャンパイ)だから!?」
「30符にしかならないなあー!?」
「撥、ドラ一、だから2千点だね!!?」
とヒットシンが言うと、
「西入かあー!?」と言って、
千点棒でなく、百点棒で2千点払ったパゲルでした。
参考・・・最初に各自(四人とも)同じ点棒を持っています。
1万点棒・・・1本 五千点棒・・・2本
千点棒 ・・・4本 百点棒 ・・・10本
合計 各自2万5千点づつ
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