ブログ小説 ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第七話(11)

「じゃあー!?お兄さん!!?」
「先にいっちゃんちに行ってくれるー??!」
とよっちゃんが言うと、
「ああー!?行くよー!!?」
「道教えてねー!!?」
と言うと良太はシートベルトをしたのです。
瑞樹がしているのを確かめると、
車は駐車場から出口に向って走り出したのでした。

駐車料金の支払いを済ませ、駐車場の出口に来ると、
「お兄さん!?向こうの道に出てー!?」
「あそこの道に入ればいいんだあー!!?」
といっちゃんが、後ろの席からからだを乗り出し、
指で道の入り口のところを指し示したのでした。

「あそこかあー!!?」
と言って良太も指で、道の入り口を指し示したのです。
「うん!そうだよー!!?」
「あそこー!!?」
といっちゃんは、うれしそうに言ったのでした。

良太は、左右を何度も確かめ、車が来ていない瞬間、
一気にアクセルを踏み込み、道路を突っ切ったのです。
そして、向こう側の道路に入ったのでした。

「やったあー!!?」「やったあー!!?」
と言うといっちゃんとよっちゃんは拍手をし、
ふたりは両手をひろげ、ハイタッチをしたのでした。
そして車は少し走り、すぐのところを左に入ったのです。
それから車はゆっくりと走ったのです。すると、
「ここでいいよー!!?」
といっちゃんが言ったのでした。

良太はハザードランプのスイッチを入れ、車を停めたのでした。
「危ないから左から降りてねー!!?」
と良太が言うと、
助手席側に乗っていたよっちゃんと入れ替わり、
助手席側の後ろのドアからいっちゃんは降りたのです。
良太は車が後ろから来ていないことを確かめると、
シートベルトをはずし、車を降り、
トランクを開けたのでした。

「ありがとう!お兄さん!!?」
といっちゃんが言うと、
「気をつけてなあー!!?」
と良太が言ったのでした。
「うん!!?」
と答えるといっちゃんは、バットとグラブを持って、
助手席の瑞樹のところに行ったのです。
良太はトランクを閉め、運転席に戻ったのでした。

瑞樹が窓を開けると、
「お姉さん!?今度いつ来るー??!」
「また投げ方を教えてもらいたいんだけどおー??!」
といっちゃんが言ったのです。
「えっ?!そうねえー??!」
「お兄さんに訊いてくれるー??!」
と瑞樹は、うれしそうに言ったのでした。

運転席に座りシートベルトをしようとしていた良太は、
「えっ?!」と思わず言ってしまったのです。
すぐにいっちゃんは、
「お兄さん今度いつ来るー??!」
とまた同じことを今度は良太に訊いたのでした。

「お兄さんちはさあー!??」
「土日しか休めないし、ほかにも用事があるからなあー??!」
「いく日(にち)って約束はできないよー!??」
「悪いけどさあー!??」
と、困ったように良太は言ったのでした。

「そーだよー!?いっちゃん!!?」
「大人(おとな)には、都合(つごう)ってものがあるからさあー!??」
とよっちゃんが言ったのです。
「そうかあー?!都合かあー??!」
「じゃあー!?土曜日に公園にいるからさあー!??」
「来(こ)れたら来(き)てねっ!!?」
といっちゃんは言ったのでした。

「そうねえー!??」
「いつの土曜日になるかわからないけどー!?」
「都合がついたら来るからねっ!!?」
とうれしそうに瑞樹が答えたのでした。
「うん!?じゃあーねー!!?」
「よっちゃんまたねえー!?バイバイ!!?」
といっちゃんは言うと、
グラブをさしてあるバットを肩に担(かつ)ぎ、
マンションの入り口まで走って行ったのでした。

そして三人を乗せた車は、
よっちゃんの道案内で、よちゃんち店の駐車場に着いたのでした。
「よっちゃんちお店は金龍(きんりゅう)っていうんだあー??!」
と良太が看板を見て言ったのです。
「うん!!?」
「ちょっと待っててっ!!?」
とよっちゃんは言うと、
車を降り、走って店の中に入ったのでした。

「みずきー!?だいぶ高いのかなあー??!」
と良太が不安げに言うと、
「お金ないのー??!」
「あたし持ってるから!?だいじょうぶだよー!!?」
とニコニコしながら瑞樹が言ったのでした。

「とにかく外に出てみよー!??」
そう良太は言うと、
シートベルトをはずしドアを開け、車から出たのです。
瑞樹も同じように、車から外へ出たのでした。


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